寺社・竹林・千本鳥居。千年の都を一気に味わう。
清水寺
創建778年。「清水の舞台」から望む京都市街と春秋の彩りは
絶景。音羽の滝は縁結び・学業成就のご利益で人気。
嵐山 竹林の小径
風が吹くたびにざわめく竹のトンネルは幻想的。
渡月橋や保津川下りと合わせて四季の自然美を満喫できます。
伏見稲荷大社
約1万基の朱塗り鳥居が続く千本鳥居で有名。
商売繁盛・五穀豊穣の神として全国の稲荷神社の総本宮。
早朝や夕刻の参道は神秘的な雰囲気に包まれます。
奈良時代創建の稲荷神社で朱塗りの千本鳥居が有名です。
商売繁昌で知られる歴史ある神社です。
稲荷山の山麓に鎮座する古社で、和銅4年(711年)の創建と伝えられています。江戸時代以降は農業の神様から商売繁盛・家内安全の神様として庶民からも広く信仰されてきました。現在も多くの参拝者が訪れ、四季折々の風景の中で参拝を楽しめます。
朱塗りの鳥居が連なる「千本鳥居」は、参道をトンネルのように彩り幻想的な光景をつくります。鳥居は崇敬者が奉納したもので、一つ一つの鳥居には奉納者の名前が刻まれています。多くの人がここで記念撮影を楽しみます。
境内には稲荷大神のお使いとされる狐の像が多数並び、玉や鍵などいろいろなものをくわえた姿で鎮座しています。また奥社奉拝所には願い事の成就を占う「おもかる石」もあり、観光客にも人気のスポットです。
周辺には商店街や食事処があり、参拝後は名物の稲荷寿司や和菓子を味わうことができます。京都駅から電車でアクセスしやすく、国内外の観光客にとっても気軽に訪れやすい観光地です。
室町時代に建立された禅寺で、金箔に覆われた楼閣が池に映る光景が見どころです。
水面に映える黄金の美が圧巻です。
金閣寺は正式名称を鹿苑寺と言い、室町幕府3代将軍・足利義満の山荘を起源としています。義満没後の1397年に禅寺として再興され、楼閣の外壁には本物の金箔がふんだんに貼られています。
寺は豪華絢爛ながらも禅の精神を宿し、三層からなる楼閣は上層が禅宗様、下層は武家造りという異なる様式が組み合わさる独特の建築様式です。金色に輝く楼閣は池に映り、鏡湖池(きょうこち)に映った姿は多くの人を魅了します。
庭園は枯山水や池泉回遊式庭園が巧みに配され、四季折々の風景と調和します。特に秋の紅葉と冬の雪景色の中で見る金閣寺は格別で、観光客の人気の撮影スポットです。
1994年には古都京都の文化財の一部として世界遺産に登録されました。現在も参拝でき、境内には茶店や散策路も整備されており、多くの人に親しまれる名所となっています。
奈良時代創建の世界遺産で、高台の舞台から京都市街を一望できる景勝地です。
京都の街並みを見渡す絶景が広がります。
清水寺は奈良時代の創建と伝えられる古刹で、東山を背景にした伽藍が美しい世界遺産です。本堂は「清水の舞台」と呼ばれ、高さ約13メートルの舞台造りになっており、木組みで釘を使わずに建てられています。春の桜や秋の紅葉の季節には特に多くの観光客で賑わいます。
本堂前には「音羽の滝」があり、流れ落ちる水は延命長寿や学業成就のご利益があるとされています。3つの水源から水を汲み、柄杓で飲む参拝者が絶えず訪れています。また境内には地主神社もあり、恋愛成就の縁結びスポットとしても人気です。
境内からは京都市街を見渡すことができ、その眺望は息をのむ美しさです。舞台からは鴨川の流れや市街地が見下ろせ、晴れた日には遠く嵐山まで見通せます。また夜間ライトアップ時の幻想的な景色も有名で、特別拝観で楽しむことができます。
清水寺へは京都駅からバスでアクセスしやすく、周辺には風情ある茶屋や土産物店が並ぶ三年坂・二年坂の散策ルートがあります。これらの石畳の坂道を歩いて京都らしい街並みを楽しむのもおすすめです。
正式名称は慈照寺で、東山文化を象徴する庭園と銀閣が見どころの寺院です。
静謐な苔庭が美しい東山文化の象徴です。
銀閣寺は室町幕府8代将軍・足利義政が山荘として延徳3年(1491年)に造営したのが始まりです。義政没後に禅寺となり、その名の通り銀箔を貼る計画もありましたが結局実現せず「銀閣」の名がつきました。
建物は一階が書院造、二階が武家造り、三階が禅宗様という和洋折衷の建築様式で、上品で静かな美しさを湛えています。裏庭には白砂と苔を用いた枯山水庭園が広がり、龍安寺の庭にも影響を与えた名園となっています。
庭園は東山文化を象徴する景観で、苔むした庭と銀閣が池泉回遊式庭園を背景に調和します。春は桜、秋は紅葉とのコントラストが特に美しく、多くの観光客が訪れます。
金閣寺と同様に銀閣寺も1994年に世界遺産に登録されています。哲学の道にも近く、京都市バスでアクセスしやすいので、金閣寺と合わせて散策する人も多い名所です。
嵐山にある竹林の散策路で、竹の緑に包まれた幻想的な雰囲気が魅力です。
竹林が織りなす神秘的な散歩道です。
嵐山竹林の小径は、京都市西部の嵐山エリアに広がる散策路です。緑深い竹林の中に整備された小径が続き、足元まで竹の緑に包まれます。竹林には高さ約20メートルにもなる竹が密集して生えており、頭上を覆うようにそびえ立っています。訪れる人は木漏れ日に包まれて別世界のような美しい景色を楽しめます。
散策路は天龍寺や野宮神社の近くから続いており、自然豊かな環境を感じながら徒歩で楽しめます。春には竹林の新緑と周囲の桜が、秋には竹と紅葉の美しいコントラストが見られます。訪れる人は静寂の中で写真を撮るなど、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
竹林を抜けると桂川に架かる渡月橋の景色に出会えます。渡月橋からは嵐山の山々と川の雄大な風景を楽しめ、季節ごとの景観の移り変わりも見どころです。特に春の新緑と秋の紅葉の時期は嵐山一帯が色鮮やかに染まり、多くの観光客で賑わいます。
阪急嵐山線の嵐山駅から徒歩数分とアクセスが良く、天龍寺や嵯峨野トロッコ列車など近隣の観光スポットも豊富です。嵐山観光の定番ルートとして多くの人に親しまれています。
室町幕府3代将軍・足利義満が創建した禅寺で、世界遺産に登録された庭園が有名です。
庭園と嵐山の景観が調和する古刹です。
天龍寺は室町幕府3代将軍・足利義満が延文4年(1359年)に創建した禅寺で、江戸時代にも復興されました。世界遺産「古都京都の文化財」にも登録されており、境内には広大な庭園と歴史ある伽藍が残っています。
庭園は臨済宗の開祖・夢窓疎石が作庭した曹源池庭園で、日本最古の池泉回遊式庭園とされています。中心の池を囲む庭は枯山水と池泉が組み合わされており、嵐山の山並みを借景とした雄大な景観が特徴です。秋には紅葉が美しく映え、春には桜と雪景色、冬の雪吊りを施した松など、四季折々の風情を楽しめます。
本堂からは庭園越しに嵐山の山々を眺めることができ、天龍寺ならではの景観を堪能できます。境内には小堀遠州作庭の茶庭や法堂など歴史的建造物も点在し、厳かな雰囲気に包まれています。また隣接する竹林の道や野宮神社への散策ルートも人気です。
天龍寺へはJR嵯峨嵐山駅や阪急嵐山駅から徒歩圏内でアクセスしやすく、嵐山観光の拠点となっています。周辺には渡月橋や竹林の小径など見どころも多く、嵐山エリアを訪れる人々に親しまれる名刹です。
1603年に徳川家康が築いた城で、豪華な二の丸御殿と広大な日本庭園が見どころです。
桃山文化を代表する豪華な城郭です。
二条城は江戸幕府開府にあたり1603年に徳川家康が京都所司代の居城として築いた平城です。城内には中京区の二条通に面した二の丸御殿が建ち、天皇の行幸や将軍家の宿泊所として使われました。豪華な障壁画や鴬張りの廊下で知られ、現在は国宝や重要文化財に指定されています。
二の丸御殿の襖絵や壁画には狩野派をはじめとする画家たちの手による絢爛豪華な障壁画が施されています。また「鴬張りの廊下」は廊下板に仕掛けがあり、歩くと鶯の鳴き声のような音が鳴る工夫がされています。当時の贅沢な建築様式と意匠が今に伝わっています。
二条城には庭園も広がり、二の丸御殿の南には雄大な池泉回遊式庭園「二の丸庭園」があります。桜と紅葉の名所としても知られ、春には城跡を彩る桜のトンネル、秋には色づいた庭園を見下ろす絶景が人気です。夜間にはライトアップやプロジェクションマッピングも行われ、幻想的な姿が魅力です。
二条城は市営地下鉄東西線の二条城前駅からすぐでアクセスが便利です。京都駅からも観光バスやタクシーで訪れやすく、金閣寺や清水寺と並ぶ京都の主要観光スポットとして多くの観光客で賑わいます。
日本三景の一つに数えられ、長く続く松並木が美しい砂州です。
日本三景にも選ばれた絶景スポットです。
天橋立は京都府宮津市に位置する、宮津湾に突き出した長さ約3.6キロの砂州です。白い砂州に松並木が続き、その風景が天にかかる橋のように見えることから「天橋立」と呼ばれています。日本三景の一つにも数えられる美しい景観が楽しめます。
天橋立は歩いて渡ることもでき、遊歩道の両側には約8000本ものクロマツが生い茂っています。上から眺める名所として有名なのは「股のぞき」で知られる傘松公園(かさまつこうえん)やビューランドです。股の間から逆さに覗くと、海中に龍がいるように見えると言われています。
海に囲まれた松島や宮島などとともに日本を代表する景勝地で、天気の良い日には対岸の山並みまで見渡せるパノラマビューが楽しめます。展望台からは日本海や京都丹後半島の景色も一望でき、朝日や夕日の時間帯は特に幻想的な光景となります。
天橋立へは京都丹後鉄道天橋立駅から徒歩圏内でアクセスできます。また天橋立駅前からはリフトやモノレールで展望台まで登れるため、体力に自信がなくても絶景を楽しむことができます。
京都市東山区にある花街で、石畳の風情ある町並みや舞妓・芸妓の姿が魅力です。
華やかな京の伝統文化が息づく花街です。
祇園は京都市東山区にある伝統的な花街(花柳界)で、京都を代表する歴史ある歓楽街です。江戸時代から続く花街には石畳の街路と格子窓の町家が並び、祇園祭で有名な八坂神社の門前町として発展しました。
中心となる祇園新橋や花見小路通りには、今も伝統的な料亭や茶屋が軒を連ね、舞妓・芸妓(お茶屋の芸者)が行き交う風情を楽しめます。夕暮れには提灯に灯がともり、通りをゆっくり歩くと京都らしい雅な情緒が味わえます。
祇園界隈には八坂神社のほか、祇園祭発祥の地とされる白川沿いの町並みや、江戸初期創建の建仁寺など歴史的建造物も点在しています。また伝統的な景観だけでなく、近年はモダンなカフェや土産物店も増え、昼夜を問わず多くの観光客で賑わいます。
祇園は市バスや京阪電車「祇園四条駅」から徒歩ですぐアクセスでき、夜になると舞妓さんの姿をひと目見ようと観光客が集まります。伝統芸能や京料理を体験できるお店も多く、京都観光の定番スポットとして人気です。
平安京の中心に位置した天皇の旧宮殿で、広大な庭園が美しい場所です。
京都の歴史を今に伝える荘厳な宮殿です。
京都御所は平安時代から1869年(明治2年)まで天皇の住まいであった宮殿で、現在は京都御苑として整備された広大な敷地内に残されています。正面に構える表御門を抜けると、内部には紫宸殿や清涼殿などの宮殿建築が並び、平安時代の貴族社会の格式高さを伝えています。
紫宸殿はかつて重要な儀式が行われた建物で、金箔や豪華な意匠が施されています。清涼殿には天皇が日常生活を営んでいた居室や幣帛料奉幣の間などがあり、当時の生活空間を感じられます。これら建物群は国の重要文化財に指定されており、内部は宮内庁の許可を得て見学が可能です。
御所内には広大な庭園もあり、池泉回遊式庭園や梅園、桜並木が四季折々の美しい景観をつくります。皇族の避暑地だった仙洞御所(旧離宮)や修学院離宮などの庭園とともに、雅な風景を楽しめます。春と秋には特別公開が行われ、普段は非公開の内部を見学できる機会があります。
京都御所は地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩約5分、市バス「府立医大病院前」からも近くアクセスが便利です。苑内は自由に散策でき、東山や北山の山並みを望む広々とした景観が京都中心部にありながらも心地よい空間を生み出しています。
宇治市にある平安時代の仏教寺院で、国宝の鳳凰堂が有名です。
世界遺産に登録された優美な寺院です。
平等院は京都府宇治市にある平安時代の仏教寺院で、1052年に藤原頼通によって創建されました。本尊の阿弥陀如来像を安置する「鳳凰堂」は国宝に指定されており、東西の翼廊と本堂が池に浮かぶように建つ優雅な姿が見どころです。その姿は10円硬貨の図柄にもなっています。
鳳凰堂内には木造の阿弥陀如来坐像が安置され、その背後には極楽浄土に住む菩薩たちを表す雲中供養菩薩像が左右にずらりと並んでいます。精巧な彫刻と彩色で飾られた仏像群は、平安時代の仏教美術の粋を伝えています。
庭園は池泉回遊式で、鳳凰堂と心字池を中心に池の水面に山並みと四季の草木が映し出される風光明媚な景色が楽しめます。春は桜、秋は紅葉が特に美しく彩り、夕方にはライトアップされた幻想的な光景も人気です。参道沿いには宇治十帖ゆかりの場所や抹茶スイーツ店もあり、歴史と文化を感じながら歩けるエリアです。
平等院はJR奈良線宇治駅から徒歩約10分、京阪宇治駅からも徒歩圏内です。世界遺産として保護されているため拝観料が必要ですが、宝物館や庭園も見学できるので、時間をかけてゆっくり訪れたい名所です。
京都市で毎年7月に開催される祇園祭は、日本三大祭りの一つに数えられる華やかな夏祭りです。
夏の京都を彩る伝統的な祭りです。
祇園祭は京都市で毎年7月に行われる伝統ある祭りで、平安時代に疫病を鎮めるために始まったとされています。祭りは1か月にわたり様々な行事が行われ、特に7月17日の「山鉾巡行」は豪華な山車が街中を練り歩く様子が多くの人々を魅了します。山鉾は重要文化財にも指定されており、祭礼期間中は祇園祭一色に街が染まります。
山鉾巡行では、大型の山鉾に京都の伝統工芸品や美しい見送り幕が飾られ、厄除けや五穀豊穣を祈願します。参加者は裃姿で行列を組み、午前から昼過ぎにかけて京都市中心部を進みます。夕方には花傘巡行や還幸祭などの行事もあり、祭りの華やかさが一層増します。
祇園祭の期間中、京都の街中には露店や屋台が立ち並び、地元の食べ物や縁起物が販売されます。また、伝統的な祇園囃子が響き渡り、浴衣姿の人々が夏の風物詩を楽しむ光景が見られます。宵山の夜には提灯がともり、幻想的な雰囲気の中で祭りの熱気を味わえます。
祇園祭は京都市内の各所で行われ、最寄り駅は地下鉄「四条駅」や阪急「烏丸駅」などです。観光客にとっても最大のイベントであり、開催前には交通規制や特別拝観が行われることもあるため、事前に公式情報を確認して訪れることをおすすめします。
京都市東山区の八坂神社は祇園祭の祭神を祀る由緒ある神社です。
祇園祭で知られる華やかな神社です。
八坂神社は祇園祭の祭神を祀る由緒ある神社で、京都市東山区の祇園地区にあります。社伝によれば、7世紀の飛鳥時代から祇園御霊会が始まり、疫病流行を鎮めるため祇園社として創建されたとされます。現在の本殿は安土桃山時代に建立され、国の重要文化財に指定されています。
「祇園さん」の愛称で親しまれ、朱塗りの楼門と本殿が華やかな雰囲気を醸し出しています。境内には舞殿(まいどの)や社務所もあり、七夕飾りで知られる「祇園飾り」など、季節の行事も盛んに行われます。特に毎年7月に開催される祇園祭では、山鉾巡行の出発点として多くの人々が訪れます。
境内には芸能の神を祀る美御前社や商売繁盛のご利益がある疫神社などの摂社・末社があります。また夜間のライトアップも美しく、春の桜や秋の紅葉の季節には参拝者で賑わいます。
八坂神社は京阪電車「祇園四条駅」から徒歩5分とアクセス良好です。参道の石段を上ると四条大橋や鴨川を望む眺めも素晴らしく、祇園・河原町界隈の観光ルートに組み込まれる人気スポットです。
京都市中心部にある活気あふれる市場で、京野菜や魚介、漬物など名産品が並ぶ“台所”です。
京都の食文化が集まる活気ある市場です。
錦市場は京都市の中心部、四条通の北側に約390メートルにわたって続く商店街です。室町時代から魚の行商が始まった歴史ある市場で、江戸時代には幕府の御用市場として栄え、「京の台所」と呼ばれてきました。今も60軒以上の店が軒を連ね、京都の食文化を伝えています。
市場内には新鮮な京野菜や海産物、漬物、乾物、練り物などを扱う老舗が並びます。千枚漬けや八つ橋、豆腐、生麩など京名産の食材が手軽に味わえ、店頭で焼きたての串焼きや甘味を楽しめるお店もあります。食べ歩きをしながら京都ならではの味わいを堪能できます。
錦市場はアーケードで覆われているため雨天でも安心して散策できます。夕方には閉まる店もあるため、午前中から早めの時間に訪れるのがおすすめです。また周辺には京料理の飲食店や京雑貨店も多く、見て回るだけでも楽しいエリアです。
四条河原町から近く、阪急「河原町駅」や地下鉄「四条駅」から徒歩圏内です。常に多くの観光客で賑わう人気スポットで、お土産探しや食べ歩きに最適です。
琵琶湖疏水沿いに続く遊歩道で、春の桜並木が美しい京都の散策スポットです。
四季折々の風情が楽しめる散歩道です。
哲学の道は京都市左京区の銀閣寺近くから南禅寺あたりまで続く疏水沿いの散策路です。大正時代に哲学者・西田幾多郎が静かに思索しながら歩いたことから名づけられ、京都を代表する風光明媚な散策コースとなっています。
道沿いには美しい桜並木が続き、春には桜のトンネル、秋には紅葉の並木が訪れる人々を楽しませてくれます。遊歩道は平坦で歩きやすく、南禅寺や銀閣寺などの世界遺産や、法然院、安楽寺など静かな寺院も点在しています。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と一年を通して見どころがあり、カフェや川床のあるお店も点在しています。哲学の道を歩きながら、京菓子屋や茶店で休憩して情緒あふれるひと時を過ごすのもおすすめです。
哲学の道は地下鉄東西線の蹴上駅または銀閣寺前駅から徒歩圏内です。早朝や夕方は観光客も比較的少なく、静寂な雰囲気の中でゆったり歩くことができます。岡崎エリアにも近く、平安神宮や美術館・動物園など周辺観光施設にもアクセスしやすいです。
平安京遷都1100年を記念して造られた神社で、朱塗りの大鳥居と広大な庭園が見どころです。
朱塗りの大鳥居が印象的な神社です。
平安神宮は平安遷都1100年を記念して明治28年(1895年)に建立された神社で、桓武天皇と孝明天皇を祀っています。神社の象徴である大鳥居は高さ約24メートルを誇り、周囲の緑とのコントラストが美しい景観をつくります。本殿や応天門も平安京の大内裏を模した壮大な造りで、圧倒的なスケール感があります。
境内には日本庭園「神苑」も広がり、作庭家・小川治兵衛の手による池泉回遊式庭園は四季折々の花木に彩られます。春の桜や秋の紅葉だけでなく、夏は睡蓮、冬は雪景色が美しく、苑内を散策しながら季節の移ろいを楽しむことができます。特に春と秋には特別公開されることもあり、多くの人で賑わいます。
毎年10月22日に行われる時代祭では、平安神宮が平安京遷都を祝う行列の出発地点となります。また初詣には多くの参拝者が訪れ、夏には青龍会舞楽祭など伝統行事も開催されます。神門前の神宮道に並ぶ露店でお守りや神饌を受け取る光景も風物詩です。
平安神宮は市営地下鉄東西線の「東山駅」から徒歩約5分でアクセスできます。周辺には南禅寺や京都市動物園、京都市美術館(岡崎公園)など観光施設が集まるエリアで、観光ルートの一つとして多くの人が訪れます。
清水寺参道の石畳の坂道で、伝統的な京町家が並ぶ風情あふれるエリアです。
昔ながらの京の町並みが続く風情ある坂道です。
二寧坂(にねんざか)・産寧坂(さんねいざか)は東山区清水寺へと続く石畳の坂道で、京都らしい伝統的な町家が並ぶ風情ある散策路です。江戸時代から続く参道で、道沿いにはお土産屋や食事処、お茶屋などが軒を連ね、観光客で賑わいます。
坂道沿いには京菓子や民芸品、八つ橋、京雑貨などを扱う土産物店が立ち並びます。茶屋では抹茶や和菓子を味わえ、石畳の上で風情ある休憩を楽しめます。散策をしながら京都の伝統文化を気軽に体感できます。
春には坂の両側で桜が咲き誇り、秋には紅葉も楽しめる美しい景観です。石段の一部には照明が設置され、夜間はライトアップされて幻想的な雰囲気に包まれます。また坂の途中には歴史的な史跡や碑も点在し、往時の面影を感じることができます。
二寧坂・産寧坂は清水寺をはじめとする東山観光の定番ルートに位置しており、京都駅や市内中心部からバスでアクセスしやすい場所です。石畳の坂道と昔ながらの街並みが観光名所として多くの人に親しまれています。
嵐山の山上にある自然公園で、野生のニホンザルを間近で観察できます。
野生のサルと触れ合える自然豊かな公園です。
嵐山モンキーパークいわたやまは、京都市西京区の嵐山の山上にある自然公園です。標高約160メートルの山頂付近には約120頭の野生のニホンザルが生息しており、訪れる人々の間近で動物を観察できます。入場料を払って山道を約10分ほど登ると、サルの群れに餌をあげることができるエリアに到着します。
園内では餌場が設けられ、訪問者は手からサルにバナナを与えることができます。リーダー猿や親子連れ、愛くるしい子ザルなど家族単位で群れをつくっており、彼らの暮らしぶりを間近で観察できます。木々の間を走り回るサルを見ていると、自然と笑顔になります。
山頂からは京都市内を一望でき、嵐山周辺の山並みと桂川の景色が美しいです。晴れた日には京都タワーや東山の山々も見渡せ、春の新緑や秋の紅葉の季節は山全体が鮮やかに染まります。関西有数のパノラマビューを楽しむことができます。
モンキーパークへはJR嵯峨嵐山駅から徒歩約20分、阪急嵐山駅からも徒歩約30分です。坂道が多いため歩きやすい服装が推奨されています。子供から大人まで楽しめる自然体験スポットとして、家族連れにも人気があります。
平安時代から続く古社で、糺の森の自然に囲まれた聖域です。
美しい糺の森に囲まれた歴史ある神社です。
下鴨神社は正式名を賀茂御祖神社と言い、京都でも屈指の古社です。御祭神は賀茂建角身命・玉依姫命で、古代から水の神・農耕の神として崇敬されてきました。平安時代の遷都以前から歴史を重ね、世界遺産「古都京都の文化財」の一部にも登録されています。
社地は「糺の森」と呼ばれる広大な原生林に囲まれており、春は新緑、秋は紅葉が美しく、神秘的な雰囲気に包まれています。朱塗りの楼門をくぐると、大小の社殿が並ぶ静かな境内が広がり、京都らしい雅な景観が広がります。
毎年5月15日に行われる葵祭では、下鴨神社と上賀茂神社をつなぐ儀式が執り行われ、平安貴族の装束をまとった行列が境内を練り歩きます。また糺の森では夏の蛍観賞や古神道の舞などの伝統行事も開催され、年間を通じて賑わいを見せます。
下鴨神社は市営地下鉄烏丸線「北山駅」から徒歩約5分、京阪電車「出町柳駅」から徒歩約15分です。参道には古風な茶屋や土産物店が並び、静かな雰囲気の中で散策できます。京都大学や鴨川デルタも近く、聖域として多くの人に親しまれています。
賀茂川上流に位置し、葵祭発祥の地とされる古社です。
葵祭の起点となる由緒ある古社です。
上賀茂神社は正式名を賀茂別雷神社と言い、京都最古の神社の一つです。御祭神は賀茂別雷大神で、上賀茂川のほとりに古くから鎮座し、農業や厄除けの神として崇敬されてきました。現在の社殿は平安時代後期の造営で国宝に指定され、広大な境内は世界遺産「古都京都の文化財」に登録されています。
本殿は4棟からなる神明造の形式で、その堂々たる姿は威厳を感じさせます。社殿の前に広がる「ならの小川」は御手洗池とも呼ばれ、清らかな水が湧き出す場所で古来より神聖視されてきました。周囲には馬場や葵祭で使われる装束を保管する施設など歴史的建造物も点在しています。
毎年5月15日に下鴨神社と合同で執り行われる葵祭では、上賀茂神社から祭列が出発し、平安装束に身を包んだ行列が京都市内を練り歩きます。また境内では春の桜、夏の風鈴飾りや古式ゆかしい行事など、四季折々の風景の中で参拝できます。
上賀茂神社へは市バス「上賀茂神社前」下車すぐで、市営地下鉄北山駅からもアクセス可能です。境内は自然が豊かで、静かな神域に佇む歴史的建造物群と美しい庭園が、多くの参拝者を魅了しています。
京都北山の鞍馬山麓に位置し、水の神を祀る古社です。良縁成就のパワースポットとしても知られます。
水神を祀る縁結びのパワースポットです。
貴船神社は京都市左京区の北山に位置する神社で、水神である高龗神(たかおかみのかみ)を祀っています。古代より水の神として信仰されてきた社で、豪雨や渇水を避けるため多くの人が祈願に訪れてきました。現在も心願成就・良縁成就のご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れます。
境内は澄んだ川沿いにあり、朱塗りの本宮や奥宮の社殿が静かに佇んでいます。有名な「水占い」のおみくじは水に浸すと文字が浮かび上がり、多くの人が参拝後に試しています。また夏には川床が敷かれ、涼を求めて多くの人で賑わいます。
紅葉の季節には境内が紅や黄に彩られ、夜にはライトアップで幻想的な景色が楽しめます。奥宮までは森林の中を散策する趣があり、参道の灯籠が夜道を優しく照らします。
貴船神社へは叡山電鉄「貴船口駅」からバスまたは徒歩約15分です。市街地から離れた山あいにあるため、時間に余裕を持って計画するとよいでしょう。清らかな水の力と自然に包まれた神聖な雰囲気が多くの人に癒しを与えています。
京都北部の鞍馬山にある寺院で、牛若丸伝説や天狗信仰で知られています。
牛若丸伝説が息づく歴史深い天狗の寺です。
鞍馬寺は京都市左京区の鞍馬山に位置する寺院で、千手観音と毘沙門天、護法魔王尊を本尊としています。平安京遷都以前から山岳信仰の地であり、後に天台宗の寺院として栄えました。源義経(牛若丸)が幼少期を過ごした場所としても伝えられ、多くの伝承に彩られた霊場です。
山門から本殿までの参道は杉木立に包まれ、途中には仁王門や多宝塔などの見どころがあります。険しい山道を登りきると本殿(金堂)と奥の院魔王殿がそびえ、山伏姿の僧侶が護摩祈祷を行います。緑深い春や新緑、秋の紅葉の季節は訪れる人々を魅了します。
鞍馬寺は古くから霊気に満ちた場所として知られ、「鞍馬の火祭」が有名です。毎年10月22日に開催されるこの火祭では、たいまつを手にした氏子が勇壮に練り歩き、山全体が炎に包まれるような光景が広がります。また境内からは京都市街を一望でき、絶景スポットとしても人気です。
鞍馬寺へは叡山電鉄「鞍馬駅」から徒歩すぐです。参道には急な階段や山道が多いため、歩きやすい服装で訪れることをおすすめします。自然に囲まれた静かな環境で心を清めることができ、多くの人にパワースポットとして親しまれています。
鞍馬山の麓に湧く温泉街で、自然に囲まれてゆったりとくつろげます。
鞍馬山の麓に湧く風情ある温泉地です。
鞍馬温泉は京都市左京区の鞍馬山麓にある温泉で、歴史は古く平安時代から利用されていたと言われています。木々に囲まれた山あいに旅館が点在し、静かな雰囲気の中で源泉かけ流しの湯を楽しめます。泉質は炭酸水素塩泉で、神経痛や疲労回復に効能があるとされています。
温泉街には老舗旅館や宿坊が並び、どこか懐かしい昭和の風情が感じられます。露天風呂からは渓流のせせらぎや山々の緑を眺めることができ、春は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色が楽しめます。日帰り入浴ができる施設もあり、気軽に温泉気分を味わうことができます。
周辺には鞍馬寺や貴船神社など観光スポットも多く、観光とセットで訪れる人が多いです。紅葉のシーズンには宿泊施設でライトアップが行われ、夜に露天風呂から眺める幻想的な風景も人気です。
鞍馬温泉へは叡山電鉄「鞍馬駅」から徒歩数分です。市街地からは少し離れており、週末や連休には混雑することもありますが、静かで落ち着いた温泉街で心身ともにリフレッシュできる場所です。
平等院と並ぶ世界遺産の神社で、日本最古の本殿を持つ古社です。
現存最古の社殿を持つ世界遺産です。
宇治上神社は宇治市にある歴史ある神社で、平安時代以前から続いています。宇治川のほとりに位置し、かつては賀茂神社の摂社とされていました。本殿は10世紀後半の造営とされる上屋造の建物で、日本最古の本殿として国宝に指定されています。平等院とともに世界遺産「古都京都の文化財」の一部に登録されています。
境内には美しい本殿のほか、太鼓橋や苔むした庭園が配されており、静寂な雰囲気が漂います。参道を進むと社殿の精巧な木造意匠を間近に見ることができ、その歴史を肌で感じられます。桜や紅葉の季節には社殿が彩られ、訪れる人々を魅了します。
毎年4月には平等院と合同で「うじ祭」が執り行われ、平安装束を着た人々が境内を練り歩きます。また御朱印やお守りも人気で、多くの参拝者が歴史的な社宝に触れています。
宇治上神社へはJR宇治駅または京阪宇治駅から徒歩約15分です。宇治川の景色や茶畑を眺めながらの参道は風情があり、宇治観光の散策コースにおすすめのスポットです。
侍や忍者の衣装を着て写真撮影などができる体験型ミュージアムです。
武士や忍者になりきって楽しめる体験施設です。
サムライ忍者体験ミュージアムは京都市伏見区にあり、侍・忍者・町人などの衣装をレンタルして記念撮影ができるユニークな観光施設です。館内には刀剣や甲冑などの展示もあり、戦国時代から江戸時代の武士文化に触れることができます。
来場者は甲冑や忍者衣装を身につけ、スタッフによるレクチャーのもと手裏剣投げ体験や刀剣試し切り(棒相手)なども楽しめます。プロのフォトグラファーが館内で撮影してくれるプランもあり、完成した写真はお土産として人気です。
また、忍者屋敷を再現した部屋や刀剣ギャラリー、剣術ショーなどのアトラクションも充実しています。歴史に興味がある人だけでなく、コスプレ気分で楽しみたい子供連れや若者にも好評です。館内は英語対応も整っており、訪日外国人にも人気が高いです。
サムライ忍者体験ミュージアムは京阪中書島駅または近鉄桃山御陵前駅から徒歩圏内です。周辺には伏見稲荷大社もあり、京都観光の体験スポットとして多くの人に親しまれています。
京都三大祭の一つで、5月に平安装束の行列が洛中を巡る雅な祭礼です。
平安装束の優雅な行列が美しい祭礼です。
葵祭は京都市で毎年5月15日に行われる伝統的な祭りで、下鴨神社と上賀茂神社が中心となって執り行われます。賀茂御祖祭と賀茂別雷祭が合わさったもので、古来より平安京の国家鎮護のために続く神事です。
祭りの中心行事「路頭の儀」では、斎王代に選ばれた女性や貴族の装束を身に着けた行列が京都御所から四条通を練り歩きます。牛や馬を用いた牛車や馬車に乗った貴族たちが、葵の葉を冠った優雅な行列を繰り広げ、平安時代の雅やかな風俗を再現します。
当日は交通規制が敷かれ、街中は祭一色に染まります。下鴨神社と上賀茂神社では祭典や舞楽が奉納され、平安貴族の葬式飾り「斎王代行列」など古式ゆかしい儀式を見学できます。雅な行列と伝統行事を通じて、京都の歴史と文化を体感できます。
葵祭の行列見物は四条河原町周辺でしやすく、地下鉄烏丸線「四条駅」または市バス「河原町今出川」でアクセスできます。参加人員は多くないため混雑度は他の祭りに比べてやや低めですが、歴史的な衣装と行列を間近で見られる貴重な機会となっています。
京都三大祭の一つで、10月22日の明治天皇即位を記念して平安神宮まで歴史行列が行われます。
京都の歴史を彩る華麗な時代絵巻です。
時代祭は京都三大祭の一つで、毎年10月22日に京都御所から平安神宮まで行われる歴史行列です。平安遷都を記念して明治28年(1895年)に始まった祭りで、源氏、平氏、戦国時代から近代に至るまでの京都の歴史を様々な時代の衣装や装備で再現します。日本の四季折々の装束行列としても有名です。
行列には約2000名の参加者があり、武士や姫武者、町人、皇族など各時代の人物に扮します。松明を手にする火役(ひやく)や、弓兵、刀を持つ武士などが隊列を組み、朱傘や金屏風も添えられ、時代ごとの屏風や山車も曳行されます。京都御所を出発した行列は平安神宮へ向かい、多くの観光客が沿道から見守ります。
行列の中には雅楽の演奏や能装束の演技も盛り込まれ、時代絵巻に趣を添えています。最後尾には神武天皇や明治天皇の像があり、祭り全体が歴史絵巻のような壮大な雰囲気に包まれます。
時代祭の最寄り駅は地下鉄烏丸線「丸太町駅」や地下鉄東西線「国際会館駅」で、開催時には周辺道路が歩行者天国になります。毎年多くの人が訪れ、参加者自身が自前の衣装で列に加わる伝統も残る歴史ある祭礼です。京都の各時代の歴史に思いを馳せながら楽しめる祭りです。
真言宗醍醐派の総本山で、豊臣秀吉が花見を行ったことでも知られる歴史ある寺院です。
春の桜が圧巻の古刹です。
醍醐寺は京都市伏見区の山中にある真言宗醍醐派総本山の寺院で、874年に理源大師聖宝によって開創されました。境内には仁王門や五重塔、金堂、五大堂など歴史的建造物が点在し、多くの国宝や重要文化財が残されています。
特に春には境内に約1000本の桜が咲き誇り、醍醐山全体が桜色に染まる様子が「醍醐の桜」として有名です。上醍醐や下醍醐に分かれたエリアでは、三宝院庭園や仁王門周辺の桜が見応えがあります。秋には紅葉も美しく、黄金池に映える情景は息をのむ美しさです。
境内の五重塔は国宝で、庭園と相まって優雅な景観を生み出しています。豊臣秀吉ゆかりの金堂では当時の豪華な装飾が見られ、歴史的価値を感じさせます。寺の周囲には自然が広がり、四季折々の景色の中で静かに参拝できます。
醍醐寺へは地下鉄東西線「醍醐駅」から徒歩約10分、または市バス「醍醐寺前」下車すぐです。拝観には料金が必要ですが、広大な境内をゆっくり巡ることができます。特に桜の季節と紅葉の季節には夜間拝観も行われ、多くの観光客で賑わいます。
嵯峨野の渓谷を走る観光列車で、車窓から四季折々の自然美が楽しめます。
保津川渓谷の絶景を満喫できる列車です。
嵯峨野トロッコ列車(トロッコ嵯峨野観光鉄道)は京都市右京区の嵯峨嵐山駅と亀岡市のトロッコ亀岡駅を結ぶ観光列車です。窓が大きく外の景色がよく見える客車で、保津川沿いの美しい渓谷をゆっくりと走ります。特に新緑の季節と紅葉の時期は車窓からの眺めが素晴らしく、多くの観光客で賑わいます。
列車は全席指定で片道約25分の乗車中に、トンネルや吊り橋、急流など景観の見どころを楽しめます。保津川下りの舟と並走する区間もあり、川の流れや山々の緑を間近に感じられます。春は桜並木、夏は深緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節ごとに車窓の風景が移り変わるため、一年中楽しめるアトラクションです。
トロッコ嵯峨駅はJR嵯峨嵐山駅から徒歩すぐの便利な場所にあり、予約制で乗車券がすぐに完売する人気ぶりです。沿線には保津川下りや嵐山散策のスポットも多く、トロッコ乗車と合わせて京都の自然を満喫する人が多いです。
トロッコ列車はゆったりとした車窓風景が楽しめるため、ファミリーやカップルに人気があります。京の山里を満喫できるモデルコースとして、絶景とアクティビティを求める観光客に親しまれています。
15個の石を配した有名な枯山水庭園を持つ臨済宗の禅寺です。
有名な石庭を持つ禅寺です。
龍安寺は京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の寺院で、1450年に細川勝元によって創建されました。境内には世界的に有名な石庭「龍安寺の庭」があり、15の石が配された白砂と苔の風景が禅の精神を表しています。
石庭は樹木を一切配さず、長方形の枯山水空間に配石されたシンプルな設計で、見る角度によって石の見え方が変わるのが特徴です。庭園を静かに眺めていると心が落ち着き、世界中から訪れる人々に「無の美」を感じさせます。
本堂や方丈も歴史的価値が高く、室町時代の建築様式を今に伝えます。春には門前のツツジや本堂奥のサツキが庭に彩りを添え、秋には紅葉が庭石と調和して美しい景観をつくります。建物内部の座敷から庭を眺めれば、ゆったりとしたひとときを過ごせます。
龍安寺へは京福電鉄(嵐電)「龍安寺駅」から徒歩約5分、市営バス「龍安寺前」からもアクセス可能です。人気の観光地のため拝観には列ができることがありますが、国宝の本堂や枯山水庭園は必見です。
日本酒の名醸地・伏見で蔵元見学と利き酒体験。酒蔵の白壁と濠川クルーズも必見です。
名水“御香宮湧水”が醸す京の酒
月桂冠・黄桜・宝酒造など20以上の蔵が集結。試飲と蔵人ガイド付き見学で、酵母の香り漂う仕込み蔵を覗けます。
酒蔵開きの季節(3月と10月)は限定原酒が販売され、酒粕スイーツや吟醸ソフトも登場。利き猪口片手に蔵元ハシゴが定番コースです。
濠川の十石舟クルーズでは桜並木や柳が水面を揺らし、赤レンガの酒蔵景観を水辺から一望。夜間は蔵の行灯が灯り、川面に映る灯りがロマンチックです。
京阪「中書島駅」徒歩5分。酔い覚ましに坂本龍馬ゆかりの寺田屋や長建寺を散策し、伏見の歴史と水運文化に浸ってください。
千体千手観音像が並ぶ壮観な本堂は国宝。毎年1月の通し矢でも有名です。
千体観音が放つ圧倒的スケール感
本堂は南北に約120 m、柱間が33あることから三十三間堂と呼ばれます。中へ入ると、千手観音立像が10列に整然と並び、中央には丈六(約3 m)阿弥陀坐像が鎮座しています。
観音像は鎌倉期の仏師たちの競演で、穏やかな表情から凛々しい顔立ちまで個性豊かです。「自分に似た顔の観音さまが必ずいる」と言われ、探しながら拝観すると時間を忘れます。
毎年1月中旬の「大的(おおまと)全国大会‐通し矢」では、新成人が色鮮やかな振袖姿で的を射抜きます。江戸時代から続く武芸奨励の行事で、冬の京都の風物詩になっています。
JR京都駅からバス10分。堂内は土足厳禁ですので、スリッパを利用してゆっくりと千体観音の世界観を味わってください。
京都駅から徒歩圏、国宝・五重塔が象徴の真言宗総本山です。
夜空に映える55 mの五重塔
平安京創建時に国家鎮護の寺院として建立され、空海が真言密教の根本道場としました。境内の五重塔は高さ55 mで日本一を誇り、夜間ライトアップでは黒空に黄金のシルエットが浮かびます。
金堂と講堂には国宝仏像がずらり。講堂の立体曼荼羅は21体の仏・菩薩・明王が東西南北に配され、密教宇宙を立体的に表現しています。
毎月21日の「弘法市」は骨董から屋台グルメまで1200店以上が並ぶ大フリーマーケットです。地元客も観光客も掘り出し物探しに夢中になります。
JR京都駅八条口から徒歩15分。春と秋の特別公開時期は堂内の仏像が間近で拝観できるため、タイミングを合わせて訪れるとより密度の濃い体験ができます。
禅宗最高位の格式を誇り、山門とレンガ造り水路閣が人気の撮影スポットです。
荘厳な三門と異国情緒の水路閣
南禅寺の三門は石川五右衛門の「絶景かな」で有名。楼上へ登ると東山連峰と京都市街が一望でき、朝焼けや夕景が絵になります。
境内奥に走る琵琶湖疏水「水路閣」は明治期のアーチ橋。和と洋が交錯するレンガ造りがインスタ映えすると話題で、春の新緑・秋の紅葉シーズンは特に人気です。
方丈庭園は小堀遠州作と伝えられ、白砂と石組で虎の子渡しを表現。静寂と緊張感が漂う空間で、禅の世界観を体感できます。
地下鉄東西線「蹴上駅」徒歩10分。哲学の道や平安神宮からも近く、東山散策のハブとして便利です。
通天橋から望む“洗玉澗”の紅葉は京都屈指の絶景。方丈の四方正面庭園も必見です。
紅葉のトンネルに包まれる通天橋
東福寺は臨済宗五山の一つで、境内中央を流れる渓谷・洗玉澗に架かる通天橋がビュースポットです。約2000本のカエデが渓谷を彩り、橋上から見下ろす真紅の海は圧巻です。
方丈庭園は重森三玲の作庭。北庭の「市松苔石」はモダンなデザインで、苔と白砂のコントラストが鮮烈。南庭の「八相の庭」は禅の教えを石組で表します。
紅葉最盛期は朝7時半からの早朝拝観が狙い目。混雑を避け、柔らかな朝日を浴びる紅葉を堪能できます。
JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」から徒歩10分。京都駅から1駅とアクセス良好です。
豊臣秀吉の正室・ねねが建立。ライトアップとプロジェクションマッピングが話題です。
ねね終焉の地で光と庭園を味わう
高台寺は慶長11年(1606)、北政所ねねが秀吉の菩提を弔うために創建しました。開山堂や霊屋の蒔絵は桃山文化の粋を極め、華やかな色彩が残ります。
庭園は小堀遠州が改修。臥龍池に映る桜と紅葉、冬季の雪吊りまで四季の表情を映し出します。夜間特別拝観ではプロジェクションマッピングが池面に投影され、幻想的な光景に。
境内には竹林の小径があり、青々とした竹がライトに照らされる光景は嵐山とは一味違う静けさです。
八坂の塔・二寧坂から徒歩すぐ。祇園散策の途中で立ち寄り、ねねゆかりの高台寺天満宮や圓徳院も合わせて参拝すると歴史がより深まります。
“もみじの永観堂”と称される紅葉の名所。みかえり阿弥陀も有名です。
紅葉絵巻を彩る放生池と多宝塔
永観堂は平安期創建。境内には3000本以上のモミジが植えられ、放生池に映る紅葉と多宝塔の共演が見事です。夜間ライトアップは水鏡が輝き、息を呑む絶景となります。
本尊「みかえり阿弥陀」は立ち去る信者を振り向いた姿を表し、優しい微笑みをたたえています。厨子が開帳される特別拝観では間近で拝むことができます。
回遊式の境内は石段や回廊が立体的に配置され、上層の多宝塔からは京都市街のパノラマが広がります。
地下鉄東西線「蹴上駅」徒歩15分。紅葉シーズンは入場制限がかかるため、早朝または平日がゆったり観賞できておすすめです.
伝統工芸・西陣織の製織実演と着物ファッションショーが無料で楽しめます。
絢爛豪華な織物の世界へ飛び込む
館内では手機(てばた)職人が実際に西陣織を織り上げる様子を見学できます。艶やかな金糸と絹糸が折り重なる音は工芸そのもののBGMです。
1日数回開催される着物ショーではモデルが打掛や振袖を着てランウェイ。ライトに照らされた織衣の輝きが圧巻で、外国人観光客にも人気です。
有料で着付け体験や帯締め講座も受講可能。自分で織ったコースターを持ち帰れるワークショップは旅の思い出に最適です。
地下鉄烏丸線「今出川駅」徒歩10分。近隣の晴明神社や京都御苑と合わせた散策が定番ルートです。
京都駅前にそびえる地上131 mのランドマーク。展望室から360°の大パノラマを一望できます。
灯台モチーフの白亜のタワー
1964年開業。鉄骨を一切使わず鋼板リングで組み上げる独自構造は建築史の逸品です。夜はLEDライトで四季や行事に合わせたカラーに変身します。
100 m地点の展望室からは京都盆地をぐるり。晴れた日は比叡山や大阪方面まで見渡せます。望遠鏡で清水寺や東寺五重塔を探すのも楽しみです。
下層階には京都土産が揃う専門店街と大浴場「YUU」があり、新幹線待ちにひと風呂浴びる旅人も多いです。
JR京都駅烏丸中央口から徒歩2分。夜景と共にライトアップされた駅ビル・京都塔ツーショット撮影もおすすめです。
蒸気機関車から新幹線まで53両を展示。“見る・さわる・動かす”体験満載の鉄道テーマパークです。
SLスチーム号に乗車して鉄分チャージ
梅小路機関車庫には現役SLがズラリ。構内を走るSLスチーム号に乗車すれば石炭の匂いと汽笛が五感を刺激します。
本館3階のスカイテラスは京都駅を発着する在来線や新幹線を一望できる撮り鉄天国。子ども向け運転シミュレーターは行列必至です。
館内の旧二条駅舎カフェでは「銀河鉄道カレー」や「駅弁」も販売。おみやげショップには限定Nゲージやヘッドマークグッズが並びます。
JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」徒歩2分。隣接する梅小路公園や京都水族館とセットで1日遊べます。
小学校跡地の館内に約5万冊を自由に読める“マンガの壁”。芝生で寝転び読み放題です。
マンガ好きの楽園、芝生の読書祭
館内の「マンガの壁」は高さ3 m×全長200 m。昭和の名作から海外コミックまで圧倒的ラインナップで、自由に手に取って館内どこでも読書OKです。
元校舎を活かした教室では原画展やライブペイント、似顔絵コーナーを開催。プロのマンガ家と交流できるワークショップも人気です。
屋外の芝生広場に寝転んでマンガを読むスタイルが名物。晴れた日は家族連れや留学生が国境を越えてマンガ談義に花を咲かせます。
地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」徒歩2分。館内カフェでは“ラムちゃんラテ”などコラボメニューが楽しめます。
王朝文化の粋を極めた池泉回遊式庭園。事前予約制の“日本庭園の最高傑作”です。
月を愛でるために設計された空間美
17世紀、八条宮智仁親王が造営。書院・茶屋・中島を結ぶ回遊路は歩くたびに景色が一変し、庭園を動く絵画にします。
月見台や州浜は水面に映る月を楽しむ装置。秋の観月期には池上の月と空の月が二重に輝きます。
建築は数寄屋造の極み。淡い土壁、杉戸絵、組子障子が織り成す静謐な意匠は、日本のミニマリズムに影響を与えました。
宮内庁オンライン予約で見学可能。阪急桂駅西口から徒歩20分、タクシーなら5分とアクセスも良好です。
比叡山を借景にした皇室ゆかりの山荘庭園。大刈込みと大茶屋からの眺望が圧巻です。
“上・中・下”三段構成のスケール美
後水尾上皇が造営した山荘。下離宮の田園、中離宮の隠居所、上離宮の大池という三段構成が山腹を駆け上がります。
上離宮の浴龍池に映る比叡山は、日本庭園が“風景を切り取る額縁”であることを体感できる絶景。
大刈込みのサツキが波のように連なり、秋には比叡の紅葉と池の水鏡が呼応します。
事前予約制(宮内庁)。叡山電鉄「修学院駅」から徒歩20分。参観は徒歩2 km超なので歩きやすい靴が必須です。
嵯峨天皇の離宮が前身。広沢池に映る月を愛でる“観月の夕べ”が有名です。
嵯峨御流いけばな発祥の寺
平安初期に嵯峨天皇が離宮として造営。写経や華道の道場としても歴史が深く、嵯峨御流いけばなの家元道場が境内にあります。
大沢池は日本最古の人工林泉。ボートで池面から紅葉を眺める“舟遊び”が秋の風物詩です。
中秋の名月には龍頭鷁首舟を浮かべ、管弦・舞楽を奉納する「観月の夕べ」を開催。平安絵巻さながらの幽玄世界が広がります。
JR嵯峨嵐山駅からバス10分。嵐山中心部の喧騒を離れ、静かな時間旅行を味わえます。
大原の山里に佇む天台宗門跡寺院。苔庭に点在するわらべ地蔵が愛らしいです。
苔と杉木立に包まれた静寂の浄土
往生要集を著した源信僧都ゆかり。往生極楽院の阿弥陀三尊は平安仏の微笑みを今に伝えます。
苔むす有清園には笑顔のわらべ地蔵が点在し、四季の草花と共にほっこりとした空気を演出します。
秋は紅葉、春はシャクナゲが彩り、冬は雪化粧。京都市内中心部とは別世界の静けさが魅力です。
京都バス「大原」下車徒歩10分。参道の漬物店で名物しば漬けを味わいながらの里山散策がおすすめです。
八坂神社に隣接する市内最古の公園。枝垂桜“祇園しだれ”が春の主役です。
昼夜で表情を変える祇園しだれ桜
樹齢100年超の枝垂桜は夜間ライトアップで妖艶に浮かび上がり、公園全体が桜色の光に包まれます。
夏はビアガーデン、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の散策が楽しめ、池に映る四季の移ろいがフォトジェニックです。
園内には坂本龍馬・中岡慎太郎像や茶室もあり、歴史と自然が共存しています。
京阪「祇園四条駅」徒歩10分。花見シーズンはシート敷き場所取りが激戦区になるので早朝が狙い目です。
鴨川と木屋町に挟まれた花街。石畳の小路に京料理店と町家BARが軒を連ねます。
夕暮れは花街サウンドトラック
夕方、格子戸の奥から三味線と鼓の音が漏れ、灯籠に「舞妓」の影が揺れます。観光客はそっと見守りながら花街情緒を味わいます。
夏の鴨川納涼床では川面を渡る風にあたりながら京懐石や創作和食を堪能。川向こうの南座を背景に浴衣で乾杯する姿が京都の夏の風物詩です。
路地裏にはミシュラン星付き割烹から立ち飲みワインバーまで多様な店が潜み、はしご酒が止まりません。
京阪「三条駅」徒歩3分。深夜は車両侵入不可なので酔い覚まし散歩も安心です。
賀茂川と高野川の合流点。飛び石を渡って川遊びやピクニックが楽しめます。
水音BGMでまったり京都時間
三角州状の芝生広場は京大生や家族連れの憩いの場。読書やギター、ヨガなど思い思いの過ごし方が広がります。
川面には亀石・千鳥石の飛び石が点在し、子どもも大人もジャブジャブ渡ってはしゃぎます。夕焼け時には川面が金色に染まり、写真映え必至です。
春の桜、夏の納涼、秋の紅葉、冬の鴨の渡来と一年中絵になるスポットで、映画やアニメのロケ地としても有名です。
京阪「出町柳駅」すぐ。下鴨神社や哲学の道と合わせて半日コースがおすすめです。