湖と城と霊峰。近江の魅力をぎゅっと凝縮。
琵琶湖 & 白鬚神社
湖面に鳥居が浮かぶフォトジェニックな絶景。日の出や夕景時は
神秘的な雰囲気に包まれます。湖畔ドライブやクルーズも人気。
彦根城(国宝)
天守現存12城の一つで国宝。井伊家の居城として
400年以上の歴史を誇ります。ゆるキャラ「ひこにゃん」も大人気。
比叡山延暦寺(世界遺産)
最澄が開いた天台宗の総本山。1200年の歴史を刻む
壮大な伽藍と深い森が織りなす聖地。琵琶湖と京都盆地を一望。
面積約670km²を誇る日本最大の湖です。湖畔ドライブや遊覧船、SUPなど一年中アクティビティが楽しめます。
“母なる湖”が育む暮らしと自然
琵琶湖は約400万年前に誕生した古代湖で、約1,000種の生きものが暮らす生物多様性の宝庫です。湖魚料理や発酵食・鮒ずしは、この水文化が生んだ郷土グルメでございます。
湖畔には白砂青松の浜やビーチが点在し、夏は湖水浴・冬は水鳥観察と四季の顔が変化します。サイクリングルート「ビワイチ」は全長約200km、完走証明書を求めて世界中のライダーが挑戦中です。
大津港発のミシガンクルーズでは、南湖を周遊しながらジャズ演奏とビュッフェを堪能できます。夜便ではライトアップされた比叡山や大津京の夜景が湖面に映り、幻想的なひとときを味わえます。
近年は湖底に沈んだ旧集落跡や沈船の調査も進み、考古学的価値でも注目度が高まっています。滋賀県民の“水がめ”として、私たちの生活を支え続ける存在です。
国宝五城の一つ。1604年築の現存天守や佐和口多聞櫓が江戸時代の姿で残ります。
井伊家ゆかりの赤備えと“ひこにゃん”
天守は三層ながら入母屋と切妻を組み合わせた破風が優美で、石垣は野面積みと打込接ぎを巧みに併用しております。国宝に指定された理由は、築城技術の粋と保存状態の良さにあります。
城下では井伊家の家臣団が使用した甲冑“赤備え”の展示が人気です。赤一色の装束は、武田家から受け継いだ威圧効果を狙ったものだそうです。
マスコットの「ひこにゃん」は、井伊直弼を落雷から救った招き猫伝説がモチーフ。1日3回のお散歩タイムは国内外の観光客で黒山の人だかりになります。
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪化粧と四季折々で天守の表情が変わります。夜間特別公開ではライトアップされた天守が内堀に鏡写しとなり、息をのむ美しさです。
約2.4kmにわたりメタセコイア約500本が続くフォトスポット。季節ごとに異なる絶景を楽しめます。
四季を駆け抜ける“滋賀のシャンゼリゼ”
春は淡い若葉、夏は濃緑のトンネル、秋はオレンジの燃える回廊、冬は霧氷が輝く銀世界。日本の道100選にも選ばれ、年間100万人が訪れるSNS必携の風景です。
並木道の中心「マキノピックランド」ではジェラートや地元野菜の直売が人気。電動アシスト自転車をレンタルして並木を疾走するのも爽快です。
周辺には深いブナ林が広がり、カフェやグランピング施設も充実。夜は満天の星と並木シルエットが重なり、ロマンチックな時間を演出します。
近年はNHKドラマやCM撮影のロケ地としても採用され、滋賀観光のアイコン的存在となりました。
天台宗総本山。世界遺産に登録された東塔・西塔・横川の三エリアからなる山岳大伽藍です。
最澄が開いた“千年の一隅を照らす”聖地
788年、伝教大師最澄が一乗止観院を建立したのが始まりです。平安期には「山に入らずしては僧にあらず」と言われ、法然・親鸞・道元・日蓮ら名僧を輩出いたしました。
中心伽藍・根本中堂では、最澄が灯して以来1200年以上燃え続ける「不滅の法灯」が参拝者を迎えます。堂内は撮影禁止ですが、杉木立の隙間から差し込む光が荘厳です。
西塔の釈迦堂は信長焼き討ち後も奇跡的に残った現存最古の堂。横川の元三大師堂では、おみくじ発祥とされる角大師護符が授与されます。
比叡山ドライブウェイ・ロープウェイでアクセス可能。精進料理を味わえる宿坊や坐禅体験も人気で、心身をリセットできる“天空の瞑想空間”として注目されています。
標高1100mの天空テラス。ウッドデッキとインフィニティラウンジから琵琶湖を一望できます。
雲上カフェで味わう絶景とリゾート時間
山麓からロープウェイで約5分、比良山地の稜線に到着すると目の前に広がるのは琵琶湖のパノラマ。インフィニティエッジの先に湖面が溶け込み、空と水の境界が消える錯覚を覚えます。
シグネチャードリンクは青いレモネード「レイクビューソーダ」。湖をイメージした色合いでSNS映え必至です。冬季はゲレンデとなり、春〜秋はジップラインや星空観察会も開催されます。
早朝営業「テラス朝活」では、雲海に浮かぶ朝日とホットコーヒーを楽しめます。夏でも気温は市街地より10℃ほど低く、避暑にも最適です。
周辺には打見山・蓬莱山トレッキングコースや遊具エリア「スカイウォーカー」も併設。幅広い世代が一日中過ごせる山岳リゾートとして人気を博しています。
巨大な硅灰石の上に立つ真言宗大本山。紫式部が源氏物語を着想した“文学の寺”です。
硅灰石が生んだ月と文学の物語
本堂の土台となる硅灰石は天然記念物で、日本最大級の石灰華ドームです。中秋の名月が岩肌を照らす光景は「石山の秋月」として近江八景に数えられます。
1008年、紫式部が参籠中に湖面に映る月を眺め、源氏物語「須磨」の巻を執筆したと伝えられます。境内の源氏の間では、その執筆シーンを再現する人形が展示されています。
春は桜、初夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と“四季花の寺”の異名どおり常に彩り豊か。特に2月の梅園には30種400本が咲き誇ります。
毎月第1日曜の「月見会」では早朝勤行と茶会体験が可能。石山寺門前で味わう“あゆ雑炊”は門前グルメの名物です。
白壁の町家と石畳が続く情緒漂う運河。時代劇のロケ地としてもお馴染みです。
豊臣秀次が遺した近江商人の大動脈
近江八幡城築城と同時に整備された八幡堀は、琵琶湖と京・大坂を結ぶ物流ルートとして発展しました。江戸後期には“水運の高速道路”と呼ばれ、近江商人の富を支えた要衝です。
昭和期に一度埋め立て計画が出ましたが、市民運動で保存が決定。現在は石畳の遊歩道が整備され、手こぎ舟で往時の風景を追体験できます。
春の桜並木から夏の柳、秋の紅葉、冬の雪景色まで堀沿いの四季は絵画のよう。夜間ライトアップでは水面に町家灯りが映え、幻想的な雰囲気が漂います。
周辺にはヴォーリズ建築やクラブハリエ本店もあり、スイーツ片手に町歩きを楽しめます。毎年9月の八幡まつり船渡御は必見の伝統行事です。
黒漆喰の町家にガラス工房・カフェ・雑貨店が集まるレトロエリア。年間200万人が訪れます。
明治の銀行がガラスアートの発信地に
シンボルの「黒壁ガラス館」は1899年築の旧国立第百三十銀行長浜支店を再利用。ステンドグラス越しの光が色とりどりのガラス作品を照らし、まるで万華鏡の中にいるようです。
吹きガラス・サンドブラスト体験では、15分で自分だけのグラスが完成。職人の指導で子どもでも安心して参加できます。
食べ歩きメニューも豊富で、黒壁ソフト・鯖そうめん・ビワマスバーガーなど“湖北グルメ”が勢ぞろい。季節限定の雪見灯りイルミネーションはフォトジェニックな冬の風物詩です。
すぐ近くの長浜鉄道スクエアや大通寺と合わせて回遊すると、明治のモダン文化と城下町情緒の両方を満喫できます。
琵琶湖に浮かぶ信仰の島。都久夫須麻神社と宝厳寺が並立する神仏習合の聖地です。
湖上の竜神伝説と国宝の唐門
日本三弁財天の一つとして信仰を集め、航海安全・芸能上達のご利益で知られます。国宝・唐門は豊臣秀吉の伏見城から移築された豪華桃山様式で、極彩色の彫刻が見事です。
宝厳寺の観音堂は懸造りで湖面に張り出し、舞台からかわらけ投げをすると厄除開運にご利益があるといわれます。
島へは長浜・今津・彦根から定期船で約30分。春は桜、秋は紅葉、冬は雪化粧と湖上クルーズも四季折々の表情を見せます。
島全域がパワースポットとされ、近年は縁結び祈願の女子旅や御朱印集めの巡礼先としても注目度が急上昇しています。
最高峰武奈ヶ岳を中心とした縦走路。四季の絶景と豊富な沢コースが魅力です。
“関西アルプス”で体感する山と湖のグラデーション
イン谷口から武奈ヶ岳へ続くコースは標高差1000m。山頂からは琵琶湖を見下ろす360°パノラマが広がり、雲海が出れば湖面が雲に溶け込む不思議な景色が現れます。
5月はブナ新緑、6月はシャクナゲ、10月は紅葉、1〜2月は樹氷と、訪れるたびに異なる彩りが迎えてくれます。夏は沢沿いの八淵の滝ルートで滝巡りと水遊びが楽しめます。
山麓のびわ湖バレイには温泉施設やカフェが整備され、下山後の休憩も快適です。
シーズンごとに比良山系山開き安全祈願祭やトレイルラン大会が開催され、関西のアウトドア愛好家を惹きつけています。
天智天皇を祀る神社。百人一首競技かるた名人戦・クイーン戦の舞台として有名です。
“時間の聖地”で感じる和歌と時計の歴史
樹齢300年を超える杉並木に導かれ、朱塗りの楼門をくぐると、高床式の拝殿と舞殿が現れます。『小倉百人一首』第一首の作者・天智天皇を祀ることから、競技かるたの聖地となりました。
境内の近江勧学館は「日本時計博物館」も兼ね、日本最古の漏刻(水時計)や懐中時計のコレクションを展示。毎年6月10日の「時の記念日」には時の祭が執り行われます。
本殿裏の「風月舎」では百人一首の読み上げ体験ができ、和歌に親しむワークショップが人気です。
秋の紅葉ライトアップでは楼門が紅葉に浮かび上がり、雅楽の奉納演奏が荘厳な雰囲気を醸します。
信長が天下布武を掲げた幻の巨城跡です。大手道の石段や石垣が往時の威容を物語ります。
絢爛天主と天下統一の夢跡を歩きます
1579年竣工の安土城は、七重八角の楼閣天主に金箔瓦を葺いた豪華絢爛な要塞でございました。天主を飾った襖絵や欄間は狩野永徳らが手掛け、城そのものが芸術作品であったと伝わります。
1582年、本能寺の変直後に出火し、わずか三年で灰燼に帰しました。それゆえ「幻の名城」と呼ばれ、残された巨石の石垣や石仏が訪問者の想像力を掻き立てます。
登城ルートの心臓部・大手道は、32段の段差ごとに角度を変える“視覚トリック”。歩みを進めるたびに視界が切り替わり、信長が与えたかった“劇場型演出”を現代に体感できます。
山頂の天主礎石からは琵琶湖と比良山系が一望できます。織田信長と同じ景色を眺めながら、天下統一のビジョンに思いを馳せてはいかがでしょうか。
I.M.ペイ設計による桃源郷コンセプトの美術館。古代美術と自然が調和する幻想空間です。
トンネルを抜けると“地上の天国”
銀色のトンネルと吊り橋を渡るアプローチは、絵本『桃花源』を体現したような非日常体験。館の8割が地下に埋設され、景観を守りつつ自然光が差し込む設計は環境建築の傑作です。
所蔵品はエジプト・ギリシャ・ローマ・アジア古美術など約3,000点。特にガンダーラ仏やナスカ土器など、時空を超えた名品が勢ぞろいします。
レストラン「PEACH VALLEY」では無農薬野菜と甲賀茶を使ったランチが人気。季節限定の桜パフェや紅葉モンブランもフォトジェニックです。
春はトンネルを覆う100本の桜、秋は山肌が錦に染まる紅葉が美術館と一体化。建築ファン・アートファンの聖地として国内外から人々が集います。
古代湖と人の歴史を総合展示する体験型ミュージアムです。淡水水族館ゾーンは子どもに大人気です。
湖底450万年の物語をひと続きで学びます
A展示室では琵琶湖の誕生から現在までを地層模型と化石で追体験できます。ゾウの祖先“ステゴドン”の全身骨格は圧巻でございます。
B展示室は湖と人の関わりがテーマです。実物大の漁師小屋や丸子船が再現され、湖魚料理のにおいまで漂う臨場感が魅力です。
水族展示ではビワコオオナマズやホンモロコなど固有種が泳ぎ、巨大トンネル水槽では淡水魚が頭上を回遊します。タッチプールでザリガニやドジョウに触れられる体験はお子さまに大好評です。
2020年リニューアルでカフェが一新され、ブラックバスバーガーや琵琶湖ブルーのソーダが登場しました。屋外の湖畔ステージでは季節ごとにワークショップやマルシェが開催されます。
西国十四番札所。金堂・三重塔など国宝・重文が点在する近江屈指の古刹です。
鳴り龍と霊泉“御井の水”を拝します
天智・天武・持統天皇の産湯に使われたという霊泉にちなみ“三井寺”と称します。金堂は桃山様式の代表格で、内部に安置された秘仏・弥勒菩薩像は50年に一度のみ開扉されます。
観月舞台として知られる三重塔は、境内最奥の高台に立ち、琵琶湖と大津市街を一望いたします。春は桜、秋は紅葉の名所としてライトアップが人気です。
仁王門裏の本堂天井には“鳴き龍”が描かれ、真下で手を叩くと反響音が龍の鳴き声のように響きます。音響現象を体感しながら仏法の奥深さを感じられます。
寺宝を収蔵する「三井寺文化財収蔵庫」では狩野山楽筆「唐獅子図屏風」をはじめとする名品を常設。写経体験や声明コンサートも定期開催され、現代人の心にも寄り添うお寺でございます。
比叡山の守護神・山王信仰の総本宮です。全国3800社の日吉・日枝・山王神社の根本社にあたります。
猿は神の使い“まさる”で魔去る・勝る
東本宮・西本宮の楼門には夫婦神猿像が鎮座し、厄除・縁結びのご利益を授けます。毎年6月の山王祭では、重さ2tの神輿七基が湖上を渡り、荘厳かつ躍動的な祭礼が繰り広げられます。
境内には3000本以上のもみじが植えられ、関西有数の紅葉名所として知られます。夜間ライトアップでは朱塗りの社殿と黄金色の葉が水鏡に映え、神秘的な空間が広がります。
参道を流れる大宮川のせせらぎと苔むす石橋が、古来より山岳信仰の聖域であった雰囲気を今に伝えています。
授与所では“魔除け柿”のお守りが人気です。飾ると災いが去り、運気が“まさる”といわれています。
秀吉出世城を模した復興天守です。展望台からは竹生島と伊吹山を一望できます。
豊臣秀吉“転機の城”を学びます
1573年、浅井氏滅亡後に羽柴秀吉が築城し、小谷城から城下町機能を移転しました。現在の天守は1983年復興ですが、石垣は当時のまま残ります。
館内の長浜城歴史博物館では、金箔瓦や茶道具など秀吉の文化政策を紹介。鉄砲戦術を支えた高島砲術の展示も必見です。
豊公園は桜とツツジの名所で、4月の“長浜城桜まつり”ではライトアップされた天守と夜桜が琵琶湖に映えます。夏は湖上花火大会の特等席となります。
近隣の長浜鉄道スクエアや黒壁ガラス館と合わせて、歴史・アート・グルメを一日で満喫できるエリアとなっています。
1677年造営の大名庭園です。池泉回遊式で彦根城を借景に取り込む絶景スポットです。
四季の水鏡に映る国宝天守
玄宮園は井伊直興が中国の洞庭湖を模して築いたと言われ、広い池と9つの島が織り成す景観が見事です。橋や東屋を巡りながら視点を変えると、彦根城が額縁に収まる“借景マジック”が味わえます。
10〜11月のライトアップでは、水面に映る紅葉と天守が上下シンメトリーの“逆さ彦根城”となり、カメラマン垂涎の一枚が撮影できます。
春にはしだれ桜が池を覆い、6月は花菖蒲、夏は蓮が咲き競います。季節限定で呈茶席が開かれ、抹茶と彦根銘菓を味わいながら風雅な景色を楽しめます。
入園料は彦根城との共通券が便利です。城下町散策の休憩に立ち寄ると、喧騒を忘れる静寂の時間が流れます。
白壁と黒格子の町家風商店が並ぶ食べ歩きストリート。近江牛コロッケや近江米ジェラートが人気です。
江戸情緒で味わう“近江テロワール”
約350mの通りに50軒以上の土産物店やカフェが軒を連ね、彦根城観光の帰り道に最適です。武将印やひこにゃんグッズなど、ここでしか買えない限定商品が多数ございます。
食の目玉は近江牛。炙り寿司やローストビーフ丼のほか、手軽な串焼きも提供。地酒バーでは湖国の銘酒飲み比べセットが堪能できます。
浴衣レンタル店も数店あり、着付け後に人力車で通りを巡ればタイムスリップ気分が高まります。季節ごとにスタンプラリーやこども将軍行列などイベントも豊富です。
夕暮れ時には行燈が灯り、白壁に柔らかな陰影が生まれます。フォトジェニックな“宵の城下町”を散策してみてはいかがでしょうか。
標高1377m。日本百名山で薬草と高山植物の宝庫です。山頂ドライブウェイで楽々アクセスできます。
ヤマトタケル伝説と天空のお花畑
古事記に登場するヤマトタケルが猛吹雪で命を落とした山として知られます。山頂の日本武尊像は、快晴時に琵琶湖と北アルプスまで望む絶景ポイントです。
7〜8月にかけてはシモツケソウやイブキジャコウソウが群落を作り、“桃色のじゅうたん”が山頂を覆います。秋には黄金色のススキが風に揺れ、冬は樹氷がキラキラと輝きます。
伊吹山ドライブウェイで9合目まで車で行け、山頂遊歩道は一周40分ほど。体力に自信のない方でも気軽に登頂体験が可能です。
売店「スカイテラス伊吹山」のご当地ソフト“薬草ソフト”はほろ苦く爽やかな味わいで、下山後のクールダウンに最適です。
“鏡湖”とも呼ばれる無風時の水鏡が美しい湖です。冬のワカサギ釣りで知られます。
羽衣伝説と朝霧のファンタジー
天女の羽衣伝説の舞台とされ、湖畔には羽衣像が静かに佇みます。早朝、朝霧が湖面を漂う時間帯は、まさに天界を思わせる幻想的な空気に包まれます。
冬は氷上ワカサギ釣りで賑わい、釣った魚は湖岸の休憩所で天ぷらにしていただけます。夏はSUPやカヤック体験が人気です。
サイクリングロードは一周約6.4kmと手頃で、レンタル自転車で30分ほど。途中の柳並木や田園風景が心を癒やします。
秋の“月見まつり”では和楽器の演奏と湖面の灯籠流しが行われ、月光と灯火が水面で揺れる幽玄の世界を演出します。
伊吹山を借景にした静かな農業用溜池です。朝焼け時のリフレクションが絶景です。
水面に映る“逆さ伊吹”の絶妙アングル
風のない早朝、淡い朝焼けに染まる伊吹山が池に上下対称で映り込み、写真愛好家が三脚を並べます。紅葉期には水面が錦に染まり、冬は白銀の伊吹山を望めます。
池畔の遊歩道は1周900m。野鳥観察デッキが設置され、冬季はコハクチョウやマガモが飛来します。
農業用水を兼ねるため、水位が季節で変動します。水が少ない時期は岸辺に降りられ、水草と鏡面の両方を撮影できるチャンスです。
近隣の伊吹薬草の里文化センターでは、伊吹薬草湯の足湯を無料開放しています。撮影後の休憩にどうぞ。
琵琶湖岸の花畑公園。1月の菜の花、7月のヒマワリが湖と比良山系を背景に咲き誇ります。
冬菜の花・夏ヒマワリ“逆季節の花名所”
1月上旬、早咲き菜の花約1.2万本が雪化粧の比良山を背に黄色い絨毯を広げ“ひと足早い春”を届けます。
7月にはヒマワリ約1.2万本が咲き、青い湖・緑の山・黄の花のコントラストが絵画のようです。花期には臨時駐車場が開放されます。
湖岸には全長4.8kmのサイクリング道が整備され、レンタサイクルで花畑を駆け抜けると爽快です。
夕暮れ時、黄金色に染まる花と琵琶湖をバックにシルエット写真を撮れば、SNSで注目を浴びること間違いなしです。
草津市烏丸半島に広がる水生植物の楽園。200種以上のハスが咲く“花の琵琶湖”です。
睡蓮とハスが奏でるウォーターガーデン
6〜8月は熱帯スイレン温室で色とりどりの花が咲き、屋外の観蓮船ツアーでは早朝のハス開花を湖上から鑑賞できます。
園内カフェ「ハスラテ」はハスの葉パウダーを練り込んだ抹茶ラテで、爽やかな苦みが夏にぴったりです。
秋はサギソウ・ホテイアオイ、冬はビオトープの野鳥観察と一年中見どころが尽きません。
併設の琵琶湖博物館と合わせて訪れると、湖と植物のエコシステムを立体的に学べます。
総延長10km超と推定される鍾乳洞です。幻想的な地下河川と石筍が探検心をくすぐります。
滋賀版インディ・ジョーンズの舞台
洞口から150mまでが一般公開区間で、石灰岩壁を水が削った三層構造を見学できます。最深部にはエメラルドグリーンの地底湖が広がり、ライトに照らされた鍾乳石が宝石のように輝きます。
洞内の気温は通年約12℃で、夏は天然クーラー、冬は暖かく感じられます。探検ヘルメットを無料貸与しており、子ども連れでも安心です。
奥の細道で有名な松尾芭蕉も立ち寄ったとされ、句碑が洞口に残っています。
周辺の多賀大社・胡宮神社と合わせて“パワースポット巡り”を楽しめるエリアです。
“日本のさくら名所100選”に選ばれた湖岸桜並木。約800本のソメイヨシノが4km続きます。
湖面ピンクロードを船上から愛でます
見頃は4月上旬。湖岸道路は桜トンネルとなり、ドライブはもちろん、湖上観光船からの眺めが絶品です。水辺に垂れ下がる花枝が鏡面に映り込み、360°桜の世界へ誘います。
満開時は交通規制が敷かれ、シャトルバスやレンタサイクルの利用が推奨されます。朝6時の“朝イチ便”観桜船は混雑回避の裏ワザです。
夜桜ライトアップは行っていないため、夕暮れ時の“ブルーモーメント桜”が写真家の狙い目です。
近くのマキノメタセコイア並木とセットで訪れると、春と秋の2大並木景観を一度に楽しめます。
標高843m。ブナ林の紅葉と雲海が同時に楽しめる隠れ絶景スポットです。
“燃ゆるブナ海”と雲海のコラボレーション
10月下旬、ブナ・ミズナラが黄から朱へグラデーションを描き、朝方の放射冷却で発生する雲海が谷を覆います。紅葉と雲の二層パノラマは圧巻でございます。
駐車場から展望台まで徒歩3分とアクセス良好。夜明け前には星空撮影、日の出とともに雲海、午前9時には紅葉散策という時間差の楽しみ方が可能です。
林道は落葉で滑りやすいため、歩きやすい靴と防寒着が必須です。
下山後はマキノ白谷温泉で冷えた身体を温め、旬のマキノ蕎麦でエネルギー補給するのがおすすめルートです。