古都奈良を代表するスポットをひとまとめに!
東大寺
世界最大級の大仏が安置された大仏殿。奈良時代の建造物と荘厳な雰囲気を体感できます。
春日大社
朱塗りの社殿が美しい、1300年以上の歴史を持つ神社。万燈籠の幻想的な灯りが名物です。
奈良公園
鹿と自由に触れ合える広大な公園。四季折々の自然景観を満喫しながら、鹿せんべいでかわいい相手と交流を楽しめます。
奈良の大仏様がおわす!世界最大級の木造建築・大仏殿。
大仏様の鼻の穴、実はくぐり抜けられるってホント!?
東大寺大仏殿の柱の一つに、大仏様の鼻の穴と同じ大きさと言われる穴が開いているのをご存知ですか?
この穴をくぐり抜けると無病息災のご利益があるとか、頭が良くなるとか言われており、修学旅行生にも大人気なんです。
ただし、大人が通るにはかなり狭いのでご注意を!聖武天皇が国家の安泰を願って建立したこのお寺、スケールの大きさに圧倒されますね。
大仏殿は世界最大級の木造建築物。創建当時は今よりもさらに大きかったというから驚きです。
鹿さんとこんにちは!広大な自然と歴史遺産に囲まれる。
奈良公園の鹿、実はお辞儀をするって知ってた?
奈良公園のアイドルといえば、約1200頭もいる野生の鹿たち。彼らは古くから神様の使いとして大切にされてきました。
鹿せんべいをもらう時、まるで人間のようにペコペコとお辞儀をする姿はとってもキュート!これは「ちょうだい」の催促だと言われています。
広大な公園内には東大寺や興福寺、春日大社など世界遺産も点在。鹿と戯れながら歴史散策ができるなんて、贅沢ですよね。
ちなみに、鹿せんべいの原料は米ぬかと小麦粉。人間が食べても無害ですが、鹿さんたちのために取っておきましょうね。
朱塗りの回廊と万灯籠が幻想的!藤原氏ゆかりの古社。
春日大社の灯籠、実は“願い事の数だけ”あるわけじゃない!?
鮮やかな朱色の社殿と、約3000基もの石灯籠や釣灯籠で知られる春日大社。
これらの灯籠は、平安時代から今日に至るまで、多くの人々から国家の安泰や個人の幸せを願って奉納されてきたものなんです。
年に2回(節分と8月14・15日)行われる「万灯籠」では、全ての灯籠に火が灯され、境内は幽玄な光に包まれます。まさに圧巻の美しさ!
ちなみに、鹿は春日大社の神様の使いとされ、奈良公園の鹿の起源とも言われています。神聖な森の中で、神鹿の気配を感じてみては?
聖徳太子創建の世界最古の木造建築!国宝の宝庫を巡る。
法隆寺の五重塔、実は“心柱”が浮いているってホント!?
聖徳太子ゆかりの寺院であり、世界最古の木造建築群として知られる法隆寺。
その中心にある五重塔は、地震の揺れを吸収する「心柱(しんばしら)」という中心の柱が、礎石からわずかに浮いた状態で建っているんです。
この高度な耐震構造は、現代のスカイツリーにも応用されているとか。1300年以上も前にそんな技術があったなんて、驚きですよね。
他にも、夢殿や玉虫厨子など、数多くの国宝や重要文化財が所蔵されており、飛鳥時代の仏教美術の粋を今に伝えています。
五重塔と阿修羅像が有名!藤原氏の権勢を伝える大寺院。
興福寺の阿修羅像、実は“三つの顔”に秘密が隠されている!?
奈良公園のシンボルの一つ、興福寺の五重塔。その寺宝の中でも特に有名なのが、国宝館に安置されている阿修羅像です。
三つの顔と六本の腕を持つこの像、実はそれぞれの顔の表情が微妙に異なり、少年の苦悩や成長を表しているとも言われています。
元々はインドの戦闘神でしたが、仏教に取り入れられてからは守護神に。その憂いを帯びた表情は多くの人々を魅了し続けています。
藤原氏の氏寺として栄華を誇ったこのお寺で、天平文化の傑作と対面してみてはいかがでしょう。
凍れる音楽と称される東塔!天武天皇発願の古刹。
薬師寺の東塔、なぜ“凍れる音楽”と呼ばれるの!?
薬師寺のシンボルである東塔は、大小の屋根がリズミカルに重なるその美しい姿から、アメリカの美術史家フェノロサによって「凍れる音楽」と称賛されました。
一見六重に見えますが、実は三重塔。各層に裳階(もこし)という小さな屋根がついているため、複雑で優美な印象を与えるんです。
創建当時から残る唯一の建物で、1300年以上の風雪に耐えてきました。長年の解体修理を終え、再びその美しい姿を見せています。
白鳳時代の華やかな文化を今に伝える薬師寺で、その音楽的な建築美をぜひ感じてみてください。
鑑真和上が開いた律宗総本山。天平文化の香り漂う静寂な寺。
鑑真和上、実は“5度の失敗”と失明を乗り越えて来日した!?
唐招提寺は、苦難の末に来日を果たした唐の高僧・鑑真和上によって759年に創建されました。
鑑真和上は、当時日本からの熱心な招きに応じましたが、渡航は5度にわたって失敗。その間に嵐や迫害に遭い、両目を失明してしまいます。
それでも諦めず、6度目の航海でついに日本の地を踏みました。その不屈の精神には頭が下がりますね。
金堂に安置されている本尊・盧舎那仏坐像や千手観音立像は圧巻。静寂に包まれた境内で、鑑真和上の偉業に思いを馳せてみては。
「奈良の都」の壮大さを体感!復元された朱雀門や大極殿。
平城京の役人、実は“木の札”で仕事の記録を付けていた!?
710年に遷都された平城京。その中心であった平城宮の跡地が、この広大な歴史公園です。
発掘調査では、当時の役人が文字を書き記した「木簡(もっかん)」が大量に出土しています。これらは、物品の管理や報告書など、現代のメモや書類のようなもの。
紙が貴重だった時代、木簡は重要な記録媒体だったんですね。復元された大極殿や朱雀門の壮大さもさることながら、こうした小さな発見もまた歴史の面白さです。
いざ、しごとのことよ平城宮(いざ、仕事のことですよ平城宮)なんて、役人たちの声が聞こえてきそうですね。
「一目千本」の桜絶景!修験道の聖地で歴史と自然に触れる。
吉野山の桜、実は“ご神木”として植え続けられてきた!?
日本一の桜の名所として名高い吉野山。約3万本もの桜が山肌を埋め尽くす光景は圧巻です。
これらの桜は、単なる観賞用ではなく、古くから修験道の開祖・役行者が感得した蔵王権現のご神木として献木され、大切に保護されてきたものなんです。
そのため、山全体が信仰の対象であり、桜の季節には多くの人々が祈りを込めて訪れます。下千本から奥千本まで、標高差があるため長期間お花見が楽しめるのも魅力。
桜だけでなく、新緑や紅葉の季節も美しいですよ。歴史と信仰が育んだ絶景をぜひ体感してください。
長さ297m、高さ54m!日本一長い生活用の鉄線吊り橋。
この吊り橋、実は“村人たちの手作り”だったってホント!?
奈良県十津川村にある谷瀬の吊り橋は、生活用としては日本一の長さを誇ります。
驚くことに、この橋は1954年に、谷瀬地区の住民たちが資金を出し合い、自ら建設したものなんです。当時の金額で一戸あたり20~30万円もの大金だったとか。
対岸へ渡る不便さを解消したいという強い思いが、この壮大な橋を生んだのですね。一度に渡れるのは20人まで、というスリルもたまりません。
眼下に広がる十津川の清流と、周囲の山々の絶景を眺めながら、村人たちの心意気を感じてみてはいかがでしょう。
江戸情緒が残る町並み!古民家カフェや雑貨店を巡る。
ならまちの軒先にある赤いお守り、実は“サルの身代わり”!?
風情ある町家が軒を連ねる「ならまち」。散策していると、多くの家の軒先に赤い布で作られた人形のようなものが吊るされているのを見かけます。
これは「庚申(こうしん)さん」のお使いである猿をかたどった「身代わり申(みがわりざる)」というお守りなんです。
家の軒先に吊るすことで、災いや病気を代わりに受けてくれると信じられています。その可愛らしい姿は、ならまちの風物詩の一つ。
古民家を改装したカフェや雑貨店も多く、のんびりとした時間が流れています。身代わり申を探しながら、迷路のような路地を歩くのも楽しいですよ。
女人高野の別名を持つ山寺。国宝五重塔とシャクナゲ名所。
室生寺の五重塔、実は“日本で一番小さい”屋外の塔だった!?
深い山中に佇む室生寺は、女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣を許したことから「女人高野」として親しまれてきました。
境内の石段を登った先にある国宝の五重塔は、高さ約16mと屋外に立つ五重塔としては日本最小なんです。その可憐な姿は周囲の自然と調和し、美しい景観を作り出しています。
1998年の台風で大きな被害を受けましたが、見事に修復されました。春にはシャクナゲ、秋には紅葉が境内を彩ります。
小さいながらも凛とした佇まいの五重塔に、きっと心惹かれるはずですよ。
「花の御寺」と称される牡丹の名所。舞台造りの本堂も圧巻。
長谷寺の観音様、実は“右手に錫杖”を持つ珍しいお姿!?
四季折々の花々が美しいことから「花の御寺」として名高い長谷寺。特に春の牡丹は有名で、約150種7000株が咲き誇ります。
ご本尊である十一面観世音菩薩立像は、高さ10mを超える日本最大級の木造仏像。そのお姿は、一般的な観音様と異なり、右手に錫杖(しゃくじょう)、左手に水瓶を持ち、岩座に立っています。
これは、衆生を救うために歩き回るという「歩く観音様」を表しているとか。その力強いお姿に圧倒されますね。
本堂へと続く399段の登廊(のぼりろう)も風情があり、登りきった先の舞台からの眺めは絶景です。
三輪山がご神体!日本最古級の神社で太古の信仰に触れる。
大神神社の拝殿、実は“三ツ鳥居”の奥に本殿がない!?
日本最古の神社の一つとされる大神神社は、本殿を持たず、背後にそびえる三輪山そのものを御神体としています。
拝殿の奥にある「三ツ鳥居(みつとりい)」は、三つの鳥居を組み合わせた独特の形式で、神聖な結界を示しています。この三ツ鳥居を通して三輪山を拝むのです。
古来より、人々は山全体を神が鎮まる場所として畏敬の念を抱いてきました。その原始的な信仰の形が今も残っているんですね。
境内には「なでうさぎ」や「くすり道」など見どころも多く、神聖な空気の中で心が洗われるようです。
日本初の本格的寺院!日本最古の飛鳥大仏を安置する。
飛鳥大仏様、実は“左右でお顔の印象が違う”って知ってた?
596年に蘇我馬子によって創建された、日本で最初の本格的な仏教寺院である飛鳥寺(法興寺とも)。
ご本尊の「飛鳥大仏」は、現存する日本最古の仏像と言われています。何度かの火災で補修されていますが、そのお顔の右側と左側で印象が異なると言われているんです。
見る角度によって、優しい表情に見えたり、厳しい表情に見えたり…。これは、仏様の多面的な慈悲を表しているのかもしれませんね。
聖徳太子がここで講義をしたとも伝えられています。日本の仏教文化発祥の地で、歴史のロマンを感じてみてください。
巨大な石室が露出!蘇我馬子の墓と伝わるミステリアスな古墳。
この古墳の天井石、実は“約77トン”もの巨石だって知ってた?
日本最大級の方墳として知られる石舞台古墳。その最大の特徴は、封土が失われ巨大な横穴式石室が剥き出しになっていることです。
特に天井に使われている石は約77トン、石室全体では約2300トンもの石が使われているとか。クレーンもない時代にどうやって運んだんでしょうね?
被葬者は明らかではありませんが、飛鳥時代の権力者・蘇我馬子の墓という説が有力です。その巨大さから「石の舞台」と呼ばれるようになったそうです。
春には桜、秋には彼岸花が彩りを添え、古代ロマンと自然の美しさを同時に感じられるスポットです。
紅葉名所「関西の日光」!大化の改新談合の地としても有名。
この神社、実は“蹴鞠の神事”が今も続いているってホント!?
紅葉の名所として知られ、「関西の日光」とも称される談山神社。祭神は藤原鎌足公です。
この神社では、毎年春と秋に「けまり祭」という雅やかな神事が行われます。これは、中大兄皇子(後の天智天皇)と藤原鎌足が蹴鞠会で出会い、大化の改新の談合を行ったという故事にちなんでいます。
カラフルな古式装束をまとった人々が、巧みに鞠を蹴り合う様子は、まるで平安時代にタイムスリップしたかのよう。
世界唯一現存の木造十三重塔も見どころ。歴史の舞台となったこの場所で、雅な雰囲気に浸ってみてはいかがですか。
初代天皇・神武天皇を祀る。日本建国の聖地で厳かな空気に触れる。
この神社の広大な外拝殿、実は元“京都御所の一部”だった!?
日本の初代天皇とされる神武天皇とその皇后を祀る橿原神宮。明治時代に創建されました。
現在の外拝殿(げはいでん)は、明治天皇が日常の政務を行っていた京都御所の「賢所(かしこどころ)」を移築したものなんです。その壮大さには目を見張りますね。
約50万平方メートルにも及ぶ広大な神域は、深田池を中心に緑豊かで、厳かで清浄な空気に包まれています。
日本の始まりの地に立ち、悠久の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょう。初詣には多くの参拝者で賑わいます。
吉野山のシンボル!修験道の総本山で蔵王権現像に圧倒される。
ここの本尊・蔵王権現像、実は“怒りの表情”で人々を救う!?
修験道の総本山として知られる金峯山寺。その本堂である蔵王堂は、東大寺大仏殿に次ぐ規模を誇る木造建築です。
堂内には、秘仏である三体の巨大な蔵王権現像(高さ約7m)が安置されています。この権現様は、民衆を救うために厳しい怒りの表情をしていると言われています。
普段は非公開ですが、特別開帳の際にはその迫力あるお姿を拝観できます。その大きさと力強さには、ただただ圧倒されるばかり。
毎年7月に行われる「蓮華奉献入峯修行(蛙飛び行事)」も有名。吉野の豊かな自然の中で、修験道の歴史と文化に触れてみてください。
聖徳太子の母君創建の尼寺。国宝「菩薩半跏像」の微笑み。
このお寺の菩薩様、実は“世界の三大微笑像”の一つって知ってた?
法隆寺の東院に隣接する中宮寺は、聖徳太子の母である穴穂部間人皇女(あなほべのはしひとのひめみこ)によって創建されたと伝わる尼寺です。
ご本尊の国宝「菩薩半跏像(伝如意輪観音)」は、エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザと並び「世界の三大アルカイックスマイル(古典的微笑像)」の一つと称されています。
その優しく穏やかな微笑みは、見る人の心を和ませ、深い安らぎを与えてくれます。まさに時を超えた美しさですね。
こぢんまりとした境内ですが、静かで気品あふれる雰囲気に包まれています。法隆寺と合わせて訪れたい名刹です。
日本最古級の瓦が残る!ならまちに佇む世界文化遺産。
元興寺の屋根瓦、実は“1400年前”のものが現役で使われている!?
ならまちの一角に静かに佇む元興寺。その歴史は古く、飛鳥時代の蘇我馬子が建立した法興寺(飛鳥寺)が前身とされています。
本堂や禅室の屋根には、なんと創建当時のものとされる日本最古級の瓦(飛鳥時代~奈良時代)が一部現役で使われているんです!
1400年以上もの風雪に耐えてきた瓦が、今も寺院を守り続けているなんて、驚きと感動を覚えますね。
境内には浮図田(ふとでん)と呼ばれる石塔・石仏群もあり、独特の雰囲気を醸し出しています。ならまち散策の際にはぜひ立ち寄りたい世界遺産です。
中将姫伝説と当麻曼荼羅。東西二つの国宝三重塔が美しい。
このお寺の曼荼羅、実は“一夜にして”織り上げられたって伝説がある!?
奈良県葛城市にある當麻寺は、美しい東西の三重塔(いずれも国宝)と、中将姫(ちゅうじょうひめ)伝説で知られる古刹です。
伝説によると、中将姫が観音様の化身である尼僧の手助けを得て、蓮の糸を使って一夜にして「当麻曼荼羅」を織り上げたとされています。
この曼荼羅は極楽浄土の様子を描いたもので、本堂(曼荼羅堂)に祀られています(現在は模写)。その美しさと神秘的な物語に心惹かれますね。
境内にはボタン園もあり、春には多くの参拝者で賑わいます。伝説に彩られたお寺で、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
バラと薬草の香る寺!温泉もある珍しい「いやしの寺」。
このお寺、実は“温泉に入れる”って知ってましたか?
奈良市の西部、富雄川沿いに位置する霊山寺。美しいバラ園や薬草湯で知られる、ちょっと珍しいお寺なんです。
境内には「霊山寺温泉」という日帰り入浴施設があり、薬草風呂や露天風呂などが楽しめます。お寺で温泉なんて、まさに心身ともに癒されそうですよね。
創建は奈良時代と古く、本堂や三重塔は国の重要文化財。春と秋には約200種2000株のバラが咲き誇る「ばら庭園」も人気です。
歴史ある寺院で、バラの香りに包まれ、温泉でリフレッシュ。そんな贅沢な一日を過ごしてみてはいかがでしょう。
若草山を借景にした名園。江戸と明治、二つの時代の庭。
この庭園、実は“二つの異なる時代”の庭園が合体してる!?
奈良国立博物館の隣に佇む依水園は、国の名勝にも指定されている美しい日本庭園です。
実はこの庭園、江戸時代前期に造られた「前園」と、明治時代に造られた「後園」という、趣の異なる二つの庭園から成り立っているんです。
前園はこぢんまりとした茶庭風、後園は若草山や東大寺南大門を借景に取り入れた雄大な池泉回遊式庭園。まさに一粒で二度美味しい!
園内には寧楽美術館も併設されており、古代中国や朝鮮の古美術品を鑑賞できます。喧騒を離れて、ゆったりとした時間を過ごせる穴場スポットですよ。
仏教美術の殿堂!国宝・重文の数々を間近で鑑賞できる。
この博物館、実は“正倉院展の会場”として超有名だって知ってた?
奈良公園内にある奈良国立博物館は、日本の仏教美術を中心としたコレクションで知られています。
特に毎年秋に開催される「正倉院展」は、普段は目にすることができない正倉院宝物を間近で見られる貴重な機会として、全国から多くの人々が訪れます。
常設展示の「なら仏像館」では、飛鳥時代から鎌倉時代に至るまでの優れた仏像彫刻を多数展示。その美しさや迫力に圧倒されること間違いなしです。
片山東熊設計による本館(重要文化財)の美しい洋風建築も見どころの一つ。仏像好きならずとも、一度は訪れたい博物館ですね。
シルクロードの終着点!天平文化の宝物を守り伝える校倉造。
正倉院の宝物、なぜ“1200年以上も良好な状態”で残ってるの?
東大寺の北西に位置する正倉院正倉は、聖武天皇ゆかりの品々をはじめとする天平文化の貴重な宝物を収蔵する施設です。
宝物が長期間良好な状態で保存されてきた理由の一つは、高床式の校倉(あぜくら)造りという建築様式にあると言われています。木材が湿度に応じて伸縮し、内部の温湿度を調整する役割を果たしたとか。
まさに先人の知恵の結晶ですね。普段は外構のみの見学ですが、宝物は奈良国立博物館の正倉院展などで一部公開されます。
ペルシャやインドなど、遠くシルクロードを経て伝わった品々も多く、国際色豊かな天平文化の華やかさを今に伝えています。
静寂と苔庭の美。優美な伎芸天立像で知られる古刹。
ここの本堂、実は“鎌倉時代に再建”された貴重な建物って知ってた?
奈良市の西郊、秋篠の里にひっそりと佇む秋篠寺。その創建は奈良時代末期と伝えられています。
現在の本堂(国宝)は、平安時代に一度焼失した後、鎌倉時代に再建されたもの。和様と大仏様(天竺様)の折衷様式で、簡素ながらも力強い美しさを持っています。
ご本尊の薬師如来坐像や、特に有名なのが伎芸天(ぎげいてん)立像。日本で唯一の伎芸天の彫像と言われ、その優美な姿は多くの芸術家にも影響を与えました。
美しい苔庭も見どころの一つ。喧騒を離れて、心静かに仏様と向き合える、そんなお寺です。
別名「コスモス寺」!秋には15万本のコスモスが咲き誇る花の寺。
このお寺の楼門、実は“国宝”で日本最古のものだって知ってた?
秋になると約30種類15万本ものコスモスが境内を埋め尽くすことから「コスモス寺」として親しまれている般若寺。
実は、その楼門(国宝)は鎌倉時代初期のもので、日本最古の楼門と言われているんです。コスモスの可憐さとは対照的な、歴史の重みを感じさせるたたずまいですね。
創建は飛鳥時代と古く、聖武天皇が平城京の鬼門鎮護のために建立したとも伝えられています。本尊は八字文殊菩薩騎獅像。
花の美しさと歴史的建造物が調和した、心安らぐ空間。コスモスだけでなく、春の山吹や初夏の紫陽花も見事ですよ。
皇室も安産祈願に訪れる!子宝と安産の霊験あらたかなお寺。
このお寺の名前、実は“天皇の腹帯が解けた”ことに由来する!?
安産・子授け祈願で全国的に有名な帯解寺。その名前の由来は、平安時代にさかのぼります。
文徳天皇の皇后がご懐妊された際、なかなかお産がなかったため、このお寺で祈願したところ無事皇子(後の清和天皇)が誕生。その時、お腹に巻いていた腹帯がするすると解けたことから「帯解寺」と名付けられたと言われています。
以来、皇室をはじめ多くの人々が安産祈願に訪れるようになりました。本堂には腹帯地蔵菩薩が祀られています。
境内には戌の日にちなんだ犬の像も。新しい命を願う人々の、温かい思いに満ちたお寺です。
南都七大寺の一つ。がん封じの笹酒祈祷で知られる古刹。
このお寺、実は昔“大官大寺”という超巨大寺院だった!?
奈良時代には東大寺や興福寺と並ぶ大寺院であった大安寺。その前身は、聖徳太子が建立した熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)とも、舒明天皇が建立した百済大寺とも言われています。
その後、天武天皇の時代に「大官大寺」として壮大な伽藍が整備され、平城京遷都に伴い「大安寺」と改称されました。当時は七重塔が二つもそびえるほどの大伽藍だったとか。
現在は往時の面影は少ないですが、がん封じの笹酒祈祷や、馬頭観音信仰で知られています。
かつての壮大な姿を想像しながら、静かな境内を散策するのも趣深いですね。毎年1月には「光仁会(笹酒祭り)」が行われます。
湖畔に咲き誇る一万本の梅!日本初の国の名勝で春を満喫。
ここの梅林、実はダム湖のおかげで“V字谷の絶景”になった!?
「日本三大梅林」の一つとも称される月ヶ瀬梅渓。その美しい景観は、月ヶ瀬湖(高山ダムのダム湖)と深く関わっています。
ダム建設前は名張川沿いの渓谷でしたが、ダム湖ができたことで、湖面に映る梅林とV字谷のダイナミックな景観が生まれたのです。
約1万本の紅梅や白梅が咲き誇る様は圧巻で、1922年(大正11年)には日本で最初に国の名勝に指定されました。
梅の香りとともに、歴史が育んだ絶景をのんびり楽しんでみてはいかがでしょう。「梅まつり」期間中は多くの人で賑わいます。
ススキの海原が黄金色に輝く!夕景と星空も美しい絶景高原。
この高原の亀山、実は“お椀を伏せたような形”だから名付けられた!?
秋になると一面のススキが黄金色の絨毯のように広がる曽爾高原。そのシンボル的な存在が、お椀を伏せたような形が特徴的な亀山です。
このユニークな地形は、約200万年前の火山活動によって形成されたものだとか。亀の甲羅にも見えることからこの名が付いたと言われています。
夕陽に照らされてススキがキラキラと輝く様は、息をのむほどの美しさ。夜には満天の星空が広がり、ロマンチックな雰囲気に包まれます。
「曽爾高原山灯り」のイベント期間中は、遊歩道が灯籠でライトアップされ、幻想的な風景が楽しめますよ。
エメラルドグリーンの清流!大小の滝と巨岩が織りなす絶景。
この渓谷の名前、実は“後醍醐天皇”と関係があるって知ってた?
関西屈指の美しさを誇るみたらい渓谷。その名前は、南北朝時代に後醍醐天皇がこの地を訪れた際、手を洗い清めた(御手洗)という伝説に由来すると言われています。
エメラルドグリーンに輝く透明度の高い川の水、大小さまざまな滝、そしてダイナミックな巨岩が織りなす景観は、まさに自然の芸術。
特に新緑の季節や紅葉の時期は、多くのハイカーで賑わいます。吊り橋の上からの眺めもスリル満点ですよ。
マイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュ!日常の喧騒を忘れさせてくれる、癒やしのパワースポットです。
修験道の行者も癒やされた湯。レトロな温泉街で湯けむり情緒。
この温泉街、実は“胃腸薬”で有名だったってホント!?
大峯山の登山口に位置し、古くから修験道の行者たちを癒やしてきた洞川温泉。
昭和レトロな雰囲気が漂う温泉街ですが、かつてこの地域は「陀羅尼助(だらにすけ)」という和漢胃腸薬の製造で栄えた歴史があるんです。
今でも温泉街には陀羅尼助を販売するお店が軒を連ね、その独特の香りが漂っています。温泉と薬で心身ともにリフレッシュできそうですね。
泉質は弱アルカリ性単純泉で、神経痛や筋肉痛などに効果があるとか。縁側のある旅館でのんびり過ごすのもおすすめです。
関西最大級の鍾乳洞!神秘的な地底探検アドベンチャー。
この鍾乳洞、実は“トロッコ”に乗って入口まで行けるって知ってた?
洞川温泉郷の近くにある面不動鍾乳洞は、全長約280mと関西でも有数の規模を誇る鍾乳洞です。
洞内は年間を通じて気温が8~10℃とひんやり。入口までは、丸太の形をした可愛らしいモノレール「どろっこ」に乗ってアクセスできるのも楽しいポイント。
長い年月をかけて自然が作り出した鍾乳石や石筍は、ライトアップされて幻想的な雰囲気を醸し出しています。まるで地底の宮殿のようですね。
「ライオン岩」や「黄金柱」など、ユニークな名前が付けられた奇岩も見どころ。夏でも涼しいので、避暑にもぴったりですよ。
芸能の神様を祀る古社。日本三大弁財天の一つでパワースポット。
この神社の鈴、実は“五十鈴”という特別な形をしてるって知ってた?
「天河さん」と親しまれる天河大辨財天社は、芸能の神様として多くのアーティストや文化人が参拝に訪れることで有名です。
拝殿に吊るされている大きな鈴は「五十鈴(いすず)」と呼ばれ、三つの球形の鈴が組み合わさった独特の形をしています。この五十鈴を鳴らすことで心身が清められると言われています。
ご本尊の弁財天像は秘仏で、特定の時期にのみご開帳されます。能舞台もあり、古くから神事芸能が奉納されてきました。
周囲を山々に囲まれた神秘的な雰囲気の中で、清らかなエネルギーを感じてみてはいかがでしょう。日本三大弁財天の一つに数えられています。
「神様に呼ばれないと行けない」熊野三山の奥宮で神秘体験。
この神社の境内、実は“樹齢3000年”の巨木がそびえ立ってる!?
標高1000mを超える玉置山の山頂近くに鎮座する玉置神社は、「熊野三山の奥宮」とも呼ばれる古社です。
境内には、神代杉(じんだいすぎ)をはじめとする樹齢数千年といわれる杉の巨木群があり、荘厳で神秘的な雰囲気に包まれています。
特に有名な「神代杉」は、なんと樹齢3000年!その圧倒的な存在感は、まさに神々しいとしか言いようがありません。
悪魔退散や厄除けにご利益があるとされ、全国から多くの参拝者が訪れます。「神様に呼ばれないとたどり着けない」と言われるほど山深い場所にありますが、その価値は十分にありますよ。
「三人寄れば文殊の知恵」日本三文殊の一つで知恵を授かる。
ここの文殊様、実は“獅子に乗った渡海文殊”として日本最大!?
「大和安倍の文殊さん」として親しまれる安倍文殊院は、日本三文殊の一つに数えられる古刹です。
ご本尊は、快慶作の国宝「木造騎獅文殊菩薩及び脇侍像」。獅子に乗り、4人の脇侍を従えた「渡海文殊(とかいもんじゅ)」のお姿で、その高さは約7mと日本最大級なんです。
知恵の神様として信仰が篤く、合格祈願や学業成就を願う多くの参拝者で賑わいます。境内には陰陽師・安倍晴明ゆかりの晴明堂もあります。
「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがありますが、ここでしっかりお参りすれば、一人でも素晴らしい知恵が湧いてくるかもしれませんね。
日本最古の道!?古墳や万葉歌碑を巡る歴史ロマンの散歩道。
この道、実は“古事記や日本書紀”にも記述があるってホント!?
奈良盆地の東縁、春日山から三輪山へと南北に続く「山の辺の道」は、日本最古の道の一つと言われています。
古事記や日本書紀にもその名が見え、古代の人々が往来した歴史の道なんです。沿道には、古墳や神社仏閣、万葉集に詠まれた歌碑などが点在しています。
特に桜井市から天理市にかけてのルートは、のどかな田園風景や果樹園が広がり、ハイキングコースとして人気です。
歴史の教科書で見たような風景の中を歩けば、まるで古代にタイムスリップしたかのよう。万葉人の気分で一句詠んでみるのも一興ですね。
四季折々の花と古墳群!広大な敷地で自然と歴史を満喫。
この公園の古墳、実は“馬の埴輪”がたくさん出土したから名付けられた!?
奈良県北葛城郡に広がる馬見丘陵公園は、四季折々の花々が美しい都市公園であると同時に、多くの古墳が点在する歴史公園でもあります。
「馬見」という名前の由来は諸説ありますが、この地域から馬の埴輪が多く出土したことにちなむという説も。古代から馬とゆかりの深い土地だったのかもしれませんね。
園内には、春のチューリップやネモフィラ、夏のヒマワリ、秋のダリアやコスモスなど、季節ごとに見事な花畑が広がります。
古墳を巡りながら、古代の豪族たちの姿を想像してみるのも楽しいですよ。無料でこれだけ楽しめるなんて、お得感満載です!
「信貴山の毘沙門さん」寅にゆかりの深い天空のパワースポット。
このお寺の張り子の寅、実は“世界一大きい”って知ってた?
聖徳太子が物部守屋との戦いの際、この山で毘沙門天を感得し、戦勝祈願をしたのが始まりと伝わる信貴山朝護孫子寺。
その時が寅の年、寅の日、寅の刻だったことから、寅が毘沙門天の使いとされ、境内には多くの寅の像や置物があります。特に有名なのが、世界一大きいと言われる張り子の寅「世界一福寅」!
首が動くこの巨大な寅は、まさに信貴山のシンボル。金運や開運招福、商売繁盛にご利益があると言われています。
本堂からの眺めも素晴らしく、まるで天空に浮かぶ寺院のよう。寅のパワーをいただきに、ぜひ訪れてみてください。