山形で外せない観光スポットを厳選してご紹介。
山形を代表する3つの見どころをピックアップ!
・山寺(立石寺):松尾芭蕉も詠んだ絶景の“せみ塚”へ、1,000段余の石段を登る修行と癒しの旅。
・銀山温泉:大正ロマン香る温泉街。雪景色の中、ガス灯に照らされた石畳をそぞろ歩き。
・最上川舟下り:日本三大急流のひとつ最上川を伝統の屋形船で。四季折々の渓谷美を船上で満喫。
大正〜昭和初期の木造多層旅館が並ぶノスタルジックな温泉街。ガス灯に照らされる夕暮れが特に美しい。
おしんの舞台も大正ロマンの佇まい
江戸時代の延沢銀山坑夫が発見したと伝わる銀山温泉は、大正末期の木造建築がそのまま残され、登録有形文化財の宿も点在。
夕暮れになるとガス灯が温かく灯り、石畳の路地を包む幻想的な雰囲気に。NHK『おしん』のロケ地としても世界に知られています。
無料足湯「和楽足湯」や白銀公園の滝見物、名物「はいからさんのカリーパン」を頬張る門前町散策がおすすめ。
860年に慈覚大師円仁が開山した天台宗の古刹。断崖の岩肌に諸堂が点在し、1015段の石段と芭蕉の句で知られる東北屈指の景勝地。
1015段は煩悩を消す修行の道!
正式には宝珠山立石寺。貞観2年(860年)、慈覚大師円仁によって開かれ、以来1,100年以上にわたり修験道の拠点として栄えてきました。境内には大小30余りの堂塔が点在し、広大な伽藍が断崖に張り付くように並びます。
松尾芭蕉が元禄2年(1689年)に詠んだ「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の一句は、ここ山寺の静寂と自然美を余すところなく切り取った名句。その句碑は境内でもひときわ趣深いスポットです。
奥之院へ続く1015段の石段は、一段登るごとに煩悩が一つ消えると言われる修行の道。途中の根本中堂は日本最古級のブナ材建築で、五大堂からは眼前に広がる山並みと最上川流域の大パノラマが楽しめます。
門前町の名物「山寺力こんにゃく」は、登拝前後のエネルギーチャージにぴったり。柚子風味のたれがしみた熱々こんにゃくを頬張りながら、伝統と絶景の余韻に浸ってください。
開湯1900年とも伝わる古湯。強酸性の硫黄泉と冬の樹氷で知られる、東北最大級のマウンテンリゾート。
「美人づくりの湯」と謳われる強酸性泉!
日本武尊の東征に従った吉備多賀由が発見したと伝わる蔵王温泉は、pH1前後の強酸性硫黄泉が肌の角質を溶かし、美肌効果抜群と古くから評判。
温泉街には「上湯」「下湯」「川原湯」の3つの共同浴場と複数の足湯が点在。渓流沿いの大露天風呂では森林浴と湯浴みを同時に楽しめます。
冬はスキー場と連携し、樹氷観賞の玄関口に。名物「玉こんにゃく」を頬張りつつ、雪見湯めぐりで体の芯から温まりましょう。
過冷却水滴がアオモリトドマツに凍り付き、「スノーモンスター」と呼ばれる世界的に珍しい冬の絶景。
樹氷は過冷却の霧が生む自然の彫刻!
日本海からの湿った季節風が蔵王の針葉樹に吹き付け、瞬時に凍りつく過冷却水滴が枝をエビの尻尾状に覆うことで樹氷が形成されます。
全長200m超の樹氷原は、1月下旬から2月が最盛期。夜間ライトアップでは妖しげな色彩に染まり、幻想的な「氷の森」が出現します。
ロープウェイやスキーで間近に鑑賞でき、昼夜問わず訪れる人を魅了し続ける冬の蔵王のシンボルです。
春限定、雪解け水で満たされる約1ヶ月間だけ現れるシロヤナギの幻想的な水没林。
水面に浮かぶ新緑の森
ダムによる水位上昇で湖中から伸びるシロヤナギの新緑が、エメラルドの湖面に映え、春の幻景を演出。
カヌーやSUPで木々の間を漕ぎ進む体験が人気。背景にそびえる飯豊連峰が絶景を一層引き立てます。
見頃は4月中旬~5月中旬。期間限定の自然マジックをお見逃しなく。
蔵王五色岳のカルデラ湖。エメラルドから深緑まで七変化する神秘の湖面が観光道路の終点で間近に。
五色沼の秘密は火山性ミクロ粒子!
火山活動で形成されたカルデラ湖は、水中の硫黄や鉄分が光を反射し、見る角度や天候で色を変える「五色沼」。
湖水はpH3.5の強酸性で生物は生息困難。春から秋にかけてはエコーラインとハイラインでアクセス可能です。
刈田岳山頂からは一段高い展望も。蔵王の象徴として、登山者や観光客に愛される絶景スポットです。
杉木立の中にひっそり佇む高さ約29mの五重塔。東北最古といわれる国宝建築。
平将門創建伝説と千年杉の共演
平将門が931年に創建したと伝わる塔は、実際には1372年頃に再建。素木造の五層構造と柿葺屋根が美しい。
随神門から2446段の表参道を登り、「爺杉」と呼ばれる樹齢1000年超の大杉を抜けた先に現れる荘厳な姿は格別です。
国宝指定は1966年。静寂の森に溶け込む佇まいは、羽黒山の象徴として訪れる人を魅了します。
蔵王温泉と地蔵山頂駅を結ぶ大型ゴンドラ。四季折々の絶景を360°パノラマで楽しめる空中散歩。
101人定員の大型ゴンドラで天空散歩!
約7分半の空中散歩中、窓いっぱいに広がる樹氷原や新緑、紅葉、雪景色が一望。天気次第で月山や飯豊連峰まで望めます。
地蔵山頂駅には展望レストランも併設。食事を楽しみながら眼下に雲海のような冬景色や夏の高山植物帯を眺められます。
ただの交通手段にとどまらず、ロープウェイ自体が観光のハイライトとなる人気スポットです。
「クラゲドリーム館」の愛称で知られ、常時60種以上・ギネス認定のクラゲ展示数を誇る世界的名水族館。
光と影のクラゲドリームシアター
直径5mの円形水槽に漂う約1万匹のミズクラゲが、LED照明で昼夜問わず幻想的に浮かび上がる「クラゲドリームシアター」は必見。
庄内浜の魚やアシカ、アザラシ展示も充実。館内カフェの「クラゲラーメン」「クラゲアイス」で珍味体験も楽しめます。
日本海を臨むロケーションも美しく、SNS映え間違いなしのフォトジェニックスポットです。
羽黒山・月山・湯殿山の三山を総称。6世紀開山の修験道聖地で、三関三渡の巡礼が今なお受け継がれる霊場。
「現在・過去・未来」を巡る三関三渡の修行
崇峻天皇皇子・蜂子皇子が593年に開山したと伝わり、羽黒は現世、月山は過去、湯殿山は未来を象徴。三山を巡る修行は人生の再生を願う巡礼です。
羽黒山には国宝五重塔、月山は夏期のみ開山する厳寒の霊峰、湯殿山は撮影・撮影禁止の奥宮で神秘的な体験が味わえます。
東北仏教文化の源流として、今も年間数十万人が訪れるパワースポットです。
最上義光が拡張した東北最大級の平城跡を整備した都市公園。春は約1,500本の桜が咲き誇る名所。
「霞ヶ城」の名は霞に隠れた逸話から
1356年に築城され、最上義光が大規模に拡張。関ヶ原の合戦時、霞に包まれて城が見えなかったことから「霞ヶ城」と称されました。
二ノ丸東大手門など復元整備が進み、本丸一文字門や石垣が往時の壮麗を偲ばせます。隣接の博物館や美術館も徒歩圏です。
桜の季節は夜間ライトアップも実施。堀に映る薄紅色のアーチが、夜の公園を幻想的に彩ります。
芭蕉が詠んだ最上川を、船頭の舟唄に耳を澄ませながら約12km下る、日本三大急流の舟旅。
「五月雨を…」芭蕉ゆかりのルート
『奥の細道』で松尾芭蕉が詠んだ「五月雨を あつめて早し 最上川」の舞台を、こたつ舟や暖房完備の冬便も含め一年中体験。
白糸の滝や奇岩が続く最上峡を抜ける1時間のコースでは、船頭さんが披露する伝統の舟唄が峡谷に木霊します。
歴史と風情を運ぶ水の道「芭蕉ライン」をゆったり下りながら、東北の原風景を堪能してください。
米沢城本丸跡に建つ上杉謙信公を祀る神社。周囲は松が岬公園として整備され、春は桜の名所。
謙信公の「義」が息づくパワースポット
越後の龍・上杉謙信を祭神とし、堀跡を囲む公園内には春に約400本の桜が咲く。社殿脇の稽照殿には「愛」の兜など上杉家宝物を展示。
9代藩主・上杉鷹山公も隣接の松岬神社に祀られ、「なせば成る…」の言葉は学業成就や事業成功を願う人々に人気。
毎年10月には米沢藩の伝統行列「上杉行列」が開催され、城下町に戦国の息吹が蘇ります。
昭和57年に模擬天守として再建された城郭風の郷土資料館。最上氏と伊達氏の争奪地を背景に歴史を紹介。
史実を元に再建された模擬天守!
江戸時代の絵図を参考に1982年に再建された天守は内部に郷土資料館を併設。最上氏と伊達・上杉氏が攻防を繰り広げた城跡です。
城下には武家屋敷が数軒保存され、当時の城下町の趣を散策しながら感じ取れます。
すぐ下には上山温泉街。歴史探訪と湯治を組み合わせた旅程がおすすめです。
1916年建築の旧県庁舎と議事堂。ネオ・ルネサンス様式のレンガ造り建築が無料公開される歴史的文化財。
英国復興様式の美を無料で堪能!
赤レンガと白花崗岩のコントラスト、漆喰装飾の天井、大理石柱やステンドグラス──大正5年の県庁舎がそのまま博物館に生まれ変わりました。
映画やドラマのロケ地にも人気。時計塔のてっぺんまで見学ツアーがあり、街並みを一望できます。
無料公開ながら展示も充実。大正ロマンの息遣いを感じる建築美をじっくり巡りましょう。
明治26年築の庄内米貯蔵倉庫群。12棟の白壁土蔵と並木が織りなす景観は酒田のシンボル。
二重屋根&ケヤキ並木の倉庫テクノロジー
二重屋根構造や背後のケヤキ並木で米の品質を守る先人の知恵が光る明治の米蔵。最盛期は一度に1万トン収容。
1棟は庄内米歴史資料館、別棟は物産館「酒田夢の倶」。映画『おくりびと』のロケ地としても注目を浴びました。
倉庫群の間を散策しながら、日本有数の米どころ庄内の歴史を肌で感じてください。
デラウェアやシャルドネなど地元ぶどうにこだわるワイナリー。工場見学と無料試飲、グルメも充実。
日本屈指のぶどう産地が育む受賞ワイン
明治時代から続く高畠町のぶどう栽培技術を生かし、1990年創業のワイナリーが国内外で数々受賞。
醸造工程見学後は常時4~6種のワイン無料試飲が可能。チーズやソーセージとのマリアージュも楽しめます。
フードコートでは地元コラボのプレーンドッグやジェラートも。ワイン好きも食通も満足のスポットです。
高さ63mの断崖から直下する名瀑。かつての修験道行場で、季節限定ライトアップも実施されるパワースポット。
行場だった断崖に響く轟音
百数十段の遊歩道を下ると眼前に現れる壮大な滝。修験者が修行を行った行場の名残を感じられます。
ゴールデンウィークとお盆期間はライトアップが実施され、夜の滝壺に広がる光のカーテンは幻想的。
足元の清流を利用した産直施設もあり、地元野菜や山菜のお土産探しも楽しめます。
開湯1000年以上を誇る古湯。温海川沿いの桜並木と足湯が春の名所、共同浴場が点在する風情ある湯治場。
桜と湯煙が誘う千年の古湯
平安時代から知られ、川沿いの桜並木が春に淡い光景を創出。夜桜ライトアップで川面に映る風情は格別。
共同浴場「萬国屋」「渡月庵」など源泉かけ流しが自慢。無料足湯も複数設置され、散策の合間にほっと一息。
日本海に近い立地で、海風を感じながらの湯歩きが楽しめる、まさに日本海東北の奥座敷です。
日本一の果樹県・山形ならではの味覚狩り体験。佐藤錦など高級品種が食べ放題で楽しめる。
佐藤錦発祥の地で本場の味を!
全国シェア約7割を占める山形さくらんぼ狩りは6月中旬〜7月上旬がシーズン。タイム制の食べ放題で甘酸っぱい実を頬張れます。
観光農園ごとに紅秀峰や高級紅てまりなど品種も多彩。手もぎ体験後はお土産分量も購入可能。
佐藤錦の誕生地・東根市では品種改良ハウス見学も。農家のこだわりと温かいおもてなしが味覚以上の思い出に。
中央ロープウェイ鳥兜駅そばの小沼。エメラルドグリーンの水と高山植物が彩る、手軽なハイキングスポット。
リフト&トレッキングで楽々アクセス
中央ロープウェイを降りてリフトか徒歩で数分の場所にある小沼。四季折々の水色の変化と周囲の高山植物が美しい。
春はコマクサ、夏はチングルマ、秋は紅葉、冬は雪景色と一年中楽しめるエリア。写真スポット多数。
非常に手軽なルートながら、地蔵山頂や御釜へのトレッキング起点にもなり、蔵王観光の穴場です。
2月第2土日、上杉神社周辺に約300基の雪灯篭と1000個の雪ぼんぼりが灯る幻想的な冬祭り。
雪と灯りが織りなす神社境内の幻想
戦没者鎮魂と平和祈願を込めて始まった祭りは、雪で作られた灯篭に揺らめく蝋燭1234本が境内を彩ります。
雪原を歩く「雪上人間将棋」や地元特産品の物産展、雪像コンテストも同時開催。家族連れにも人気。
厳寒の夜に灯る小さな炎が、深い雪と重なり合い、凛とした冬の美を演出します。