沖縄唯一の日本酒、歴史の輝き。南国の風土で育まれた、優しく力強い味わい。
黎明(れいめい)普通酒
沖縄本島うるま市に蔵を構える泰石酒造(たいこくしゅぞう)が、かつて製造していた「沖縄唯一の日本酒」として知られる歴史的な銘柄です。「泡盛文化の地で、日本酒の夜明けを」という想いが込められていました。
泡盛で使われる黒麹ではなく、本土の日本酒造りと同じ黄麹を使用し、温暖な沖縄の気候という厳しい条件下で、長年にわたり試行錯誤を重ねて醸されていました。
香りは穏やかで、南国の太陽を思わせるような、ほのかに甘くふくよかな米の香りが特徴です。泡盛とは全く異なる、日本酒ならではの優しい香りが感じられます。
口に含むと、しっかりとした米の旨みと、ほのかな甘みがバランス良く広がり、後味はすっきりとキレていきます。どこか力強さも感じさせる、沖縄の風土が育んだ独特の味わいを持っていました。
冷やしても、常温でも、そしてお燗にしてもそれぞれの温度帯で楽しむことができ、地元の沖縄料理、特に豚肉料理やチャンプルー文化との相性を考えて造られていました。
◆スペック:Alc 15-16%/日本酒度 +2前後/酸度 1.4前後/精米歩合 70%(※製造されていた当時の情報に基づきます)
◆おすすめ温度:冷酒から熱燗まで幅広い温度帯で楽しめました。特に常温またはぬる燗で、その独特の旨みが引き立ちます。
◆ペアリング:ラフテー(豚の角煮)、ゴーヤーチャンプルー、テビチ(豚足の煮込み)、ソーキそば、ミミガー(豚耳皮の和え物)。
残念ながら現在は製造を終了しており「幻の酒」となっていますが、沖縄の地で日本酒造りに挑戦し続けたその功績は、今なお語り継がれています。