富士の絶景・海の温泉・名刹。海山茶を一度に体感。
富士山&三保松原(世界遺産)
日本の象徴・富士山を望む絶景の松原。白砂青松と
駿河湾のコントラストが美しい。羽衣伝説の舞台としても有名。
熱海温泉
海に面したレトロモダンな温泉街。海上花火と
オーシャンビューの露天風呂が人気。東京から新幹線で約40分。
修善寺(伊豆)
1200年の歴史を誇る名刹と温泉街。桂川沿いの竹林の小径や
紅葉の美しさで知られ、伊豆観光のハイライト。
富士山は日本一の標高3776mを誇る霊峰で、四季折々に美しい姿を見せ、国内外の人々を魅了しています。
日本一の霊峰が魅せる四季絶景!
富士山は2013年に世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として登録された、日本を象徴する山です。古くから山岳信仰の対象であり、山頂には浅間大社の奥宮が鎮座し、多くの登拝者が祈りを捧げながら頂きを目指します。
四季によって様々な表情を見せ、春は残雪と桜のコントラスト、夏は登山シーズンで多くの登山者が賑わい、秋は紅葉と初冠雪の織りなす景色、冬は真っ白な雪化粧と澄み渡る空気に浮かぶ姿と、いつ訪れても違った魅力を楽しめます。
日本一の霊峰
富士山は各地からの眺望スポットも豊富で、静岡県側では三保の松原や田貫湖などから望む雄大な姿が特に人気です。駿河湾や周囲の山々と共に眺める富士山は格別で、写真愛好家にも愛されています。麓には温泉地や富士山本宮浅間大社などの文化的名所も点在し、富士山麓の自然と信仰文化を一度に体感できるエリアとなっています。
夏の山開き期間には、多くの初心者も富士宮口や御殿場口など整備された登山道から登頂に挑戦します。山小屋に泊まりご来光を仰ぐ体験は格別で、日本一の頂から眺める雲海と日の出は生涯忘れられない感動を与えてくれます。
熱海温泉は東京から近い海辺の温泉リゾートで、豊富な湯量とオーシャンビューの露天風呂が自慢の、日本屈指の人気観光地です。
海と花火と名湯のオーシャンリゾート!
熱海温泉は古くは徳川家康も湯治に訪れたと言われ、江戸時代から湯治場として栄えてきた歴史があります。湧出量の多い良質な泉質の温泉が街中至る所にあり、大浴場から足湯まで気軽に名湯を楽しめます。
海沿いに広がる温泉街は坂道や路地が情緒豊かで、海岸沿いにはヤシの木が並びリゾート感たっぷりです。温泉に浸かりながら相模湾を一望できる宿も多く、青い海原と空を眺めつつ湯に浸かる贅沢な時間が過ごせます。また、熱海城やMOA美術館、梅園など観光スポットも点在し、湯上がりに散策を楽しめます。
温泉街の楽しみ
熱海の街中には昭和レトロな商店街が残り、干物や温泉まんじゅうなど名物を買い食べ歩きするのも楽しみの一つです。路地裏にある趣ある飲食店やスナックも多く、夜は温泉街ならではの情緒を味わえます。境内にパワースポットの大楠がある来宮神社も徒歩圏にあり、温泉と合わせて訪れる人も少なくありません。
熱海は一年を通じてイベントも豊富で、特に夏を中心に開催される海上花火大会は有名です。温泉宿の部屋や屋上から大輪の花火を楽しむ贅沢は熱海ならではで、多くの観光客が訪れます。首都圏から新幹線で約40分というアクセスの良さも相まって、週末の癒し旅に最適な温泉地です。
三保の松原は約3万本の松が茂る海岸で、富士山を望む絶景と天女の羽衣伝説で知られる世界遺産の名勝です。
羽衣伝説と富士絶景の松原!
三保の松原は静岡市清水区に位置し、長さ7kmにわたって黒松の林が続く海岸線です。その景観の美しさから江戸時代には浮世絵師・歌川広重の版画にも描かれ、日本新三景や日本三大松原にも数えられています。
松原に伝わる「羽衣伝説」は、有名な能やバレエの題材にもなりました。天女が海辺で羽衣を松の枝に掛けて沐浴していたところ、漁師がその羽衣を隠してしまいます。羽衣を返してもらうために天女は舞を舞い、羽衣を取り戻して天に帰ったとされ、その舞台がこの三保の地と伝えられます。
羽衣伝説の地
浜辺には伝説にちなむ「羽衣の松」と呼ばれる老松があり、天女が羽衣を掛けた松として地元で大切に保護されています。現在の松は三代目ですが、その姿と物語は訪れる人々の想像をかき立てます。松林の向こうには駿河湾が広がり、天気が良ければ青い海と空を背景に富士山がそびえる絶景を望むことができます。
三保の松原は2013年、富士山の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されました。富士山信仰と芸術の源泉というテーマの下、この地が長年人々の信仰と創作意欲を支えてきた証と言えます。松原内には観光案内施設や散策路も整備されており、朝夕の散歩や写真撮影に多くの人が訪れます。潮風に揺れる松の香りと波音に包まれ、神話と自然美が調和する特別なひとときを過ごせます。
久能山東照宮は徳川家康公を祀る豪華絢爛な社殿で、江戸初期の漆塗りや極彩色の彫刻が見事な国指定史跡です。
家康公眠る豪華絢爛の初代東照宮!
久能山東照宮は徳川家康の遺命により1617年に創建された東照宮で、日光東照宮よりも早く造営された最初の東照宮として知られます。権現造りの社殿は朱塗りと金箔で彩られ、極彩色の彫刻や欄間細工が施された様子はまさに豪華絢爛です。その美しさから本殿・石の間・拝殿が国宝に指定されています。
家康公は当初この久能山に埋葬され、1年後に霊廟が日光へ移された後も分霊が祀られています。現在も多くの参拝者が家康公の御神徳を慕い訪れ、特に正月には大勢の初詣客で賑わいます。
豪華絢爛な社殿
東照宮へは石段で1159段の道のりを登るアクセスが伝統的ですが、日本平からロープウェイを利用して行くこともできます。境内からは駿河湾や伊豆半島を望む絶景が広がり、眺望も大きな魅力です。
また、附属の博物館「東照宮博物館」には徳川家康ゆかりの刀剣・甲冑や書状など貴重な文化財が収蔵・展示されています。歴史ファンにとっては必見で、東照宮と併せて江戸時代の歴史と文化に触れる絶好の機会となっています。静寂な社叢に囲まれた境内で、江戸の天下泰平を築いた将軍に思いを馳せるひとときを過ごせます。
富士山本宮浅間大社は富士山信仰の中心となる古社で、湧玉池の清らかな湧水と朱塗りの社殿が印象的な神社です。
富士山信仰の総本宮で身を清める!
富士山本宮浅間大社(せんげんたいしゃ)は全国に約1300社ある浅間神社の総本宮で、噴火鎮静の祈りを込め富士山をご神体として祀っています。創建は平安時代初期と伝わり、古くから富士登山を行う人々が登拝前に安全を祈願する場所として重要な役割を果たしてきました。
境内には湧玉池(わくたまいけ)と呼ばれる池があり、富士山の伏流水がこんこんと湧き出ています。その水の清冽さは目を見張るほどで、池越しに見る朱塗りの社殿との景色は神秘的です。この池は古来より神聖視され、富士登山前に身を清める禊の場ともなってきました。
富士山信仰の拠点
現在の社殿は徳川家康公の寄進により1600年代に造営されたもので、楼門や本殿などが国の重要文化財に指定されています。春には桜が咲き誇り、桜と朱塗りの建物、そして背後にそびえる富士山という絶景を楽しめます。4月の例大祭では流鏑馬(やぶさめ)神事が行われ、甲冑に身を包んだ射手が境内を駆け抜ける姿は迫力満点です。
境内には富士山を遥拝するための富士山遥拝所も設けられており、天気が良ければ真正面に富士山を仰ぐことができます。富士山と人々をつなぐ聖地として、多くの参拝者が御朱印を頂きに訪れたり、富士山型の絵馬に願いを書いたりしています。世界遺産構成資産としても国内外から注目を集める神社で、富士山の霊験を肌で感じることができます。
白糸の滝は富士山の湧水が高さ約20m、幅約150mの絶壁から無数の糸のように落ちる滝で、その優美な光景は名水百選にも選ばれています。
幾筋の水が奏でる絶景名瀑!
白糸の滝は富士山の雪解け水が地中を通って湧き出し、岩壁一面から絹糸のような細い流れとなって落ちる姿が特徴です。その様子はまさに白い糸を垂らしたかのようで、滝の名の由来にもなっています。主瀑は幅広い岩肌から無数の滝流が並ぶように流れ落ち、高さは20mほどですが幅は150mに及び、他では見られない独特の美しさを誇ります。
周囲は深い緑に囲まれ、滝壺近くまで遊歩道で近づくことができます。水が岩肌から湧き出る際の柔らかなせせらぎ音と、マイナスイオンたっぷりの空気が訪れた人を癒してくれます。すぐ近くには迫力ある一本滝「音止めの滝」もあり、轟音と静寂、二つの滝の対比が楽しめます。
幾筋もの白糸
滝周辺は四季折々に美景を見せ、春から夏は新緑が水の白さを引き立て、秋は紅葉が彩りを添え、冬は氷柱ができ幻想的になります。晴天時には滝の水しぶきに太陽光が反射して美しい虹が架かることもあり、幸運ならば見ることができます。
白糸の滝は古くから和歌や絵画にも詠まれ、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」にも描かれるなど芸術的インスピレーションを与えてきました。富士山麓を代表する名瀑として、多くの観光客が訪れる人気スポットです。滝壺近くの売店では名産のヤマメの塩焼きなども味わえ、自然の美と地元の味覚を満喫できる場所となっています。
修善寺温泉は伊豆最古の温泉とされ、静かな山間に広がる風情ある温泉街と竹林の小径、そして歴史的な寺社が魅力の湯どころです。
竹林ゆれる伊豆最古の湯の町!
修善寺温泉の起源は奈良時代、大同2年(807年)に弘法大師空海が独鈷の湯を湧出させたという伝説に由来します。川中にある独鈷の湯は現在も足湯として開放され、訪れた人々が散策途中に足を浸して休める憩いの場となっています。
温泉街の中心に鎮座する修禅寺は温泉名の由来であり、伊豆八十八ヶ所霊場の一つでもあります。修禅寺は源氏ゆかりの寺としても知られ、鎌倉幕府二代将軍源頼家が幽閉された地でもあります。境内には頼家の冥福を祈る供養塔がひっそりと佇み、歴史の哀愁を感じさせます。
温泉街の情緒
修善寺の温泉街は桂川沿いに旅館や土産物屋が建ち並び、石畳の道や赤い橋が続く風情豊かな景観です。特に竹林の小径は有名で、青々とした竹林に囲まれた遊歩道を歩けば、涼やかな風と竹の葉擦れの音に心癒されます。川沿いの無料の足湯処も点在し、湯巡り気分で散策できます。
秋には温泉街が紅葉に彩られ、もみじ林のライトアップが幻想的な雰囲気を醸し出します。冬でも温暖な気候で過ごしやすく、春は桜、初夏はホタル鑑賞など四季折々の楽しみがあります。文豪に愛された静謐な湯の町で、日本情緒あふれる癒しの時間を過ごせます。
浜松城は徳川家康公が若き日を過ごした城として知られ、「出世城」とも称される小規模ながら歴史的意義の大きいお城です。
家康公ゆかり“出世城”に登る!
浜松城は1570年頃から徳川家康が17年間居城とし、武田軍との戦い(三方原の戦い)などを経て力を蓄えたゆかりの城です。家康以降も歴代城主から井伊直孝など譜代大名が江戸幕府の要職に出世したことから、「出世城」の異名をとります。
現在の天守閣は1958年に再建されたもので、往時の城郭は石垣の一部や土塁を残すのみですが、小高い丘の上に立つ天守からは浜松市街を一望できます。再建天守は黒い瓦と白壁が美しく調和し、小ぶりながら威厳を感じさせます。
出世城の歴史
天守内部は郷土資料館になっており, 徳川家康や歴代城主に関する資料, 甲冑や武具などが展示されています。家康公が着用したと伝わる陣羽織のレプリカなどもあり, 戦国時代から江戸時代への歴史を学ぶことができます。
浜松城公園として整備された周辺は, 市民の憩いの場です。春には桜の名所となり, 多くの花見客で賑わいます。また, 天守門横には若き日の徳川家康公の銅像が立ち, 訪れる人々を出迎えます。浜松市中心部に位置しアクセスも良いため, 市民にも愛される歴史スポットとして親しまれています。
掛川城は江戸時代の姿を木造で復元した天守がシンボルの城で、美しい城郭と城下町の風情を今に伝えます。
木造復元天守が蘇らせた往時の姿!
掛川城は戦国時代に今川氏の家臣・朝比奈氏が築いたとされ、その後徳川家康の配下であった山内一豊が城主となり大改修を行いました。江戸時代には譜代大名の石高3万石程度の居城として存続しましたが、安政の大地震(1854年)で天守が倒壊し、その後長らく再建されないままでした。
現在の天守閣は1994年に市民有志の募金などにより木造で復元されたものです。現代において伝統工法で天守を復元した先駆け的存在であり、その白壁と杮葺(こけらぶき)の屋根が青空に映える姿は往時を彷彿とさせます。
木造天守の復活
天守内部は歴史資料館となっており、掛川城の歴史や城下町の暮らしに関する展示が充実しています。最上階からは掛川市街を一望でき、晴れた日には遠く南アルプスの山並みも望めます。
天守の隣には江戸時代から現存する御殿(二の丸御殿)があり、こちらは県指定文化財です。格式高い座敷や襖絵が残る貴重な建物で、当時の藩政の様子を知ることができます。城周辺には昔ながらの武家屋敷通りも整備され、城と合わせて城下町の雰囲気を楽しめます。掛川城は歴史と復元建築のロマンを感じられるスポットとして人気を博しています。
韮山反射炉は幕末に大砲鋳造のため築かれたレンガ造りの溶鉱炉で、世界遺産にも登録された日本の産業史を物語る遺構です。
幕末の技術革新が残る世界遺産!
韮山反射炉は江戸時代末期、1857年(安政4年)に江川英龍(ひでたつ)によって建設されました。黒船来航に備え西洋式大砲を鋳造するための設備で、日本で実用化された数少ない反射炉の一つです。高さ約15.7mの煉瓦造りの煙突が二基並んで立つ姿が当時のまま残り、その技術水準の高さに驚かされます。
完成後は実際に大砲の鋳造が行われ、薩英戦争などで使用されたとも言われます。明治以降は使われなくなりましたが、破壊されることなく保存され、昭和40年代に国の史跡に指定されました。
江戸の産業遺産
2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界文化遺産に登録され、その価値が世界的にも認められました。敷地内にはガイダンス施設があり、反射炉の構造や当時の製鉄技術、大砲製造の背景などを模型や映像で学ぶことができます。
韮山反射炉は周囲を公園として整備され、自由に見学可能です。春には桜が炉を取り囲むように咲き、レンガと花のコントラストが美しく映えます。伊豆観光の途中に立ち寄りやすい場所にあり、日本の近代化を支えた産業遺産に触れる貴重な体験ができます。
伊豆シャボテン公園は1500種のサボテンと放し飼いの動物たちを間近に観察できるユニークな体験型動植物園で、冬にカピバラが温泉に浸かる姿が名物です。
1500種サボテン&カピバラ温泉!
伊豆シャボテン公園は伊東市の大室山麓に広がるテーマパークで、1959年の開園以来、多彩なサボテンと動物たちの共演が楽しめるスポットとして親しまれています。園内には大小5つの温室があり、メキシコや南米、アフリカなど世界中の1500種類ものサボテンや多肉植物が展示されています。その間を色鮮やかなオオゴマダラ蝶が飛び交う温室もあり、南国ムード満点です。
動物エリアではクジャクやリスザル、マーラなどが放し飼いにされ、散策路で突然出会うこともあります。餌やり体験ができる動物も多く、ケープペンギンやワオキツネザルに餌をあげながら触れ合うことができます。中でも人気なのがカピバラで、のんびりとした表情で園内を歩き回る姿に癒されます。
元祖カピバラ温泉
冬の風物詩となっている「カピバラの露天風呂」はこの公園が発祥です。寒さが苦手なカピバラたちのために飼育員が温泉を用意したところ、気持ちよさそうに浸かる姿が話題となり、以来毎年冬季に開催されています。湯気の立つ中で目を細めて温まるカピバラたちの様子は来園者に大人気で、写真やテレビでも度々紹介されています。
サボテンだけでなく園内は季節の花も楽しめ、春には桜やツツジが咲き誇ります。また、大室山のリフト乗り場にも近いため、火口散策とセットで訪れる観光客も多いです。ファミリーからカップルまで、一日ゆったりと植物と動物に癒される体験型パークです。
三島スカイウォークは全長400mの日本最長を誇る歩行者専用吊橋で、橋上から富士山や駿河湾の雄大なパノラマを満喫できるスリル満点の観光スポットです。
富士と駿河湾を空中散歩!
三島スカイウォークは2015年に開業した比較的新しい観光施設で、「箱根西麓・三島大吊橋」が正式名称です。高さ70mの谷間に架かる長大な吊橋を徒歩で渡る体験はスリルと爽快感にあふれ、歩みを進めるごとに揺れる橋にドキドキしながら絶景を楽しめます。
橋の上からは北側に霊峰富士、南側には駿河湾と天城連山を望むことができ、天気が良ければ360度の大パノラマが広がります。特に富士山が顔を出す日は記念撮影スポットとして大人気で、多くの観光客が橋の中央で足を止めてシャッターを切ります。
空中散歩のスリル
吊橋を渡り切った先には、四季折々の花が楽しめるスカイガーデンや、森の中を滑走するジップラインなどのアクティビティ施設があります。スカイガーデンでは天井から吊るされた花々と足元の花壇が彩る中、名物の花のソフトクリームを味わうこともできます。
往復渡橋後は併設のショップで限定グッズを買ったり、地元食材を使ったレストランで舌鼓を打つのも良いでしょう。首都圏からの日帰り旅行先としても人気上昇中で、雄大な景色と爽快な空中散歩体験が気軽に楽しめるスポットとして注目を集めています。
浜松まつりは毎年5月のゴールデンウィークに浜松市で開催される勇壮な祭りで、大凧揚げ合戦と絢爛豪華な御殿屋台の引き回しが大きな見どころです。
空と街に轟く大凧と屋台!
浜松まつりは江戸時代(約450年前)に始まったとされ、元々は男子誕生を祝って大凧を揚げたのが起源と伝わります。現在では5月3日から5日に開催され、市内各町が趣向を凝らした大凧を持ち寄り、中田島砂丘で「糸切り合戦」と呼ばれる豪快な凧揚げ対決を繰り広げます。青空高く揚がった凧同士がお互いの糸を擦り合わせ、切れた方が負けとなる戦いは迫力満点で、砂丘一帯が熱気に包まれます。
昼間の凧合戦で盛り上がった後、夜には市街地で御殿屋台の引き回しが行われます。御殿屋台とは豪華な彫刻や提灯で飾られた山車のことで、浜松まつりでは各町内自慢の屋台が提灯に明かりを灯し、市中心部を練り歩きます。
豪快な大凧合戦
夜空に浮かぶ無数の提灯に照らされた御殿屋台は壮観で、笛や太鼓の祭囃子を響かせながら進む様は幻想的です。引き手たちは法被姿で威勢よく掛け声を上げ、観客も間近でその迫力を体感できます。屋台上で披露される伝統的な踊りや子供たちの演奏も祭りに華を添えます。
浜松まつり期間中、街中は祭り一色となり、多くの観光客が訪れます。会場では浜松名物の浜松餃子やうなぎ料理などの屋台も並び、食も楽しめます。昼は大空での真剣勝負、夜は幻想的な練りと、昼夜で表情を変える祭りのダイナミズムを味わえる浜松まつりは、浜松市民の誇りとして受け継がれている伝統行事です。
河津桜まつりは2月上旬から3月上旬に河津町で開催される桜祭りで、河津川沿い約4kmにわたり濃いピンクの河津桜約800本が咲き誇り、一足早い春の訪れを満喫できます。
早春ピンクの桜トンネル!
河津町で毎年行われる河津桜まつりは、寒い冬が明ける頃にいち早く春を感じられるイベントです。河津桜は早咲きで知られ、例年2月初旬から開花が始まり、約1ヶ月にわたって見頃が続きます。ソメイヨシノより色の濃いピンク色の花が青空に映え、河津川沿いに続く桜並木は華やかなピンクのトンネルとなります。
祭り期間中、川沿いには地元特産の屋台がずらりと並びます。桜餅や地場産の柑橘類、伊豆名物のわさび製品、海産物の干物焼きなど、花見とともに食も楽しめるとあって、多くの観光客で賑わいます。特に河津桜の原木である木の近くでは記念グッズや苗木の販売も行われ、熱心なファンも訪れます。
春を先取りする桜
夜間には桜並木のライトアップが実施され、昼間とは一味違う幻想的な光景が広がります。川面に映るぼんぼりの灯りと桜のシルエットはロマンチックで、温泉宿に泊まりながら夜桜見物を楽しむ旅行者も多いです。
町内では週末を中心に郷土芸能の披露や、桜並木を巡るガイドツアーなどのイベントも開催され、地域ぐるみで来訪者をもてなしています。河津駅から徒歩ですぐのアクセスの良さもあり、首都圏からの日帰り客も多数訪れます。日本一早い桜祭りとして知られる河津桜まつりは、一足早い春の息吹を全身で感じられる華やかなイベントです。
沼津港深海水族館は駿河湾の神秘的な深海生物に特化した水族館で、世界でも珍しいシーラカンスの冷凍・剥製標本が展示されていることで有名です。
駿河湾の深海を丸ごと探検!
沼津港深海水族館は、日本一深い駿河湾に棲む生物をテーマにした全国でもユニークな水族館です。深海は太陽光の届かない未知の世界で、この水族館ではそこで生きる貴重な生物たちを間近に観察できます。ダイオウグソクムシ(巨大なダンゴムシのような生物)や発光するクラゲ、透明な体を持つ深海魚など、他の水族館ではなかなか見られない生き物が揃っています。
中でも目玉となっているのが、古代魚シーラカンスの展示です。2体の冷凍保存された実物大シーラカンスと、3体の剥製標本が展示されており、シーラカンスをこれだけまとめて見られる場所は世界的にも貴重です。冷凍標本は特別な透明カプセルに収められ、悠久の時を経た姿をリアルに観察できます。
深海の神秘
水族館はそれほど大きくありませんが、展示方法に工夫が凝らされ、深海を探検するようなわくわく感があります。深海生物の生態や漁法を紹介する映像コーナー、潜水艇の模型などもあり、大人も子供も楽しみながら学べます。
館外に出ればすぐ隣は沼津港の飲食店街で、新鮮な海の幸を味わえる食事処が軒を連ねています。水族館で深海の不思議を体験した後は、港町ならではのグルメも堪能できます。海洋科学への興味をかき立てるこの水族館は、沼津観光の新定番スポットとして人気を博しています。
はままつフラワーパークは四季折々の花々が咲き誇る30万㎡の花のテーマパークで、噴水ショーや冬のイルミネーションなど一年を通じて華やかな景色が楽しめます。
四季花絵巻&夜イルミの楽園!
はままつフラワーパークは浜松市郊外、浜名湖畔に位置する広大な植物公園です。春には約1300本の桜とチューリップが同時に見頃を迎え、「世界一美しい桜とチューリップの庭園」と称される絶景を生み出します。色とりどりのチューリップ畑の上に桜吹雪が舞う光景は、この季節ならではの感動的な美しさです。
初夏にはバラが芳香を放ち、梅雨時には色鮮やかなアジサイやハナショウブが園内を彩ります。夏から秋にかけてはヒマワリ、ダリア、コスモスなどが順に咲き、訪れる度に違う花景色に出会えます。冬は花が少なくなる季節ですが、サザンカや寒桜が咲く中、11月から1月にかけて夜間に大規模なイルミネーションが施され、光の花園が出現します。
一年中花ざかり
園内中央の大噴水は音楽に合わせて水が踊るショーを日に数回開催し、来園者を楽しませています。特に夜のライトアップ時には噴水と光と音のコラボレーションが幻想的で、多くの人を魅了します。
敷地が広いため、周遊できるフラワートレイン(園内バス)が運行され、ラクダに乗ったモニュメントなどユニークな展示を眺めながら快適に移動できます。子供向けの遊具エリアや温室「クリスタルパレス」もあり、家族で一日ゆっくり過ごせます。浜名湖かんざんじ温泉や動物園とも隣接しており、周辺観光と合わせて季節の花々に癒やされる贅沢な時間を過ごせます。
大井川鐵道のSL列車は黒い煙を上げて走る本物の蒸気機関車に乗って、大井川沿いの山里風景を満喫できる昭和レトロな体験で人気です。
SL乗って昭和へタイムスリップ!
大井川鐵道は静岡県中部を流れる大井川に沿って走る鉄道で、昭和の面影を残すSL(蒸気機関車)列車を定期的に運行しています。ピカピカに磨かれた黒い車体の機関車が「ポッポー」と汽笛を響かせながら牽引する姿は、鉄道ファンのみならず多くの観光客を惹きつけます。
新金谷駅から千頭駅までの約1時間20分の旅程で、茶畑や山あいの集落、渓流沿いの風景がゆっくりと車窓に展開します。レトロな客車の木製ベンチに揺られていると、まるで昭和にタイムスリップしたかのような郷愁を感じます。沿線の人々が手を振ってくれる暖かな交流も魅力です。
SLで昭和へタイムスリップ
千頭駅に到着した後は、さらに山奥へ向かう井川線(別名: 南アルプスあぷとライン)への乗り換えも可能です。途中、日本一の急勾配をスイッチバックで登る姿は鉄道マニア必見ですが、SL列車だけでも十分に非日常を味わえます。
新金谷駅構内には車両整備工場があり、運が良ければ転車台で機関車が方向転換する様子を見学できます。SL列車では乗務員も当時の制服を纏い、車内販売で懐かしい駅弁や飲み物を提供してくれます。大井川鐵道のSLは、日本の原風景と昭和の浪漫を同時に楽しめる貴重な体験として多くの人々に愛されています。
富士サファリパークは富士山麓の広大な敷地にライオンやキリンなど約70種の動物が放し飼いで暮らす日本最大級のサファリパークで、自家用車や専用バスで迫力満点のサファリ体験ができます。
車窓越しに猛獣が大接近!
富士サファリパークは静岡県裾野市に位置し、広さ約740,000㎡の敷地内を自家用車や園内バスで巡ることができます。7つのエリアに分かれ、ライオン・トラなどの肉食獣ゾーン、キリン・シマウマなど草食獣ゾーン、クマやチーターのゾーンなどを車に乗ったまま間近に観察できます。車の窓越しに接近するライオンの迫力や、道路を横切るゾウやラクダの姿に子どもも大人も大興奮です。
希望者は餌やり専用バス「ジャングルバス」に乗車することもでき、金網越しにライオンやクマに餌をあげるスリル満点の体験が楽しめます。普段はおとなしいキリンも、頭を窓近くまで伸ばしてくる迫力に驚かされます。
大迫力のサファリ体験
サファリゾーン以外にも、ウォーキングサファリエリアではカンガルーやレッサーパンダなどを徒歩で観察でき、ポニー乗馬体験や小動物と触れ合える「ふれあいゾーン」も充実しています。夜間にはナイトサファリも開催され、暗闇の中で動く動物たちの姿を特殊なライトで観察する幻想的な企画も人気です。
園内から望む富士山の雄大な景色も魅力の一つで、雪化粧した富士山とサバンナのような草原にキリンが立つ光景はここだけの絶景です。首都圏からのアクセスも良く、家族連れやカップルの週末レジャーとして定番のスポットとなっています。
大道芸ワールドカップin静岡は毎年秋に静岡市で開催されるストリートパフォーマンスの祭典で、世界中から集まったトップアーティストたちの妙技を間近で楽しめます。
街じゅうが大道芸ステージ!
大道芸ワールドカップは1992年に始まり、今や静岡市の秋の風物詩となっている国際的なイベントです。期間中、静岡市内の公園や繁華街がステージに様変わりし、ジャグリング、アクロバット、パantomime(パントマイム)、マジックなど多彩なパフォーマンスが繰り広げられます。
市内各所では同時多発的に公演が行われるため、観客は地図を片手にお気に入りのアーティストを追いかけたり、偶然出会った初めての芸に魅了されたりと、街歩きそのものが冒険になります。大道芸人たちは観客との距離が近く、息遣いまで感じられる迫力で、技が決まるたびに大きな拍手と歓声が沸き起こります。
街全体がステージ
国内外から招聘されたプロたちの妙技はまさに一流で、宙を舞う火の輪くぐりや、息を呑むナイフ投げ、笑いを誘うコメディパフォーマンスまで、老若男女が夢中になって見入ります。投げ銭を入れる帽子がステージに置かれ、観客は感動に応じて紙幣やコインを投じます。その一体感が路上ならではの醍醐味です。
フードブースも充実しており、世界各国の料理や地元静岡のグルメを味わいながら観覧できるのも楽しみの一つです。夜には有料の劇場公演やコンペティションの表彰式も行われ、フィナーレには街中が熱気と笑顔に包まれます。期間中の来場者数は延べ200万人を超えるとも言われ、街全体が活気づくお祭りとなっています。
焼津さかなセンターは焼津港直送の新鮮な魚介類が勢揃いする市場で、地元名産のマグロや鰹節をはじめ海鮮グルメや土産探しに最適なスポットです。
港直送!マグロ天国市場!
焼津港は日本有数の漁港として知られ、特にマグロやカツオの水揚げで有名です。焼津さかなセンターはその焼津港に揚がった魚介類が一堂に会する市場として、地元客から観光客まで連日多くの人で賑わいます。広大な市場内には鮮魚店や干物店、海産物加工品店など約60店舗が軒を連ね、活気あふれる雰囲気です。
マグロの解体ショーが行われることもあり、巨大なマグロを職人が手際よく捌く様子に見入る人々の姿も見られます。その場で捌かれた新鮮なマグロは即座に刺身や寿司として提供され、訪れた人は朝どれの魚を味わう贅沢を堪能できます。
海鮮の宝庫
市場内の食事処では海鮮丼や浜焼きなど、海の幸をふんだんに使った料理が人気です。特にマグロ丼は赤身からトロまで豪快に盛られ、観光客にも評判です。地元で獲れた桜エビやシラスのかき揚げ丼など、この地域ならではのメニューも見逃せません。
土産物選びにも事欠かず、焼津特産の鰹節やだしパック、海藻、干物セットなどは全国発送も可能です。市場に漂う磯の香りを感じながら試食を楽しみ、お買い得品を探すのも醍醐味です。東名高速の焼津ICに近くアクセスも良いため、旅行の途中に立ち寄って新鮮な海の幸を味わい、買い求める人が後を絶ちません。
清水魚市場「河岸の市」は清水港に隣接する活気ある市場で、新鮮なマグロを使った海鮮丼や寿司が人気を集め、観光客も地元客も海の幸を目当てに訪れます。
清水港マグロ丼の聖地!
清水港はかつて日本一のマグロ水揚げ量を誇った港で、その港に隣接して2001年にオープンしたのが「河岸の市」です。ここでは清水港に揚がったばかりのマグロや地魚が市場に並び、その場で味わえる飲食店も充実しています。市場は「いちば館」と「まぐろ館」の2棟からなり、鮮魚店、干物店、寿司屋や海鮮食堂など約30店舗がひしめいています。
特に人気なのが新鮮なマグロを贅沢に盛った海鮮丼で、朝から行列ができる店もあります。中トロや大トロがてんこ盛りの丼や、マグロ尽くしの定食など、港直送ならではの贅沢がリーズナブルに楽しめるとあって、多くの人が訪れます。
マグロの聖地
タイミングが合えばマグロの解体実演を見ることもでき、職人の包丁さばきに歓声が上がります。解体後の部位はその場で競り落とされ、即座に店頭やメニューに登場するなど、活きた市場ならではの臨場感があります。
お腹が満たされた後は市場で買い物も楽しめます。清水名産の黒はんぺんや桜えびの佃煮、しらす干しなど、静岡の海の幸をお土産に求めることができます。隣接する商業施設「エスパルスドリームプラザ」には観覧車もあり、食事と観光を一度に味わえるスポットとして家族連れにも人気です。
来宮神社は熱海の温泉街に鎮座する古社で、境内にそびえる樹齢2000年超の大楠は生命力あふれるパワースポットとして有名です。
樹齢2000年の大楠パワー!
来宮神社(きのみやじんじゃ)は創建1300年以上の歴史を持つと言われる熱海の氏神様です。主祭神は大巳貴命(おおなむちのみこと)で、縁結びや不老長寿のご利益があるとされています。何より有名なのが境内の大楠で、推定樹齢2000年以上、幹周り24mを超える巨木は国の天然記念物に指定されています。
この大楠は日本屈指の巨樹として、1周回ると寿命が1年延び、願い事を思いながら回れば成就すると伝えられています。実際に多くの参拝者がゆっくりと幹を一周し、触れてパワーをもらおうとしています。夜間にはライトアップされ、幻想的な雰囲気の中で神秘的な存在感を放ちます。
パワースポットの大楠
神社自体も近年モダンに整備され、社務所にはおしゃれなカフェが併設されています。神社境内で頂くオリジナルスイーツやお茶は、参拝後のひとときに癒やしを与えてくれます。また、ハート形の絵馬や縁結びのお守りなど若い女性にも人気のアイテムが揃い、インスタ映えスポットとしても注目を集めています。
毎年7月15日には例大祭「来宮神社例祭(こがし祭り)」が開催され、神輿や山車が練り歩く熱海の夏の風物詩となっています。温泉街の中心からも徒歩圏内にあるため、気軽に立ち寄れる観光スポットとして、そして強力なパワースポットとして、年間を通じて多くの参拝者が訪れます。
三嶋大社は伊豆国一宮として古来崇められてきた名社で、源頼朝が戦勝祈願をしたことでも知られ、桜や菖蒲が彩る広い神苑が市民の憩いの場となっています。
頼朝ゆかり伊豆一宮!
三嶋大社は平安時代以前から鎮座する由緒ある神社で、伊豆半島でも最高位の格式を持つ伊豆国一宮です。源頼朝が伊豆配流中の1180年、平家討伐を祈願した場所として歴史に名を刻み、その後鎌倉幕府を開いた頼朝によって社殿が造営されました。
緑豊かな境内には荘厳な本殿・拝殿があり、ともに国の重要文化財に指定されています。春になると境内の桜が美しく咲き、多くの花見客が訪れます。6月には菖蒲園で約200種ものハナショウブが咲き競い、紫や白の花々が神池を彩ります。
源頼朝ゆかり
宝物館には源頼朝寄進と伝わる太刀「雷刀」や能面など貴重な資料が収蔵され、神社の歴史を知ることができます。毎年8月16日の例大祭には流鏑馬神事が行われ、武者姿の射手が馬上から的を射抜く勇壮な伝統行事が再現されます。
三嶋大社は市街地の中心に位置しながら、境内は静寂で清らかな空気に包まれています。地元の人々からは「三嶋さん」と呼ばれ、初詣や七五三などで親しまれる存在です。豊かな自然と歴史を感じられる社として、三島市を訪れたら是非立ち寄りたいスポットです。
龍潭寺は戦国武将・井伊家の菩提寺で、江戸初期に小堀遠州が手掛けた枯山水庭園が国指定名勝となっており、静寂な空間で歴史と美を味わえる名刹です。
井伊家縁の遠州名園!
浜松市北区にある龍潭寺(りょうたんじ)は、奈良時代に創建された古いお寺です。戦国時代以降は井伊氏の菩提寺となり、井伊直虎や彦根藩主となった井伊直政など井伊家歴代の墓所が祀られています。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放映時には、多くの歴史ファンが訪れました。
龍潭寺の最大の見どころは、江戸初期の茶人・作庭家である小堀遠州によって作庭された庭園です。池泉観賞式庭園で、白砂と石組で表現された枯山水部分と池のある部分が巧みに調和し、四季折々に趣を変える名園として国の名勝に指定されています。龍の形に見立てたと伝わる島や、遠州七石の一つ「鶴島石」など見所が多く、縁側に座って眺めれば心が安らぎます。
名勝庭園の美
方丈の内部には狩野派の絵師による襖絵や、うぐいす張りの廊下など歴史的価値の高い建築要素が残されています。板張りの廊下を歩くと鴬の鳴き声のような音がする「鶯張り」は、敵の侵入を知らせる仕掛けですが、その音すらも風情として感じられます。
境内は杉木立に囲まれ、訪れる人も比較的少ないため、静寂の中でゆっくりと庭園を鑑賞できます。新緑や紅葉の時期はもちろん、美しく手入れされた苔の緑と白砂のコントラストが際立つ雨上がりの風景も格別です。井伊家ゆかりの史料を展示した資料館もあり、歴史と文化、美しい庭園に心癒やされるひとときを過ごせる寺院です。
秋葉山本宮秋葉神社は天竜の山中に鎮座する火防の神を祀る霊場で、険しい石段の先にある上社からは遠州の山々を一望でき、毎年12月の火まつりも有名です。
火伏せの神と山頂絶景!
秋葉山本宮秋葉神社(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ)は全国に400社以上ある秋葉神社の総本宮で、「火の神様」として信仰を集めています。創建は和銅2年(709年)と伝わり、東海随一の霊山とも称される秋葉山を神体山としています。
神社は標高866mの山頂付近に鎮座する上社(本宮)と、山麓にある下社(里宮)からなります。上社へは麓から長い石段を登る参道があり、古くは江戸時代に多くの人々が参詣登山を行いました。現在は山道が整備され車でも中腹まで行けますが、それでも最後の急な石段を登り切った先に現れる朱塗りの社殿は格別な存在感があります。
火伏せの霊場
上社からは遠州平野や太平洋まで見渡せる絶景が広がり、苦労して登った参拝者の心身を爽快にしてくれます。古来より火災除け・防災の神として崇敬され、農家の家には秋葉の神札が貼られる風習も広く行われてきました。
毎年12月15・16日には「秋葉の火祭り」が開催されます。松明を手にした神職が舞を奉納し、火生神事では高さ10mの大松明が炎を噴き上げます。暗闇に赤々と燃え盛る火と祈りの儀式は非常に幻想的で、寒夜にもかかわらず多くの参拝者が訪れます。現代でも火災消除や家内安全を願い、この霊場を訪れる人々が後を絶たず、厳かな山の中で脈々と受け継がれる信仰の姿に心打たれます。
城ヶ崎海岸は伊豆半島東岸に約9km続く溶岩が生み出した断崖絶壁の海岸線で、荒波が創り出した奇岩と門脇吊橋から望む大海原の景色がスリル満点です。
断崖と吊橋のスリル散歩!
城ヶ崎海岸は約4000年前の大室山噴火で流れ出た溶岩が海へと流下し、長い歳月をかけ波に浸食されてできたダイナミックな海岸地形です。高さ数十メートルの断崖が続き、柱状節理の岩壁や波食洞など、自然が造形した奇岩奇勝が点在しています。
ハイライトとなるのが門脇吊橋です。長さ48m、高さ23mの吊橋で、断崖と断崖を結ぶように架けられています。足元には荒々しい太平洋の波が砕け散り、橋の上ではスリルと絶景が同時に味わえます。揺れる橋にドキドキしながらも、眼前に広がる青い海原と壮大な景色に思わず息を呑みます。
スリル満点の吊橋
吊橋を渡った先には門脇灯台があり、無料で登ることができます。灯台の展望スペースからは伊豆の海岸線が見渡せ、遠くには伊豆大島や天気が良ければ富士山を望むこともできます。360度のパノラマに広がる大海原は開放感たっぷりで、写真スポットとしても人気です。
城ヶ崎海岸には全長9kmのハイキングコース(ピクニカルコース)が整備されており、松林の中を歩きながら所々にある展望台で海の景色を楽しめます。春には岩場にハマユウやスイセンが咲き、秋にはススキが揺れるなど、季節ごとの自然美も見逃せません。都心からのアクセスも比較的良く、伊豆観光では外せない景勝地として人気を博しています。
堂ヶ島は西伊豆にある海食洞窟と小島が織りなす景勝地で、天窓洞と呼ばれる洞窟探検クルーズや干潮時に現れるトンボロ現象など、神秘的な海の景観が楽しめます。
青の洞窟とトンボロの奇跡!
堂ヶ島は西伊豆町に位置し、海が創り出した奇観で知られる景勝地です。中でも有名なのが「天窓洞」と呼ばれる海蝕洞で、洞窟の天井が丸く崩落して空いた穴から光が差し込み、内部の海水を神秘的なブルーに染め上げます。この洞窟内を小型遊覧船で巡る「洞くつめぐりクルーズ」は堂ヶ島観光のハイライトで、自然が生み出した青の洞窟の幻想的な光景を間近に体感できます。
堂ヶ島近くの三四郎島と呼ばれる3つの小島(象島・中ノ島・高島)は、干潮時に島と陸地を結ぶ砂州が現れるトンボロ現象でも有名です。干潮時間には歩いて島まで渡ることができ、まるで海の上を歩いているかのような不思議な体験ができます。ただし満潮になると砂州は海中に沈むため、歩けるのは限られた時間帯のみです。
西伊豆の青い洞窟
夕暮れ時の堂ヶ島も見逃せません。西に開けた海に沈む夕日は格別で、オレンジ色に染まる空と海、シルエットとなった島々の光景は「西伊豆の夕陽」として静岡県の景勝地に指定されています。特に夏から秋にかけては空気が澄み、より美しい夕景が望めます。
周辺には遊歩道が整備された堂ヶ島公園があり、展望台から青い海と点在する島々を一望できます。近くの温泉宿では露天風呂に浸かりながら海景を楽しめるなど、癒しの時間も過ごせます。堂ヶ島は雄大な海の力と不思議な自然現象が織り成す景観美で、多くの旅人を魅了する西伊豆屈指の観光スポットです。
浜名湖は静岡県西部にある県内最大の湖で、海と繋がる汽水湖としてウナギ養殖やマリンレジャーで知られ、湖畔には温泉や遊園地、花公園など観光施設が集まっています。
ウナギとマリンレジャーの湖!
浜名湖(はまなこ)は周囲約114kmの大きな湖で、1498年の地震により今切口と呼ばれる水道で遠州灘と繋がったため、淡水と海水が混じる汽水湖となりました。この環境を活かし、江戸時代以降ウナギの養殖が盛んに行われ、日本有数のウナギ産地として知られます。浜名湖周辺の飲食店では名物のうな重や白焼きなど、絶品のウナギ料理が味わえます。
湖上では遊覧船クルーズが人気で、優雅に船に乗って湖岸の風景や養殖筏を眺めることができます。途中でカモメに餌付け体験ができる便もあり、子供から大人まで楽しめます。マリンスポーツも盛んで、ヨットやジェットスキー、SUPなどが楽しめるスポットも点在しています。
湖上の楽しみ
湖畔には観光スポットが充実しています。舘山寺温泉は湖西岸に位置する温泉街で、湖を見渡す露天風呂や日帰り入浴施設が人気です。隣接する浜名湖パルパルは地元の遊園地で、観覧車やジェットコースターなど家族で遊べるアトラクションが揃います。
また、フラワーパークや動物園、ガーデンパークなど自然と触れ合える施設も多く、季節ごとの花畑や動物との触れ合いが楽しめます。特に春の菜の花畑や秋のコスモス畑は湖の青さと相まって美しい景観を作り出します。
夕暮れ時には湖面が夕日に染まり、幻想的な眺めが広がります。湖畔の展望スポットや展望塔から眺めるサンセットはロマンチックで、カップルにも人気です。浜名湖は食・遊・癒しが揃うリゾートエリアとして多彩な魅力を持ち、年間を通じて多くの観光客が訪れています。