新潟で絶対に外せない観光スポットを厳選してご紹介。
日本海に浮かぶ“砂金の島”佐渡島
・佐渡金山:江戸時代から続く採掘跡地は、「砂金の島」と呼ばれた壮大な歴史ロマンを今に伝えます。
・佐渡汽船:新潟港と佐渡を結ぶフェリーからは、日本海の大パノラマと山々の雄大なシルエットが広がります。
・トキの森公園:かつて絶滅危惧種だったトキの保護繁殖を学び、朱鷺色に染まる空を仰ぐ貴重な体験ができます。
越後一宮として2400年以上の歴史を誇る古社。深い森に抱かれた境内は「おやひこさま」の名で親しまれるパワースポット。
二礼四拍手一礼の謎
全国的には珍しい「二礼四拍手一礼」の作法は、彌彦神社だけの古くからの習わし。より丁重に神様へ捧げる敬意を示すため、代々受け継がれてきたと言われています。
かつて南北朝時代、式年大祭で乱入した武士を鎮めたという故事から、「四拍手には邪気を払う力がある」と信じられてきたのです。
春秋の大祭では、参拝作法を守る氏子が壮麗な雅楽を奏で、神聖さが一層際立ちます。
清津峡の観賞用トンネルをアート空間にリノベーション。光と水鏡が織りなす幻想的な体験スポット。
「Tunnel of Light」— 大自然とアートが交差する光の回廊
かつて清津峡の渓谷美を間近で眺める観賞用トンネルを、国内外のアーティストが手掛けた光のアート空間へ大胆に再構築。約750mにわたる岩壁には、時刻や季節ごとに移ろうグリーン、アンバー、クールブルーなど多彩なライティングが施され、刻一刻と変化する表情が訪れる人を魅了します。
実験的な音響演出と合わせて、光のカーテンが岩肌を滑るように流れ、まるで生きた芸術作品の中を歩くかのような没入感を演出。
終点のパノラマステーションではガラス張りの床に渓谷の岩肌と清流が鏡映しとなり、水面に浮かぶ光の模様が360°の大パノラマを生み出します。一歩足を踏み入れた瞬間、観る者すべてをアートの一部へと誘う幻想空間です。
400年にわたり日本財政を支えた日本最大の金銀山。坑道や浮遊選鉱場跡など、産業遺産が見学できる。
無宿人が支えた黄金伝説
江戸時代、戸籍を持たない無宿人たちが「水替人足」として過酷な坑内労働を担い、佐渡金山の繁栄を影から支えました。
北沢浮遊選鉱場跡はコンクリート塊が蔦で覆われ、「佐渡のラピュタ」と呼ばれる風景美が人気のフォトスポットに。
毎年秋には「金山秋まつり」を開催。江戸太鼓や金箔押し体験で、黄金と歴史に包まれる特別な一日を楽しめます。
新潟駅などに展開する日本酒テーマパーク。県内ほぼ全蔵元の銘柄を、コイン式マシンで気軽に利き酒できる。
五枚500円、利き酒マシンのワクワク感
入口でコイン五枚とお猪口が渡され、好みの銘柄マシンに投入すると一杯分が注がれる仕組み。まるでゲーム感覚で、新酒から古酒まで次々試せる楽しさが好評です。
かつて蔵の杜氏が自家用に考案した試飲法をヒントに開発され、初心者でも失敗なく好みを見つけられる工夫が凝らされています。
毎年秋には「利き酒品評会」も開催され、来場者が選ぶベスト銘柄投票で地元酒蔵がしのぎを削ります。
日本三大峡谷のひとつ。V字に切れ込む渓谷とエメラルドグリーンの清流、柱状節理が織りなす大迫力の景観。
Tunnel of Light が織り成す光の奇跡
かつての観賞用トンネルが、世界的アート祭で「Tunnel of Light」として生まれ変わりました。色とりどりの光が岩壁に映え、まるで自然とアートが融合した舞台のよう。
750mの天井や壁面に設えられたライトが、時間とともに微妙に変化し、訪れるたびに異なる風景を見せる仕掛けが施されています。
終点のパノラマステーションでは、水張りされた床が渓谷を鏡映し、まさに「大地の万華鏡」を体感できます。
300年以上にわたり手作業で築かれた山あいの棚田群。春と秋には水鏡が映し出す絶景を求め、多くの写真家が訪れる。
水鏡に映る里山の幻想
雪解け水が田んぼに張られる4月~6月と、稲刈り後の10月末~11月に、空や山を鏡のように映す「水鏡」の絶景が出現。
かつては豪雪地帯で雪落としのために築かれた土留めが、そのまま美しい棚田風景を生んだという歴史があります。
夜間ライトアップイベントでは、あえて消灯した周囲の集落をバックに浮かぶ棚田が、まるで天空のステージのように見えます。
山麓と標高634mの山頂を結ぶロープウェイ。日本海から越後平野まで360度の絶景を一望できる。
スカイツリーと同じ634mの理由
山頂駅は東京スカイツリーと同じ標高634m(むさし)に設定されています。「むさし」は越後の伝統方言で「一番」の意味もあり、参拝者の安全と幸福を祈願する意図が込められています。
回転昇降式のパノラマタワーからは、佐渡島や粟島まで望め、早朝には雲海に浮かぶ山頂の幻想的な光景が拝めることもあります。
川端康成『雪国』の舞台として名高い温泉郷。温泉とスキーリゾートが一体となった町。
『雪国』の舞台を宿で追体験
小説に登場する老舗旅館「高半」は今も営業中。川端康成が執筆した部屋は保存され、雪見障子越しの眺めはまさにあの名シーンそのものです。
湯沢高原ロープウェイは世界最大級の166人乗りゴンドラを採用。雪深い冬にはゴンドラから見下ろす銀世界が一面に広がり、文学と大自然を同時に味わえます。
全国屈指の硫黄含有量を誇る肌に優しい弱アルカリ泉。「もっと美人になれる湯」として評判の美肌温泉地。
エメラルドグリーンのヒミツ
含硫黄成分が空気に触れて酸化し、湯がエメラルドグリーンに発色する珍しい泉質。弱アルカリ性ゆえ肌あたりもまろやかです。
大正時代に石油採掘の副産物として偶然湧出した歴史を持ち、ほのかに石油の香りが漂うのも月岡ならでは。
冬季は浴場窓越しに降る雪を眺めながらの雪見風呂が人気。雪化粧の夜景と温泉のコントラストが幽玄です。
味噌桶を改良したユニークな舟で磯を巡る体験。小木半島の漁村文化を今に伝える風物詩。
味噌桶が生んだ漂白舟
明治期、味噌樽や醤油樽の技術を応用し、丸い板材を継いで作られた「たらい舟」。小回りが利き、サザエやワカメ漁に最適な道具として誕生しました。
舟底の深さや舵の取り回しには、漁の安全と効率を最優先した船大工の工夫が息づいており、今では観光用として漁師の知恵を学ぶ貴重な体験になっています。
徳川家康の六男・忠輝ゆかりの城址。春には日本三大夜桜に数えられる桜並木が公園を彩る。
陸軍師団が始めた夜桜公開
日本三大夜桜として有名ですが、実は夜間照明でのライトアップが初めて行われたのは大正期、駐屯していた陸軍師団によるアーク灯の試験点灯がきっかけでした。
当時の市民は軍人とともに夜桜を愛で、その評判が全国に広まったことで、公園は夜桜文化の発信地となったのです。
越後の大地主・伊藤家の豪壮な邸宅と庭園、美術コレクションを公開する博物館。
「悪田を買い、美田にして小作に返す」の家訓
江戸期の大地主・伊藤家は、荒れ地をただ所有するのではなく、自ら田を改良して豊かな農地へと甦らせたうえで小作人に返すという先鋭的な方針を貫きました。
この「悪田を買い、美田にして返す」という言葉は、単なる屋敷の飾りではなく、越後平野の農業技術と地域社会の発展を支えた実践そのもの。庭園の池や石橋にも、そんな“地に根ざす思想”が感じられます。
全国屈指の鮮魚が並ぶ「魚のアメ横」。浜焼きや鮮魚の即売が楽しめる、活気あふれる港町の食通り。
「魚のアメ横」と呼ばれる所以
東京・上野の「アメ横」を彷彿とさせる威勢の良い呼び込みと所狭しと並ぶ魚介類。気軽に浜焼きをつまみ歩くスタイルが、まさに市場版アメ横です。
浜焼き名物は、七輪で炙るイカやホタテにタレを絡める昔ながらのスタイル。香ばしい匂いが通りに立ち込め、思わず立ち止まる人続出。
毎年夏と冬に開催される「魚の市まつり」では、地元漁師が直接競りを行い、普段味わえないお宝鮮魚を特価で提供します。
日本海を一望する絶景ロケーション。マゼランペンギン飼育数日本一と、海と一体化するイルカショーが人気。
ペンギン100羽、なぜ日本一?
かつて南極観測船が偶然連れ帰ったペンギンを繁殖に活用したことが始まりとされ、現在100羽超の飼育数を誇ります。
水槽の仕切りを低く抑え、来館者とほぼ同じ目線でペンギンが泳ぎ回る展示は、愛らしい仕草を間近で観察できる工夫の賜物。
毎冬は「雪の日イベント」を開催し、人工雪を投じて氷の世界を再現。ペンギンたちの元気な姿がより際立ちます。
元魚市場跡地に誕生したウォーターフロント拠点。農水産物に地酒、レストランが並ぶ新潟の食文化発信基地。
旧魚市場のメモリアルベイ
かつての新潟魚市場跡を再開発したこの地は、2003年の朱鷺メッセ開業に続き、2010年にオープン。物流拠点から食の賑わい拠点へと生まれ変わりました。
名物「セルフ海鮮丼」は、港直送の魚介を好きなだけトッピング。市場文化を体感しながら、自分だけの味を創る楽しさがあります。
毎月第2日曜は「朝市スペシャル」と題し、地元農家や漁師が交代で市場ライブを開催。新鮮食材の競り体験も好評です。
地上125m、新潟市街と日本海を360°一望。ネーミングライツを持つ栗山米菓「ばかうけ」とのコラボスポット。
無料入場の秘密
入場料が無料なのは、栗山米菓(Befco)が命名権を取得し、自社ブランドをアピールする一大広告塔として機能しているため。
「ばかうけ」の名は、新潟弁の「ばか」(とても)と、当時の流行語を掛け合わせたもので、“大ヒット祈願”が込められています。
夜景ライトアップでは、朱鷺メッセのガラス張り壁に新潟の四季をモチーフにした映像が映し出され、幻想的な雰囲気に包まれます。
人気米菓「ばかうけ」の栗山米菓が運営するテーマパーク。手焼き体験や絵付けが楽しめる。
ばかうけ稲荷の由来
工場敷地の片隅に祀られる「ばかうけ稲荷」は、実は地元の古社から分霊を受けたもの。せんべいの縁起と商売繁盛を祈願し、蔵人たちが心を込めてお参りを続けています。
せんべい生地を伸ばす手と同じように、一粒一粒大切に味わってほしいという願いが込められており、焼き上がったばかうけを手に取るとき、どこか神聖な気持ちになる不思議なスポットです。
日本海大水槽とマリントンネルが目玉の水族館。イルカショーやタッチプールも充実。
ラッコがいなくなったワケ
かつて大人気だったラッコ展示はいまや幻。その理由は、ワシントン条約による輸入規制と、飼育下での繁殖の難しさでした。
新潟の厳しい冬と水質の変化は繊細なラッコには過酷すぎる環境で、多くの来館者を驚かせた分、その苦労が飼育の難度を物語っています。現在は海獣ショーも生態解説を重視し、個体ごとの生活史に寄り添ったプログラムへ進化中です。
板壁の家屋が密集する船大工の集落。北前船交易で栄えた歴史的町並みが残る重伝建地区。
船大工の技が息づく町並み
江戸時代の北前船交易で繁栄した船大工たちが、廃材を巧みに再利用して建てた家屋が今なお現役。
三角形の狭小地を最大限に生かす「三角家」は、まるで木造の帆船のような屋根と梁組みが特徴。生活の知恵と美意識が同居する町並みは、歩くだけで匠の技を感じさせます。
八海醸造が運営する食文化施設。地元食材や酒の魅力を伝えるレストラン・ショップが並ぶ。
雪室(ゆきむろ)で引き出す深い味わい
「魚沼の里」の名物・巨大雪室は、1000トンもの雪を貯蔵し、年間を通じて低温熟成を実現します。
雪の天然冷蔵庫で熟成された日本酒や発酵食品は、通常よりもまろやかな香りとコクをまとい、まさしく“雪国が生んだ逸品”。ここでしか味わえない深い旨味に、多くの通が足を運びます。
1767年創業、純米酒のみを醸す蔵として知られる老舗酒蔵。蔵見学と試飲が楽しめる。
全量純米蔵への転換理由
2006年、全製品から醸造アルコールを外し「全量純米仕込み」に踏み切った背景には、日本酒本来の米のうまみを深く味わってほしいという強い思いがありました。
また、海外市場で「本物の日本酒」として認められるための戦略でもあり、「水で薄める」「醸造アルコールでコストを下げる」という既成概念を覆し、まさに酒造りの心意気を瓶に込めた一手でした。
「食と花」をテーマにした広大な複合施設。動物ふれあい広場やフードコートなど、体験型のプログラムが充実。
アルパカは復興の使者だった
2004年の中越地震で被災した山古志村への復興支援として、アメリカ・コロラド州から贈られたアルパカが当施設の動物ふれあい広場に仲間入り。
フワフワの毛並みと穏やかな眼差しは、訪れる子どもたちだけでなく大人の心も癒やします。アルパカの導入は、ただの観光向けアトラクションではなく、支援の絆を今に伝える象徴的な存在なのです。
恐竜から宇宙まで、参加体験型の展示が豊富な大型科学館。近年リニューアルされたプラネタリウムも見逃せない。
太古の化石が語る新潟の大地
館内にはマイアサウラの実物大模型が迫力満点で展示されていますが、実は県内(柏崎市や糸魚川市、佐渡沖)でもナウマンゾウや大型海生爬虫類の化石が発掘されているのをご存じですか?
新潟の大地はかつて太古に多彩な生物が息づいていたフィールド。展示だけでなく、年に数回行われる発掘体験イベントでは、実際の発掘現場を疑似体験することができます。
新潟の砂丘地帯に開かれたワイナリーリゾート。レストランやスパ、宿泊施設も併設する滞在型ワイナリー。
砂丘が育むワインの秘密
海風が運ぶミネラル豊富な砂質土壌は、水はけが良い反面、栄養分が少ないという難点があります。
そこで独自の土壌改良を重ねることで、ぶどうの根が深く張り、ミネラルをたっぷり含んだアロマティックなワインを生み出しています。スパでワイン酵母風呂を体験すれば、ワインの香りと効能を全身で感じることができます。
日本の滝百選にも選ばれる豪快な名瀑。轟音が「地震」のように響くことから別名「地震滝」と称される。
地震滝の名は轟音から
満水時、幅60m・落差55mの水量豊かな滝は大地を揺るがすかのような轟音を響かせます。その音が古語の「なゐ」(地震)を連想させたことから、いつしか「地震滝」と呼ばれるようになりました。
背後の玄武岩の柱状節理は、約200万年前の火砕流によるもので、滝と断崖が織りなす光景はまさに地球の鼓動を感じさせる絶景です。
苗場スキー場と田代スキー場を結ぶ全長5,481mの日本最長ゴンドラ。紅葉期の空中散歩が人気。
日本最長の空中散歩
全長5,481mという規格外の長さは、1997年の索道規制緩和が実現の鍵。龍の背のようにアップダウンを繰り返すルートから「ドラゴン」と名付けられました。
紅葉シーズンには二居湖のエメラルドグリーンと森の錦秋が交錯し、まるで空中のアートを体感するかのようなスリルと絶景が楽しめます。
草津、有馬と並ぶ日本三大薬湯の一つ。強い塩分とホウ酸含有で「しょっぱい湯」が特徴。
化石海水が育む薬湯
約1000万年前の海水が地熱で温められて湧き出す、いわば「化石海水」の温泉。その高い塩分濃度とホウ酸含有が、湯冷めしにくく殺菌・消毒効果も高い「薬湯」として名を馳せています。
かすかに漂う石油の香りは、地層に閉じ込められた有機成分の名残。入浴後はまるで体の芯から健康になるかのような温まり感が持続します。
日本列島を分断する大地溝帯「フォッサマグナ」と糸魚川産ヒスイをテーマにした博物館。
ヒスイ再発見のドラマ
古代には「翡翠(ヒスイ)」として珍重された宝石ですが、昭和初期にはその産地が忘れられていました。地元文人・相馬御風の発見によって再び脚光を浴び、糸魚川は「日本のヒスイ王国」と称されるように。
館外のフォッサマグナパークでは、実際に断層を見ることができ、地殻変動のダイナミズムを体感しながら、日本列島の成り立ちを学べる貴重な場所です。
日本海側最大級のベニズワイガニ直売所「かにや横丁」と鮮魚センターが人気の道の駅。
かにや横丁の蟹伝説
ベニズワイガニが一年中(禁漁期除く)手に入る秘密は、水温変化の少ない深海を回遊する蟹たちの習性にあります。
地元漁師直営の店先には、獲れたての蟹をその場で茹でる姿も。屋内外の席で味わえば、潮風を感じながら海の恵みを五感で堪能できます。
トキの保護・繁殖センターを併設。特別天然記念物トキの生態観察と学習ができる公園。
日本産トキ復活の軌跡
1980年代には絶滅した日本産トキですが、佐渡島では鳥インフルエンザ対策のもと厳重に保護繁殖が進められ、2008年からは一般公開が実現。
ふ化から野生復帰まで、人知れず続いた数十年の取り組みを学べる展示室では、絶滅の危機から復活を遂げた“命のドラマ”に胸を打たれます。
世界的レストラン「NOBU」御用達の佐渡の酒蔵。超音波・音楽振動による熟成技術を導入。
デ・ニーロと振動熟成の逸話
世界的俳優ロバート・デ・ニーロ氏が愛飲すると伝えられる北雪。蔵では音楽振動による超高級熟成タンクを導入し、低周波の振動が酒をまろやかに仕上げます。
壁一面にロバート・デ・ニーロ氏のサインとともに流れるジャズが、発酵タンクに響き渡る風景はまるで映画のワンシーン。伝統と革新が共鳴する蔵見学は、まさに五感で味わうアート体験です。