恐竜から禅寺、荒波の絶景まで“福井エッセンス”を凝縮。
「福井県立恐竜博物館」
世界屈指の恐竜標本数を誇る巨大ドーム。動くティラノサウルスの前で思わず原始の鼓動が高鳴る!
スリルの断崖「東尋坊」
柱状節理が続く断崖から日本海を見下ろすと、足元の岩肌がゴゴゴ…と鳴る“自然版ジェットコースター”。
禅の聖域「永平寺」
1244年開創の曹洞宗大本山。回廊を歩く僧侶の足音と杉木立の香りが五感を整える“リアル・マインドフルネス”体験を。
20 m超の柱状節理が約1 km続く断崖。“世界三大柱状節理”の一角を遊覧船と崖上カフェで満喫。
怪力僧の怨念から生まれた絶景
地名は乱暴者の僧・東尋坊が恋敵に酒で酔わされ突き落とされたという伝説にちなむ。以後49日間荒れ狂った波が崖を削り、今なお「祟りと地学」が同居する舞台になった。
岩は約1,300万年前のマグマが冷えて縮む過程で五〜六角柱に割れた輝石安山岩。朝鮮半島の金剛山、ノルウェー西岸と並ぶ“世界三大柱状節理”と称され、国の名勝・天然記念物に二重指定。
断崖最先端にある〈IWABA CAFE〉では、荒波を眼下に「岩バーガー」や崖モチーフのサンデーを味わい、日没には水平線へ落ちる夕陽を特等席で堪能できる。
崖上には自殺防止のNPO〈心に響く文集・編集局〉が常駐し、毎年700人超の命を救出。スリル観光の裏側で“人を守る崖”へとイメージチェンジが進む。
道元禅師開創。老杉に囲まれた七堂伽藍で、今も200名の雲水が“呼吸まで修行”の日々。
回廊は禅僧の体内を歩く道
山門・仏殿・僧堂など七堂伽藍が回廊で結ばれ、配置全体が坐禅する僧のシルエットを象るといわれる。苔むす石段と老杉680年の森が“静寂のサラウンド”を演出。
雲水の日課は3 時30 分起床から21 時就寝まで掃除・坐禅・粥の食事を繰り返し、雑巾がけは罰にもなる最難関。境内には巨大目覚まし「ライデン」が鳴り響く。
拝観者は早朝の朝課や写経・写仏に参加可能。総受処で申し込めば一泊〜三泊の修行体験もでき、“旅の途中で悟りに寄り道”という希少な滞在が実現する。
修行満了後、故郷まで徒歩で帰る雲水も。700 kmの“反芻ウォーク”は一生の禅リトリートとされ、永平寺は今も“悟りへの出発点”であり続ける。
世界三大恐竜博物館の一つ。50体超の全身骨格と動くティラノが“恐竜王国ふくい”を体現。
6種の“フクイ”恐竜が勢ぞろい
手取層群北谷層の発掘でフクイラプトルなど県産恐竜6種が命名。展示ホールに立つ標本はすべて実測に基づくフルサイズで、勝山の地層が日本最多の恐竜化石産地であることを証明する。
建物は黒川紀章設計のチタンシルバー・ドーム。内部は「恐竜の世界」「地球の科学」「生命の歴史」が螺旋動線で連続し、時空を巻き戻す“地質タイムマシン”。
クリーニングラボ体験では原岩を削って化石を取り出し、夏期限定バスツアー〈野外恐竜博物館〉では実際の発掘現場で化石ハンマーを振るえる。
館外には全長10 m級の動くティラノサウルスや実物大頭骨の組立チャレンジも。学術研究とエデュテインメントの二刀流で来館者数は年間90万人規模に達する。
東尋坊沖に浮かぶ“神の島”。朱塗り橋を渡ると原生林と玄武岩が作る異界へワープ。
海蝕洞とヤブニッケイの暗緑が生む霊域オーラ
島全体が大湊神社境内。平安期の武将が参篭し、源義経や明智光秀ゆかり伝説も残る。
タブノキ・ヤブニッケイの原生林は昼なお薄暗く、潮風でねじれた幹が鳥居と交差する光景は“リアル妖怪ロード”。
岩礁は柱状節理・板状節理の教科書。干潮時に出現するタイドプールにはシーグラスが集まり、写真家が跪く“天然ミラー”が点在。
夕方に朱橋と島シルエットを逆光で撮る“黒い鳥居カット”が SNS バズ定番。夜間は街灯ゼロなので要ライト持参。
国内最大級ロックフィルダム湖。秋は燃える紅葉、春は満開のしだれ桜が湖面を染める。
ロックフィルの巨壁と龍伝説が交差する水の王国
九頭竜ダムは体積 1,000 万 m³級の土石を積んだロックフィル式。その頂上は立山・荒島岳を借景にした“大野アルプス展望台”。
ダム完成で 11 集落が水没し、「望郷の碑」が湖畔に点在。旧道跡が現れる渇水期にはダム遺構ハンターが集う。
上流の麻那姫湖には干ばつ救済で龍神に嫁いだ麻那姫伝説。毎夏「九頭竜花火」が湖面を鏡に尺玉連射し、龍神讃歌を彩る。
湖周遊道路は全長 33 km。サイクリスト聖地で、秋のもみじマラソンは“紅葉ジェットコースター”と呼ばれる激坂コース。
戦国大名・朝倉氏の城下町が丸ごと発掘された“日本のポンペイ”。城・寺・町屋が当時の配置で蘇る。
埋もれた都が語る戦国サブカル
1573年の焼失後に土砂で密封され、武家屋敷・町屋・寺院・道路が当時のまま二重保存。瓦や柱には戦国大都市の痕跡が刻まれる。
出土した青花磁やヴェネチアンガラス、碁石・将棋駒は「地方にして京の雅」。文化と娯楽が渾然一体だった朝倉ライフを物語る。
2022年開館の県立博物館〈あさみゅー〉では、出土品800点と石敷船着き場をその場で展示し、朝倉館を原寸で復元。巨大ジオラマは昼夜ライティングで町の鼓動を再現。
春の曲水の宴、夏の戦国まつり、秋の万灯夜――四季のイベントで“朝倉コスプレ”まで体験でき、遺跡は年中タイムトラベル会場になる。
海水・汽水・淡水が混在し、水面の色が変わる“五彩のラグーン”。ラムサール条約登録湿地。
湖面はパレット、水底はタイムカプセル
日向湖は海水、久々子湖と水月湖は汽水、三方湖と菅湖は淡水。塩分濃度のグラデーションが湖面に五色の鏡を描き、空と雲が万華鏡のように映り込む。
水月湖の湖底には7万年連続の縞状堆積物「年縞」が保存。2013年に炭素年代測定の世界標準になり、地球の気候年表を刻む“自然のハードディスク”と呼ばれる。
レインボーライン山頂公園は足湯・ハンモック付き5テラスを備え、360°パノラマで五湖と若狭湾を一望。恋人の聖地「幸せの鐘」もフォトスポット。
冬はオオワシが舞い、湖畔では古来の「たたき網漁」も見学可。水質・生態系の多様性はラムサール条約が守る“里山里海の見本帳”だ。
三方五湖と日本海を 360°見渡す天空テラス。足湯・ハンモック・バラ園で五感を解放。
天空の足湯で五湖を一望、レインボー傘で映え無限
リフトまたはケーブルで標高 400 m の頂へ。5 つのテラスは眺望とテーマが異なり、美浜テラスは足湯、五湖テラスはハンモック揺らし放題。
山頂バラ園は 110 種 600 株。春はピンクサツキと二重奏、秋は紅葉と蕾のマリアージュ。
無料レンタルのレインボー傘を広げると三方五湖のグラデとシンクロし、フォトジェニック度 MAX。恋人の聖地認定で“幸せの鐘”を鳴らすカップル行列も名物。
下山後はレインボーライン有料道路沿いの梅丈岳絶景カフェで五湖スムージーをチャージして締め。
“みて・ふれて・たのしむ”体験型。ガラス張り水槽の上を歩き、夏は魚と泳げるプールも開放。
五感を揺さぶる磯ラボ
サメやミズダコ、ドクターフィッシュに直接タッチ。ペンギン3種はヨチヨチ散歩で至近距離を歩き、アザラシやカメへの給餌体験もラインナップ。
「さんごの海」水槽は水面が全面ガラス。寝転べば足元30 cm下をカラフルな熱帯魚が群泳し、日本初といわれる“海面浮遊体験”を味わえる。
夏期オープンの「じゃぶじゃぶ海水プール」では1000匹の魚と一緒に泳げる希少プログラム。水中トンネルではペンギンが空を飛ぶように頭上通過。
新3Dシアターと期間限定の黄金ガニ展示、ミズダコの吸盤パワー体験など季節ごとにネタを更新。リピーター率が高い“体験ドリブン水族館”だ。
奇岩・洞門が連続する60 kmの“天然ロックミュージアム”。冬は越前ガニと水仙が花と味覚を競演。
呼鳥門と越前水仙、そして極タグガニ
国道旧道の真下に開いた自然トンネル〈呼鳥門〉は高さ36 mの海食アーチ。荒波が彫刻した石灰岩のカテドラルに潮騒が反響する。
冬になると梨子ヶ平など断崖斜面に越前水仙3,000万本が咲き、日本水仙三大群生地の一つとして岬を白く染め上げる。
漁場と港が近い越前沖はズワイガニの聖地。雄ガニの黄色タグは福井県産の証、さらに重量・甲幅など最高ランクだけが“極”黒タグを冠する。
夕刻には荒波と岩肌が茜に染まり、海面が鏡のように反射。蟹の香りが漂う漁港で、花と光と潮音がシンフォニーを奏でる。
約 60 店が軒を連ねる日本海側最大級の海鮮市場。威勢の良い競り声が胃袋を誘う。
「敦賀港 30 分一本勝負」鮮度が基準をぶち破る
漁場と港が近い敦賀では、水揚げから 30 分で市場着が当たり前。早朝 7 時には生本マグロ、甘エビ、ウニが氷上に整列し、タグ付き越前ガニ解禁日は黄色い脚が市場を占拠。
浜焼きコーナーで貝をその場で網焼きし、海鮮丼ゾーンでは“ネタ 15 種全部乗せ”が観光客のデフォ。
通は鮮魚店で買った刺身を持込 OK の食堂へ直行。白米と味噌汁だけ注文し“俺流丼”をセルフ組立する。
2 階の干物工房では一夜干し体験も開催。冬の寒風に晒した鯖へ熱風急乾をかける“敦賀式ハイブリッド干物”が自作できる。
北陸道総鎮守。高さ11 mの朱塗り大鳥居と「長命水」が導く延命長寿のパワースポット。
“けいさん”の大鳥居は海と月と人を結ぶ迎賓ゲート
木造大鳥居は 1645 年に佐渡産アスナロ材で建立、日本三大木造鳥居の一つ。境内に入ると樹齢千年級の杉が参道を覆い、海上守護の神威が漂う。
伊奢沙別命から日本武尊まで七柱を祀り、航海・衣食住・長寿とご利益オールインワン。湧き続ける「長命水」は古来の雨乞い神事でも用いられ、今はペットボトル持参の参拝客が後を絶たない。
松尾芭蕉が月を詠み、東郷平八郎が海軍の武運を祈念した歴史が重なり、“海と月と人”をつなぐ聖域として文学・軍事両面の史跡が残る。
大鳥居背後のもてなしドームからは敦賀湾に映る満月が一望でき、晩秋の「名月観賞会」には篝火と雅楽が夜空を染める。
717 年泰澄大師開山。苔と杉に覆われた中世宗教都市跡は“森に沈む苔寺”。
苔 12 万㎡の緑絨毯が語る白山信仰
最盛期には 8,000 の坊院と僧兵を擁し、一向一揆で灰燼。苔は焼失後に芽吹き、雨上がりには緑の海が石畳を波打つ。
坊院跡・石畳道が良好保存され、発掘で見つかった石敷きは修験者の“白山登拝 VR ロード”。
現在も発掘中で、出土品展示の資料館では僧兵が使った鉄矛や朱印状を公開。未開封の地層が「続報確定ガチャ」として考古マニアを沸かせる。
新緑と紅葉の狭間、苔が最も艶やかに湿る梅雨明け直後がベストシーズン。雨具を着て歩く“濡れ参道”推奨。
白砂とコバルトブルーの“北陸のワイキキ”。キラキラ粗砂が夕陽で宝石のように輝く海水浴場。
キラ砂・透明度・夕陽の三段コンボ
水晶のように光る粗粒砂は珪石が多く、裸足で歩くと角のない丸粒が足裏マッサージ状態。遠浅で透明度 15 mを超え、シュノーケル初心者でもイカやスズメダイが見られる。
夕刻、太陽が若狭湾に沈む瞬間は砂粒がオレンジから紫へグラデ変色。SNS では「インスタ標準フィルタ不要」と話題。
ビーチハウスでは海鮮 BBQ の貝汁を無料で提供する日もあり、“手ぶら海鮮パーティ”ができる数少ない日本海ビーチ。
夏は SUP とクリアカヤックがレンタル可能。海面下の砂紋をガラス越しに眺める非日常クルーズが人気上昇中。
“北陸のハワイ”と謳われる無人島。7–8 月だけ渡船運航、エメラルド海と白砂が待つ夏限定パラダイス。
渡船 10 分で手に入る透明度 20 m の楽園
全長 500 m の小島に施設は簡易トイレのみ。テント・火気禁止のため、荷物は最小限&ゴミ持ち帰りがルール。
島の北側はドロップオフになっており、シュノーケルでソラスズメ・ネンブツダイの群れ、運が良ければアオリイカ幼体が見られる。
砂浜は石英主体で白さ抜群。真昼は裸足で熱いが、朝夕はパウダーのようにサラサラ。
撮影人気は「砂浜×木製パラソル」のハワイ風カットと、渡船桟橋からの“水上鳥居ショット”。渡船最終は 16 : 30、乗り遅れ注意。
現存天守12城の北陸唯一。笏谷石の石瓦120 tと67°の急階段が雪国最強の要塞美を誇る。
人柱「お静」と翡翠色の石瓦
天守屋根は1枚20〜60 kgの笏谷石瓦6,000枚。雨に濡れると翡翠色に変わり、霧に煙る姿が“霞ヶ城”の異名を導く。
石垣崩落を鎮めるため生き埋めになった未亡人お静の伝説が残り、毎年4月の雨を「お静の涙雨」と呼ぶ。天守前には供養碑も。
内部の木階段は最大67°、鎧武者を阻む急勾配。手すり綱にすがって最上階へ登れば越前平野が一望でき、雪国の防御思想を体感できる。
創建は1576年、柴田勝豊が築いた初期望楼型天守。地震で倒壊後も主要部材を再利用して再建され、“最古級木材”の年輪が戦国の息吹を伝える。
シラクチカズラ製の吊り橋。44 m の渓谷を揺ら揺ら渡る“越前版インディ・ジョーンズ”。
絶叫と縁結びが両立する天然バンジー
木板の隙間 15 cm から渓流が覗き、踏み出すごとにユラリ。かつて山岳民が敵襲時に切り落とす“即席落橋”を再現。
シラクチカズラは 3 年ごとに全面掛け替え。架け替え時には地元青年団が命綱なしで蔓を編む“空中匠”技を披露。
橋中央で手をつなぎ告白すると一生切れない縁が結ばれるというロマン伝説付き。恋人と来れば心拍数上昇で成功率アップ?
渓谷は秋に紅葉、初夏にホタルが飛び交い、夜間ライトアップで“空飛ぶ蛍と橋シルエット”コラボ写真が狙える。
標高249 mの亀山に建つ“天空の城”。雲海出現率は秋冬の早朝がベスト。
雲海・碁盤目・清水の三拍子で城マニア垂涎
1576 年、織田家家臣・金森長近が築城。京都を摸した碁盤目城下町と山頂天守の組み合わせは、信長の安土城構想を地方で具現化した例とされる。
雲海条件は前夜雨+冷え込み+無風。西隣の犬山(戌山城址)展望台で夜明けを待てば、盆地霧に浮かぶ天守が“現存マチュピチュ”の風格を放つ。
石垣は野面積みで排水性高く、福井の名石・笏谷石が要所に使用。露天堀井戸の清水は今も湧き、城下に名水百選「御清水」として流れ込む。
天守内展示では金森長近が好んだ“亀アイコン”グッズや雲海タイムラプスを公開。SNS 用「天空フレーム」貸出もあり。
名水百選。真夏でも水温8 ℃前後、瓜が割れる冷たさから命名された“森の冷蔵庫”。
紅藻が染める神域の清流ミントブルー
雨雪が地層フィルターを通過し 20 年かけ湧出。水温一定で CO₂ が少ないため、希少紅藻ヒルデンブリンチアが岩肌を朱に染め、流れは青緑に輝く。
滝は天徳寺裏手の苔むす“水の森”にあり、古来修験者の行場・朝廷の雨乞所として祈祷が行われた。今も参道の石仏が森霧に浮かぶ姿は霊験そのもの。
名水は持ち帰り自由で、地元蔵元「瓜割名水」ラインの日本酒やコーヒー焙煎にも使用。軟水で雑味がなく、麦茶を入れると驚くほど甘みが立つ。
夏は“滝見そうめん”屋台が出現。氷を使わず名水のみで冷やす麺は表面がキュッと締まり、涼感と喉越しが段違い。
修行専門の曹洞宗寺院が保護猫 100 匹超と共存。“ニャン僧”が接客する癒やしの禅寺。
禅+保護活動で“にゃんこ版 SDGs”
2002 年開山時に捨て猫を保護したのが始まり。以後 400 匹以上を譲渡し、最終目標は保護猫ゼロ。
修行僧(雲水)は早朝座禅→猫トイレ掃除→托鉢という日課で、猫世話が禅行の一部に組み込まれている。
境内には“ニャンダフル稲荷”や猫地蔵が鎮座。授与品は猫守・肉球絵馬・招き猫おみくじなど猫づくしで参拝客悶絶。
春秋の譲渡会には全国から里親候補が来山。卒業猫の“幸せ報告絵馬”が回廊を埋め、読めば心もととのう。
明治16年偶然湧出。“関西の奥座敷”と呼ばれる湯街は、自家源泉で味が変わる“泉質ガチャ”天国。
碁盤目の湯のまちと芸妓文化
農民が灌漑用井戸を掘ったら80 ℃の湯が噴出――これが開湯伝説。現在は74本の源泉を各旅館が所有し、塩化物泉から炭酸水素塩泉まで“宿ごとに違う湯”が楽しめる。
1956年の大火で街の8割が焼失するも、区画整理で平野部に碁盤目の温泉街が誕生。復興と同時に芸妓文化が蘇り、夜は芦原節と三味線が路地に響く。
湯めぐり手形を片手に外湯・足湯・飲泉所を巡れば、塩っぽい湯・甘い湯など味も肌触りも千差万別。“泉質ガチャ”をコンプリートするファンも。
春には山車と芸妓が練り歩く〈芦原温泉春まつり〉が開催。源泉井戸を祀る温泉神社で湯煙に手を合わせれば、開湯140年のロマンが体を包む。
福井藩主松平家の別邸。座敷に腰を下ろし“殿様目線”で水鏡の庭を味わえる回遊式林泉庭園。
座るだけで VR 船遊び――数寄屋建築が池を抱く
主座敷の一部が池に張り出し、床下に水が流れ込む設計。櫛形ノ御間からは水面がスクリーンとなり、四季の映り込みが時々刻々と変わる。
庭は“水の回廊”を巡る回遊式。石橋・州浜・中島を歩けば、視点変化が万華鏡のように景を切り替える江戸の演出力を体感。
戦災で焼失後、古図・写真・発掘成果を組合せ 1993 年復元。資料館では 19 世紀のカラー写真や客船図屏風を展示し、復元プロセスそのものがアート。
夜間ライトアップ時は畳に座して“逆さ月”を待つのが通。水面が満月を二重写しにする瞬間、静寂が時を止める。
ツツジ 5 万株が斜面を染める北陸随一の花公園。レッサーパンダ繁殖日本一の動物園を併設。
藩主が遺したツツジパレットと“レッサーの聖域”
江戸末期、鯖江藩主・間部詮勝が領民の憩いの場として整備。嚮陽庭園の名残を受け継ぎ、日本の歴史公園 100 選に認定。
5 月中旬の西山つつじまつりは斜面がピンクのグラデーションに染まり、夜間ライトアップで花影が浮遊。
西山動物園はレッサーパンダ繁殖数日本一。北京動物園から来た初代カンカンの血統が全国 20 園に広がり“レッサー親戚会”の総本山。
秋はモミジと池が鏡合わせになる“逆さ紅葉”スポットに変身。春秋で色味が反転するフォトジェニック二段活用が魅力。
高さ17 m、日本最大級の座像。実業家が私財 380 億円で建立した“昭和の出世大仏”。
五重塔エレベーター&九龍壁で中華ロマン炸裂
創建者はタクシー王・多田清氏。モデルは中国・龍門石窟の毘盧遮那仏で、顔立ちは奈良と西安のハイブリッド。
本堂回廊には 1,281 体の小仏が整列し、五重塔(75 m)にはエレベーター完備で最上階から白山連峰が一望。
境内の九龍壁は北京紫禁城を模した全長 80 m のタイル壁。龍が雲海を泳ぐ極彩色はインスタ映え超級。
参拝後は“出世おみくじ”で金箔入り名刺入れが当たるガチャが人気。ビジネスマンの“ご利益出張”聖地として急伸中。
20 ha の森にガラス・陶芸・竹細工工房が点在。“作る美術館”で一日アーティスト気分。
森に仕掛けたインスタレーション宝探し
自然散策路を歩くと突然巨大ステンレス球やミラー回廊を発見。アートドキュメント展期には作品が森に増殖し、宝探し感覚で鑑賞。
ガラス工房では吹きガラス初級 30 分コースから電気炉キルンワーク長期講座までメニュー多彩。自作グラスを夕陽越しに撮るのが定番。
竹細工工房では福井名産“越前箪笥”の組子細工体験もでき、クラフト系推しの人は半日でハシゴ可能。
併設レストランは器も自家製ガラス皿。地産野菜をガラスプレートに盛る“食べるアート”で五感を締めくくる。
700 年続く越前打刃物の共同工房。火花散る鍛造を“ガラス越しゼロ cm”で見学。
刃物の町が放つ火と鉄とアートの香り
10 社の鍛冶屋が一棟に集結し、火床・押し切り・研ぎまで全工程をリアルタイム覗ける全国屈指の開放型ファクトリー。
包丁鍛造体験は本物の火造りから柄付けまで所要 3 時間。完成品は一生もののマイ包丁として郵送可。
新館ギャラリーは鏡張り空間に包丁が浮かぶ幻想展示。刃物を“切るアート”ではなく“観るアート”に昇華。
物販では職人別ブースを採用。ハンドル材カスタムや名入れ刻印をその場で依頼でき、クラフト系ギフトに最適。
60 万㎡芝生+日本最大級プールの複合リゾート。ギネス級スライダー&恐竜の森で童心爆発。
世界最長スライダーと海賊&恐竜の乱舞
浮き輪スライダー〈トリプルザウルス〉は高さ30 m・全長248 mでギネス2005認定。チューブが絡み合う“空飛ぶパイソン”の迫力は圧倒的。
巨大プールには50本以上のスライダーが林立し、海賊船アスレ〈ハリケーン〉や絶叫コースター〈タイフーン〉が陸上エリアを盛り上げる。
2024年オープン〈恐竜の森〉は26,000 ㎡に30種60体の動く恐竜が棲むウォークスルー迷宮。ミッションをクリアしながら進む没入型アトラクション。
全天候型キッズパラダイスや芝生キャンプサイト、夜は芝生で手持ち花火OK。日本海夕景を背に遊び尽くす“24時間エンタメ牧場”だ。
『源氏物語』作者が青春期を過ごした地に再現された寝殿造庭園。金色式部像が雅に微笑む。
平安ガールのリアル青春ステイを追体験
寝殿造の池・遣水・釣殿を忠実再現した国内唯一の平安庭園。池に雅楽が流れるイベント日は“王朝ライブ”が蘇る。
紫式部像は和歌「立ち別れ~」にちなみ金色で輝き、周囲には越前滞在時の句碑 7 基が点在。
隣接資料館には越前国司時代の遺品や『源氏物語』絵巻複製を展示。雪深い越前で練られた宮廷恋愛ドラマの裏側を解剖。
春の藤棚ライトアップは“紫のカーテン”が水面に映り、式部と藤壺の名シーンを現代に投影する。
結城秀康築城。県庁舎の周囲に堀と笏谷石石垣が残る“行政 in 城址”スタイル。
「福の井」が地名を生んだ井戸パワー
天守台脇の井戸「福の井」は福井地名の由来。水面は地下水位と連動し震度計代わりになると伝わる。
石垣には 400 種以上の刻印が残り、築城参加大名や石工集団の“サイン帳”。刻印スタンプラリーで石垣オタク急増中。
木造復元された御廊下橋は総ヒノキ造り。夕方に県庁ビルの窓灯が石垣に映え、和洋折衷の夜景を生む。
本丸内は芝生公園化され、ランチタイムはスーツ姿が石垣を眺めて弁当を広げる“最強オフィス風景”が見られる。