海の神様、芸術の島々、そして至高の庭園。讃岐の魅力を巡る旅。
金刀比羅宮
「さぬきのこんぴらさん」として親しまれる、古くから続く海上交通の守り神。
本宮まで続く785段の長い石段の参道はあまりにも有名です。
栗林公園
国の特別名勝に指定された大名庭園。「一歩一景」と称されるほど変化に富んだ景観が広がり、
ミシュラン・グリーンガイドで三つ星の評価を得ています。
小豆島
潮の満ち引きで現れる「エンジェルロード」や、オリーブ畑が広がる公園など、
瀬戸内海の自然を満喫できる島。醤油や素麺などの特産品も豊富です。
「こんぴらさん」の愛称で親しまれる、海の神様が鎮座する地。
785段の石段を登りきれば、絶景とご利益が待っている!
江戸時代から「伊勢参り」と並ぶ庶民の憧れだった「こんぴら参り」。本宮まで続く長い石段はあまりにも有名です。体力に自信があれば、さらに奥社(1368段)を目指すのも一興です。
飼い主の代わりに参拝した「こんぴら狗(いぬ)」の伝説も微笑ましいエピソード。石段の途中には、歴史あるお店やカフェも多いので、休憩しながら自分のペースで登りましょう。
ミシュラン三つ星!一歩一景と称される、国の特別名勝。
歴代藩主が愛した、究極の大名庭園!
紫雲山を借景にした、広大な回遊式大名庭園。「一歩歩むごとに景色が変わる」と言われるほど、計算され尽くした景観が広がります。
◆見どころ:南湖を和船で巡る「南湖周遊和船」に乗れば、殿様気分を味わえます。
◆豆知識:園内には茶屋が点在。美しい景色を眺めながらいただくお抹茶は格別です。…とはいえ、池の鯉の数には少し驚くかもしれません。
◆アクセス:JR栗林公園北口駅から徒歩3分。
瀬戸内海に浮かぶ、現代アートの聖地。島全体が美術館。
アートを巡る、非日常の島旅へ!
草間彌生の「赤かぼちゃ」をはじめ、島のいたるところにアート作品が点在。安藤忠雄設計の「地中美術館」や「ベネッセハウス ミュージアム」など、見どころ満載です。
古民家を改修した「家プロジェクト」では、アートと人々の暮らしが融合した空間を体験できます。一日ではとても回りきれないので、事前に計画を立てるのが必須。アートに詳しくなくても、この島の空気感だけで楽しめます。
日本のウユニ塩湖と話題!天空の鏡のような絶景ビーチ。
インスタ映えの奇跡の一枚を、ここで撮ろう!
干潮時にできる潮だまり(水たまり)が、天空を映し出す鏡のようになることで有名な海岸。特に風のない日の夕暮れ時は、息をのむほど美しい光景が広がります。
最高の写真を撮るには、潮だまりギリギリまでカメラを下げ、空を大きく入れるのがコツ。三脚やカラフルな傘などの小道具を持参する人も多数。ただし、夢中になりすぎてスマホを水没させないよう、くれぐれもご注意を。
1日2回だけ現れる、海を渡る砂の道。恋人の聖地。
大切な人と手をつないで渡ると、願いが叶う…かも!
干潮時に、海の中から現れる砂の道(トンボロ現象)。この道を渡ると、沖合にある弁天島まで歩いて行くことができます。「恋人の聖地」として認定されており、多くのカップルが訪れます。
◆見どころ:すぐそばの「約束の丘展望台」から見下ろすエンジェルロードは絶景です。
◆豆知識:道が現れる時間は日によって違うので、必ず事前に干潮時刻を調べてから訪れましょう。
◆アクセス:小豆島の土庄港からバスで約10分。
白い風車と青い海!まるで地中海のような絶景スポット。
魔法のほうきに乗って、キキになろう!
日本のオリーブ栽培発祥の地にある、道の駅を兼ねた公園。実写映画『魔女の宅急便』のロケ地としても有名で、公園内では「魔法のほうき」を無料で借りることができます。
ギリシャ風車をバックに、ほうきにまたがってジャンプするのがお決まりのポーズ。最高の「飛んでる風」写真を撮るには、カメラマンの低姿勢と、被写体の高いジャンプ力が求められます。オリーブ色のソフトクリームも絶品です。
標高404mの稲積山の頂上から見下ろす、天空の鳥居。
この絶景は、神様からのご褒美!
本宮の鳥居越しに、観音寺市街と穏やかな瀬戸内海を一望できる絶景スポット。その美しさから「天空の鳥居」と呼ばれ、SNSで一躍有名になりました。
山頂までは車でも行けますが、道が非常に狭く、週末はシャトルバスの利用が推奨されています。麓から約50分かけて石段を登るのも達成感があっておすすめです。ただし、翌日の筋肉痛は覚悟しておきましょう。
「石垣の名城」と名高い、日本一高い石垣の上に建つ名城。
見上げる石垣は、まさに圧巻の扇勾配!
現存12天守の一つで、日本一の高さを誇る石垣の上に、小ぶりながらも優雅な天守が鎮座しています。麓から天守までの高さは約60m。美しい曲線を描く「扇の勾配」は、芸術的ですらあります。
◆見どころ:天守から見下ろす讃岐平野と瀬戸大橋の景色は格別です。
◆豆知識:急な「見返り坂」を登るのは一苦労ですが、振り返った時の達成感もひとしおです。
◆アクセス:JR丸亀駅から徒歩約10分。
弘法大師(空海)の御誕生地。広大な境内を持つ総本山。
お大師様が生まれた場所で、パワーをいただく!
四国八十八箇所第七十五番札所であり、高野山の金剛峯寺、京都の東寺と並ぶ、弘法大師三大霊跡の一つ。広大な境内は、お大師様が生まれた「東院」と、伽藍のある「西院」に分かれています。
西院にある「戒壇めぐり」は、真っ暗な地下通路を手探りで進むというもの。無事に出口にたどり着ければ、生まれ変わったような清々しい気持ちになれるとか。方向音痴の人は、前の人を見失わないように。
日本三大渓谷美の一つ。奇岩が創る絶景を空から楽しむ。
まるで水墨画の世界!約5分間の空中散歩!
1300万年前の火山活動によってできた、奇岩怪石の絶景が広がる渓谷。ロープウェイに乗れば、眼下に広がる渓谷美と瀬戸内海の大パノラマを一度に楽しめます。
特に、渓谷が燃えるように色づく紅葉の季節は、言葉を失うほどの美しさ。山頂駅に着いたら、名物の「かわらけ投げ」で厄除けと願掛けをするのがお約束。渓谷に向かって思いっきり投げれば、ストレス解消にもなります。
源平合戦の古戦場。高松市街と瀬戸内海を望む絶景スポット。
屋根の形の島の上で、歴史に思いを馳せる!
その名の通り、巨大な屋根のような形をした溶岩台地。山上には四国霊場第八十四番札所の屋島寺があり、鑑真和上が開創したと伝えられています。
◆見どころ:「血の池」や「祈り岩」など、源平合戦ゆかりの史跡が点在します。
◆豆知識:名物の「かわらけ投げ」は、素焼きの皿を投げて開運厄除を祈願するものです。
◆アクセス:JR屋島駅から山頂までシャトルバスが運行しています。
昭和初期のノスタルジックな村。名作映画の世界に浸る。
あの感動の名シーンが、ここに蘇る!
壺井栄の小説で、映画化もされた『二十四の瞳』のロケ用オープンセットを改築したテーマパーク。木造校舎や村の家々が、昔懐かしい昭和の雰囲気を醸し出しています。
瀬戸内海を望む美しいロケーションで、まるで映画の登場人物になったかのような気分を味わえます。名物の「給食セット」を食べれば、気分はすっかり小学生。童心に帰って楽しむのがおすすめです。
これを見れば一生お金に困らない!?巨大な砂のアート。
金運アップは、この砂絵におまかせ!
有明浜の白砂に描かれた、東西122m、南北90mもある巨大な寛永通宝の砂絵。一夜にして作られたという伝説が残っていますが、実際は多くの人々の手で維持されています。
琴弾公園内の山頂展望台から見下ろすと、きれいな円形に見えます。夜にはライトアップされ、黄金色に輝く姿は神々しさすら感じさせます。ご利益があるかどうかは、あなたの日頃の行い次第かもしれません。
中四国最大級のテーマパーク。アトラクションもイルミも満載。
遊びきれないほどの楽しさが、ここにある!
絶叫系から子供向けまで20種類以上のアトラクションが揃う遊園地。季節の花々が咲き誇るフラワーパークや、アジアの遺跡を再現したオリエンタルトリップエリアなど、見どころが満載です。
◆見どころ:夜のイルミネーション「レオミネーション」は、全国イルミネーションアワードで何度も受賞するほどの美しさです。
◆豆知識:隣接のホテルに宿泊すれば、温泉も楽しめて一石二鳥です。
◆アクセス:坂出IC、善通寺ICから車で約25分。
日本三大水城の一つ。堀に海水を引き込んだ海の城。
堀で鯛にエサやり体験ができるお城!
瀬戸内海の海水をお堀に引き込んだ、全国でも珍しい水城(みずじろ)。天守閣は残っていませんが、国の重要文化財である月見櫓や艮櫓(うしとらやぐら)などが往時の姿を伝えています。
園内では、お堀に住む鯛にエサやり体験ができます。船に乗って優雅に庭園を眺める「舟遊び」も人気。高松駅のすぐ隣というアクセスの良さも魅力で、電車の待ち時間に立ち寄るのも乙なものです。
讃岐うどんの聖地。田園風景の中に現れる、行列必至の名店。
最高のロケーションで、最高のうどんを食す!
田んぼの真ん中にポツンと佇む、セルフサービスの超有名店。その人気はすさまじく、お昼時には常に長い行列ができています。
メニューはシンプルに「うどん」のみ。温かいか冷たいか、大きさを選んだら、あとは天ぷらなどのトッピングを自分で取るスタイルです。外の席で田園風景を眺めながら食べるうどんは、まさに至福の一杯。並んででも食べる価値は十分にあります。
水滴のような建物。アートと自然が一体となる瞑想空間。
何もない、でも、すべてがある美術館!
瀬戸内海を見下ろす丘に建つ、休館中の棚田を再生した美術館。床のいたるところから水が湧き出し、水滴となって集まり、また消えていく…作品は、ただそれだけです。
柱が一本もない広大な空間で、風や光、鳥の声を感じながら静かに座っていると、心が無になっていく不思議な感覚を味わえます。アートというよりは、一種の哲学体験。ここでの時間は、きっと忘れられないものになるでしょう。
醤油の香り漂う記念館で、小豆島の醤油造りの歴史を学ぶ。
名物「しょうゆソフトクリーム」は必食!
大正時代に建てられた醤油工場を改装した、国の登録有形文化財。醤油造りに使われていた巨大な木桶や道具が展示され、400年の歴史を持つ小豆島の醤油産業について学べます。
◆見どころ:館内はこうばしい醤油の香りで満たされています。
◆豆知識:記念館限定の「しょうゆソフトクリーム」は、キャラメルのような風味で意外な美味しさ。勇気を出して試す価値アリです。
◆アクセス:周辺は「醤の郷(ひしおのさと)」と呼ばれ、今も醤油蔵が立ち並びます。
世紀のビッグプロジェクト!瀬戸大橋のすべてがわかる公園。
巨大な橋の真下から、そのスケールを体感!
瀬戸大橋の開通を記念して造られた広大な公園。園内には、架橋工事の歴史や技術を紹介する「瀬戸大橋記念館」や、高さ108mの回転式展望タワー「瀬戸大橋タワー」などがあります。
噴水や広場、大型遊具も整備されており、家族で一日楽しめます。橋の真下から見上げるその巨大さと構造美は、まさに圧巻の一言。日本の技術力ってすごいな、と素直に感動できる場所です。
動物との距離が近すぎる!日本一自由な動物園(?)。
トラの赤ちゃんを抱っこできるかも!
猛獣から小動物まで、様々な動物たちとの触れ合いを重視したユニークな動物園。園内ではクジャクやヤギが自由に歩き回り、その距離の近さに驚かされます。
最大の魅力は、ホワイトタイガーの赤ちゃんと触れ合えるイベント(期間限定)。可愛さのあまり、心を鷲掴みにされること間違いなしです。手作り感あふれる園内は、大手動物園にはない独特の温かみと、ちょっとしたスリルに満ちています。
江戸時代の熱気が蘇る、現存する日本最古の芝居小屋。
奈落の底から役者が登場!江戸時代の仕掛けに驚嘆!
国の重要文化財に指定されている、天保6年(1835年)築の芝居小屋。年に一度開催される「四国こんぴら歌舞伎大芝居」では、今も現役で使われています。
人力で動かす廻り舞台やセリなど、江戸時代のハイテクな舞台機構を間近で見学できます。ここに座れば、あなたも江戸時代の芝居通。役者に「待ってました!」と声をかけたくなってしまうかもしれません。
四国四県の古民家が集結!屋島の麓に広がる野外博物館。
まるで昔話の世界へタイムスリップ!
四国各地から移築・復元された、江戸時代から大正時代にかけての古民家33棟が点在する野外博物館。豊かな自然の中に昔ながらの建物が溶け込み、散策するだけで心が和みます。
◆見どころ:祖谷のかずら橋のレプリカや、醤油蔵、砂糖締め小屋など、昔の暮らしや産業を学べます。
◆豆知識:安藤忠雄設計の「四国村ギャラリー」も併設。古民家と現代建築の対比も楽しめます。
◆アクセス:ことでん屋島駅から徒歩5分。
グッドデザイン賞受賞!心も体もととのう、お洒落な日帰り温泉。
もはや温泉というより、アート空間!
「温泉・銭湯の新しいスタンダード」を目指して作られた、洗練されたデザインの日帰り温泉。お湯は、美人の湯として知られる、とろりとした重曹泉です。
開放的な露天風呂や、心地よい風が吹き抜ける休憩スペースで、湯上がりの火照った体をクールダウン。併設のブックカフェで読書にふけるのもおすすめです。あまりの居心地の良さに、うっかり終電を逃さないように。
巨匠の息吹が宿るアトリエ。石と語り合う静謐な時間。
完全予約制、選ばれし者だけが訪れる聖地!
20世紀を代表する彫刻家イサム・ノグチが、晩年を過ごしたアトリエと住居を公開した美術館。150点以上の彫刻作品が、まるで生きていた時のままのように配置されています。
「地球そのものを彫刻した」という彼の哲学を、五感で感じることができる空間です。完全予約制で、往復はがきでの申し込みが必要というハードルの高さも、この場所をより特別なものにしています。
坂道と猫とアートの島。迷路のような路地を散策する。
島のあちこちで、可愛い猫たちがお出迎え!
平地が少なく、斜面に家々がひしめき合うように建ち並ぶ島。迷路のように入り組んだ坂道は、歩いているだけで冒険気分を味わえます。
◆見どころ:島中に点在するアート作品を探しながら散策するのがおすすめです。
◆豆知識:人懐っこい猫が多いことから「猫の島」としても有名。猫好きにはたまらない楽園ですが、エサやりはルールを守って行いましょう。
◆アクセス:高松港からフェリーで約40分。
桃太郎伝説が残る鬼ヶ島。巨大な洞窟を探検しよう。
鬼は本当に、ここにいたのかも…?
桃太郎が鬼退治をしたという伝説から「鬼ヶ島」の愛称で親しまれる島。山頂にある「鬼ヶ島大洞窟」は、夏でもひんやりとした空気が漂う、人工的に掘られた巨大な洞窟です。
洞窟内には、鬼たちの会議室(?)や見張り場所とされる部屋があり、探検気分を盛り上げます。なぜか洞窟の出口にモアイ像がいますが、鬼との関係は謎に包まれています。鬼ヶ島観光の際は、きびだんごをお忘れなく。
四国霊場八十八番札所。結願(けちがん)の寺。
1400kmの旅が、ここで終わる。そして、始まる。
約1400kmに及ぶ長いお遍路の旅を締めくくる、最後の札所(結願所)。境内には、四国巡礼を終えたお遍路さんたちが奉納した金剛杖が、数多く納められています。
すべての札所を巡り終えた達成感と、安堵の空気が漂う特別な場所。ここを訪れると、自分もいつかお遍路に挑戦してみたいという気持ちが湧いてくるかもしれません。門前の「八十八庵」でいただく打ち込みうどんも格別です。
イルカに触って、餌をあげて、一緒に泳げる体験型施設。
イルカと友達になれる場所!
瀬戸内海の穏やかな入り江をそのまま利用した施設で、イルカたちがのびのびと暮らしています。トレーナー体験や、浅瀬でイルカと触れ合うコースなど、様々なプログラムが用意されています。
◆見どころ:イルカのジャンプを間近で見られる「エキサイティングライブ」は迫力満点です。
◆豆知識:イルカはとても賢く、こちらの気持ちを察してくれるとか。優しい気持ちで接しましょう。
◆アクセス:高松自動車道 津田東ICから車で約5分。
こんぴらさんの麓にある、清酒「金陵」の歴史と文化の資料館。
こんぴら参りの後は、美味しいお酒で乾杯!
江戸時代から続く造り酒屋「金陵」の歴史や、酒造りの工程を学べる資料館。かつて使われていた巨大な桶や道具が展示されています。
なんといっても一番の楽しみは、利き酒コーナー。数種類の日本酒を無料で試飲できます。こんぴらさんの長い石段で疲れた体に、お酒が染み渡ります。ただし、飲みすぎて帰りの石段で足を踏み外さないように。