石川で必ず訪れたいハイライトを厳選してご紹介。
日本三名園「兼六園」
雪吊りと霞ヶ池が織り成す四季折々の庭園美。早朝の無料開園時間は人影も少なく、苔むす園路に小鳥のさえずりが響きます。
世界唯一の「千里浜なぎさドライブウェイ」
車で波打ち際を走れる約8kmの砂浜道路。夕刻、水平線に沈む夕日と水鏡に映る車のシルエットはまさに“海辺の天の川”。
「能登半島 聖域の岬」
断崖絶壁の上に建つ青の洞窟展望台からは、日本海を染める茜色のサンセットと眼下のコバルトブルーが同居。地球が丸いことを体感できる絶景スポットです。
日本三名園の一角。霞ヶ池と徽軫灯籠、雪吊りの唐崎松が四季ごとに姿を変える加賀百万石の庭園芸術。
“六勝”は後付けネーミング?
「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望」の六つを兼ねる——このキャッチコピーが付いたのは造成から約150年後の1822年。それまでは〈蓮池庭〉と呼ばれていました。
冬の風物詩・雪吊りは美観目的ではなく“唐崎松を守るためのワイヤーフレーム”。樹齢200年の松を救うために藩士が考案した天然の防災テクなのです。さらに日本最古級の噴水はポンプゼロ。霞ヶ池との高低差だけで高さ3.5 mの水柱を上げる“江戸の水圧実験装置”だったりします。
石畳と木虫籠(きむすこ)の出格子が連なる金沢随一の花街。金箔ソフト片手に江戸情緒をタイムスリップ。
二階建て=“お茶屋だけが許されたステータス”
武家屋敷は平屋が原則だった江戸時代、二階を建てられたのは藩公認の茶屋のみ。出格子の角度は外から中が見えにくく、中からは舞台が覗ける絶妙設計。
保存お茶屋〈志摩〉には押入れがゼロ! 着物も鼓も“見せる収納”が粋だった証です。芸妓が発注した豪華な加賀友禅や輪島塗が工芸発展を後押ししたという“経済ブースター”としての裏歴史も要チェック。
前田家100万石の居城跡。五十間長屋や菱櫓が復元され、“石垣の博物館”と称される多彩な石積みが見どころ。
天守の代わりに“石垣で守る”心理戦
大坂の陣後、徳川を刺激しないために天守を再建せず、かわりに7種類以上の石積みパターンを貼り合わせた迷彩要塞を構築。石川門は実は裏門で、屋根瓦が鉛製——籠城時に弾丸へ鋳直すという都市伝説も!?
復元に際し、木材は全国12県から調達。釘をほぼ使わず“くさび”で組む江戸工法を現代によみがえらせた「動態保存」の現場が内部見学で垣間見えます。
高さ28 mの軍艦形巨岩が海上にドン! 弘法大師が“発見=見附”した伝説を持つ能登のシンボル。
干潮時は“徒歩上陸チャレンジ”
潮が引くと石の小道が現れ、島の足元まで到達可(滑りやすいので要注意)。頂上の鳥居は海上安全の守り神。
夜間ライトアップでは黒い海と星空に真っ白な岩体が浮かび、“天然マッピング”の異世界感が味わえます。
日本海にせり出す斜面を1004枚の極小棚田がぎっしり埋め尽くす“能登のラピュタ”。
平均18㎡! 耕運機お断りの人力ワールド
機械が入れない狭小サイズゆえ、田植えも稲刈りも完全手作業。保全のため全国オーナー制度が導入され、あなたも一年だけ“棚田の持ち主”になれます。
夕暮れは田面が鏡となり、空と海と稲が三層レイヤー。秋冬のイルミ〈あぜのきらめき〉は約2万個のソーラーLEDが光の稲穂を実らせるファンタジー時間です。
「金沢の台所」歴300年。170軒超の店が狭い路地にひしめき、海鮮丼と加賀野菜の香りが交差する胃袋パラダイス。
雑然? いいえ“暗黙のジオラマ配置”
鮮魚・青果・乾物…同業者が自然と区画を形成し、迷路のようで実は回遊効率が計算済み。名前の由来は近江商人の活躍から。
冬になると店頭にズラリ並ぶ加能ガニは雌雄でタグ色が違うご当地ルール。加賀太きゅうり・五郎島金時などローカル野菜も探してみてください。値札はあくまで“交渉スタート価格”、粋な値切りで会話も味わうのが通!
落とし穴に隠し階段、突然の切腹部屋――迷宮仕掛けで前田藩主を守った“忍者じゃない忍者寺”。
外観4層、内部7層。敵の脳をバグらせる空間トリック
徳川の目を欺くため鐘楼を望楼に偽装、仏間の床下は即席避難トンネル。ガイド付き予約制でしか入れないのは、現代人も迷子になるから?
本堂天井には“逆さ卍”の梁。万一炎上しても梁が燃え落ち難い防火デザイン――藩の財力と知恵を詰め込んだリアル・エスケープ寺院です。
波打ち際を車で疾走! 全長8 km、砂粒がアスファルト並みに締まる世界唯一の“天然シーサイド道路”。
バスも走れる砂の秘密は“4分の1ミリ”
砂粒が極小で海水を含むとコンクリ同等の硬度に。タイヤ痕を残さずスーッと滑る感覚は新体験!
夕日タイムに走れば、フロントガラス越しに水平線へダイブするサンセット。通行止め情報は波高次第なので、公式サイト要チェック。
黄土色の土塀と用水が続く“サムライ路地”。野村家の豪華庭園はミシュラン二つ星。
冬限定“こも掛け”は土塀のダウンジャケット
藁ゴザで土塀を包むことで凍結から守る知恵。雪景色に黄金のストライプが映え、フォトグラファー垂涎のワンシーンに。
大野庄用水は防火・生活・物資輸送のマルチツール水路。今も鯉が泳ぎ、流れる水音が街のBGMとなっています。
利家公とお松の方を祀る城下町の守護神。和漢洋チャンポンの神門はステンドグラス付きレトロモダン。
三層神門=“明治版タワマン”説
下は和、中は中華、上は洋風灯台。建築責任者はオランダ人技師デ・レーケ。夜は最上階のギヤマンが灯台代わりに金沢港へ光を送ったとか。
境内には利家の兜を模した巨大鯰尾兜像も鎮座。武将推しフォトスポットとして密かな人気です。
犀川のほとりに佇む“小粋な裏花街”。しっとり大人の夜遊びが似合う、金沢芸妓の聖地。
観光客少なめ=“耳で味わう三味線生BGM”
ひがし茶屋街と同年創設ながら規模は1/3。だからこそ夜になると通りを三味線と鼓の音が包むリアル花街サラウンドを堪能できます。
西茶屋資料館には芸妓が使った簪や三味線、豪華なお座敷遊びセットを展示。“舞と酒の経済学”を覗き見るミニ博物館としても優秀。
円盤型ガラス張り建築が街に溶け込む“現代アートの公園”。レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》が人気。
アートに合わせて建物を“後付け”!?
プールやジェームズ・タレル作品など恒久展示は、建築図面完成前に依頼。つまり作品が“建築の設計図”。正面が無い円形構造は「いつでも誰でもどこからでも入れる公園」を体現します。
夜、ガラス外壁が内照式ショーケースになり、外からもアートが丸見え。“閉館後こそインスタ映え”という裏ワザがあることは内緒です。
日本海側最大級の大水槽にジンベエザメが悠々。イルカトンネルやペンギン散歩も満喫できる“里山里海アカデミー”。
プロジェクションマッピングで“海中プラネタリウム”
青の世界水槽では光と音がリンクし、ジンベエのシルエットが星座のように浮かぶナイトショーを開催(夏期)。
能登近海の生物展示も充実。タカアシガニの脱皮ライブや、里山里海を再現したタッチプールでヒトデを撫でれば童心復活!
世界の美しい駅14選に名を連ねた迎賓ゲート。津軽ヒバ製の巨大“鼓”が旅人を加賀百万石へいざなう。
木造だが耐雪3m、しかも雨傘ドーム付き!
高さ13.7mの2本柱は能楽で使う鼓(つづみ)の胴をモチーフに、24本の柱材がらせん状にねじれて合掌。
背後の〈もてなしドーム〉は鉄骨ガラス3,000枚超――北陸特有の雨や雪でも“傘を差さずに改札へ行ける”魔法のロビーです。
夜間ライトアップでは、ヒバの年輪が赤銅色に浮かび、ステンドグラス天井が星雲のように瞬く“木とガラスのサウンドステージ”へ早変わり!
高さ20m・重さ2tの大灯籠〈キリコ〉が夜の漁村を練り歩く、炎と轟音の“能登バーニングマン”。
7〜10月、能登は毎週どこかが“火の金曜日”
キリコとは武者絵を描いた巨大行灯。男衆200人が担ぎ、松明の火花を浴びせながら海へ突進⇒ド派手水しぶきでクールダウン。
町ごとに形も装飾も異なり、同日3カ所ハシゴ観覧する“キリコラリー”がマニアの定番。夜空に浮かぶ極彩色の光箱は、まさに能登の夏を彩るモバイルアートです。
高さ12m・重量20tの“走る山車”〈でか山〉が狭い路地を爆走! ユネスコ無形文化遺産の度肝抜きフェス。
ハンドル無し → 方向転換は“人力ドリフト”
直径2mの木輪を120人でロープ牽引、角を曲がるときは全員で車体を持ち上げて強制スライド。家々の軒先スレスレを抜けるスリルは観客も思わず悲鳴!
でか山の上段には歌舞伎人形が鎮座し、巡行中もケーブル操作で見得を切るハイテク仕様。昼は迫力、夜は提灯350個が灯る幻想美――七尾っ子の血が騒ぐ“3日間限定タイムカーニバル”です。
能登国一宮。縁結びパワーで女性人気急上昇。“入らずの森”は年一度しか立ち入り出来ない禁足地。
鵜で鮎を占う“鵜祭り”は国の重要無形民俗文化財
12月に神職が海で鵜を捕獲→社殿で放つ→飛び方で翌年を占うというワイルド神事。
森全域が神域のため自然林がほぼ手付かず。頬をなでる空気まで“清められた感”MAXです。
山中温泉街を流れる渓谷。S字の紅紫色〈あやとりはし〉と檜造〈こおろぎ橋〉が織り成すフォトジェニック回廊。
橋そのものが“草月流いけばな”
デザインは華道家・勅使河原宏。渓谷に鮮やかな曲線を差し色する現代アート橋梁は夜間ライトアップも必見。
川床カフェは4~10月限定オープン。抹茶と温泉玉子で渓流ASMRを堪能できます。
開湯1300年。“総湯”と明治復元“古総湯”を中心に、湯煙と九谷焼ギャラリーが並ぶ湯の曲輪ワンダーランド。
「湯に浸かるだけ」の江戸式バスタイムを体験
古総湯では石鹸・シャワー禁止。彩釉タイルが煌めく浴室で静かに浸かる——これが明治の正しい入浴作法。
北大路魯山人が料理の才能を開花させた地でもあり、魯山人寓居跡で器と料理の美学を追体験できます。
禅哲学者・鈴木大拙の思想を“建築で読む”ミニマル空間。水鏡の庭に浮かぶ思索空間で無心タイム。
展示物より“沈黙”がメインコンテンツ
キャプションは最小限、写真と言葉だけ。訪問者が座し、ただ〈考える〉ことを促す設計。
水盤に映る空を眺めていると、ジョブズが愛読したという『禅と日本文化』の一節が脳内再生——気付けばスマホ通知を忘れるマインドフルネス施設です。
芭蕉絶賛の名湯。“カピバラ温泉”と山中漆器の町並みで湯と工芸の二刀流リラックス。
共同浴場〈菊の湯〉は地元民と語らう“裸のサロン”
源泉かけ流し43 ℃、さらりと肌になじむ硫酸塩泉。湯上がりは漆器ストリートでアイス最中をどうぞ。
毎冬開催カピバラ雪見風呂はSNS再生回数1000万超え。動物と温泉のコラボに癒され指数MAX。
茅葺き古民家で輪島塗・九谷焼・金箔貼りなど50種超の伝統工芸が体験できる“加賀クラフト村”。
金箔消費量は一日で東京ドーム〇杯!?
金沢の金箔生産は国内99%。ここではお箸からスマホケースまで何でも“ゴールド化”でき、工房の金箔ストック量に目が眩みます。
棟ごとに炉端焼き・そば打ちなど食文化体験も完備。半日で“工芸者見習い”になれる欲張りテーマパークです。
富士・立山と並ぶ日本三名山。花の百名山でもあり、ハクサンコザクラなど“白山ネーム”の高山植物が咲き乱れる。
山頂は“雲海の上の奥宮”
御前峰には白山比咩神社奥宮が鎮座。ご来光時、雲海に浮かぶ影白山(ブロッケン)が拝めたら一生の自慢。
登山道は初心者向きの市ノ瀬ルートから上級者向き別当出合ルートまで多彩。山小屋は完全予約制なので計画的に!
全国3000社の総本宮。縁結びの女神・菊理媛尊を祀る古社で“恋と人生をくくり直す”パワースポット。
杉並木の参道=“天然タイムトンネル”
樹齢千年級の巨杉が立ち並び、歩くたびに森のフィトンチッドが脳内デトックス。
本殿裏には推定樹齢700年のご神木〈三本杉〉。良縁を願うなら幹を時計回りに一周が定番コースです。
火砕流が削られた断崖絶壁が8 km続くエメラルドグリーンのスプラッシュゾーン。綿ヶ滝の轟音が圧巻。
夏でもマイナス3℃! 不老橋は“天然ミストサウナ”
滝しぶきが橋上まで届き、真夏でも肌寒いほど。冬に凍る“イエローフォール”は秘境フォトの聖杯。
岩壁は10万年前の火山灰が固まったもの。地質マニアは岩肌の縞模様を要チェック!
荒波が穿った洞門や奇岩が連なる日本海の彫刻廊。遊覧船から眺める岩壁は映画のワンシーン級。
高さ15 m・奥行60 mの“海食カテドラル”
洞窟上部の遊歩道を歩くと波音が反響し、天然パイプオルガン状態。義経伝説の舟隠しなど歴史ロマンも点在。
『ゼロの焦点』ロケ地なので、ミステリー小説ファンは聖地巡礼もどうぞ。
江戸後期の登り窯(国史跡)を丸ごと保存。ジャパンクタニの鮮烈色彩を学び、絵付け体験で世界に一枚の小皿を。
登り窯内部は“19世紀のセラミックエンジンルーム”
階段状の焼成室を上がるにつれ温度が変わる構造で、一度に異なる色調の器を焼き分ける職人の知恵。
体験工房で使う呉須と和絵具は本物の九谷材。あなたの落書きも翌月には立派な美術品!?
奇岩遊仙境と紅葉のコントラストが神秘的。松尾芭蕉を唸らせた“石山の石より白し秋の風”。
胎内くぐり=“洞窟リセットボタン”
洞窟内の本尊前で一礼し岩穴を潜ると“生まれ直し”のご利益。白山信仰×自然信仰が融合した舞台装置です。
本堂は国重文、庭園はミシュラン星。自然と伽藍の“ハイブリッド絶景”を全方位で体験。
七尾湾をまたぐ優美な1050 mの曲線。車窓に海・島・空が重なる“ドライブ版万華鏡”。
途中下車OK! 橋上駐車帯で“空中海ピクニック”
1982年開通。橋中央のポケットで車を停め、潮風を浴びながらカメラを構えると湾曲ガードレールがリフレクションを生む絶好の撮影フレーム。
夕日タイムはシルエット橋と帆船シルエットが二重奏。運が良ければイルカの群れが下を横切ります。
北陸の日蓮宗総本山。国宝五重塔をはじめ十棟が国重文の“木造アベンジャーズ”。
心柱なし五重塔=“スカイツリー級耐震”
中央を吹き抜けにして揺れを逃がす構造。杮葺き屋根が描く優雅な曲線は加賀藩の美意識の結晶。
伽藍配置は日蓮宗屈指のスケールで、早朝の読経体験(要予約)は重低音の音圧で胸が震える貴重体験です。
2022年開館、“本棚に包まれる”三角屋根ライブラリー。高さ12mの書架タワーが読書欲を爆上げ。
館内 Wi-Fi SSID は「おいでまっし図書館」
設計はC+A(シーラカンスアンドアソシエイツ)。外観は“開いた本”のページをイメージした切妻連続屋根、内装は県産スギ材1万枚のルーバーが層を成し、ページをめくる音まで吸収する“静寂ホール”を実現。
らせん階段中央のブックツリーは冊数6万冊! SNSでは〈現代版 書写山〉と話題。カフェの九谷焼マグでコーヒー片手に、棚から本を引き抜く瞬間はまさに“知の森林浴”です。